マガジンのカバー画像

創作小説・詩

28
自作の小説や詩を紹介します。拙いですがすべての作品の著作権はかたりすと@脇七郎に属します。
運営しているクリエイター

2024年5月の記事一覧

「どおん教」~#毎週ショートショートnote

ある朝一枚のチラシが入っていた。 「これであなたも祈願上手!合格祈願、安全祈願何でもござ…

その時の帝王の胸のうち~古いエッセイ回顧

「その時の帝王の胸のうち」   「トウカイテイオー、トウカイテイオーだ、奇跡の復活だ」  …

平日の公園が纏う光と影~創作大賞2024エッセイ部門応募

平日の、昼下がりの公園は平和であり危険である。 かれこれ20年ほど前になるが、サラリーマ…

[毎週ショート・ショートnote]二億斎藤

書面をにらみながら課長が声を上げた。 「ちょっと斉藤君、きてくれ」 大きなフロアで机に向か…

[ショートショート] 白い靴下

白い靴下がない。 朝起きてからどこを探しても見当たらない。 欠伸をしながら机の下やソファの…

[ 穴穴家電(その6)]~創作大賞2024応募作品

 六     午前六時半。目覚し時計で目が覚める。いつも通りさわやかな気分。完全に眠りか…

[ 穴穴家電(その5)]~創作大賞2024応募作品

 五    「また来たの?」〈椿姫〉が眉間に皺を寄せ、呆れ顔で言った。 「毎度、いらっしゃいませ」堀部のオヤジは上機嫌。出迎え方が好対照である。  何にしてもわたしはまた穴穴酒処の暖簾をくぐってしまった。昨夜の〈るうずべるとさん〉の件が頭にこびりついて離れず、部屋に帰ってもろくに眠れず、腑抜けのように床に座り込んでいたのだが、朝陽が部屋に入る頃になって猛烈な眠気に襲われ泥のように眠り、目が覚めたら夕刻で例によって空腹でいてもたってもいられなくなり、気がついたらここに来

[ 穴穴家電(その4)]~創作大賞2024応募作品

           四     鴉がいつ頃から気になりだしたのか。少なくとも数日前とか…