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文化の紡ぎをどう捉えるか。JAPAN-INDIA TRANSFORMATIVE TECHNOLOGY NETWORK2024 #Day1

開催財団の本拠地であるオーストリア・ザルツブルグ、ホテルシュロスレオポルツクロン。”宮殿”とも呼ばれる屋内外を舞台にして、2024年は5月20日から24日までの4日間に開催。1日目は午後14時から開始。

Day0:日本とインドの少し先の未来をつくる。
Day1:文化の紡ぎをどう捉えるか。
Day2:本となって語ること、それぞれのcommonを言葉にすること。
Day3:手元でできる、自分と仲間の課題の持ち寄り方はなんだろう。
Day4:今なお無い組み合わせを掛け合わせる価値を、国を越えて実感する。

日本とインド、双方から集まる40名が何のコモンを持って参加すると良いだろう?Trust-building、そしてTour of Schloss Leopoldskron(会場のツアー)がメインとなったDay1。
ホストであり財団のディレクターであるチャールズが起点となって、グランドルールや概要、プログラムの開催の意義について紹介。その後は40人と財団スタッフが、「自分の好きなお茶の味」を含めた簡単な自己紹介。チャイ、抹茶、ビール、酒、私は水しか飲まない、僕はプロテインが好きなど珍回答続出。

会場はギャラリーにコンバージョンした建物5階。300年前の建物や貯蔵品に現代美術が多く配置され圧倒的な作品の数

それぞれの自己紹介を聞いた後は、「ASK」「OFFER」についてそれぞれが書き出す時間に。この2つを書き出しつつ、この4日間で仲間を募りそれぞれの課題に向けてのネクストステップを歩き出していく。

数がどんどん増えていく「ASK」「OFFER」
窓からはあの「ホーエンザルツブルグ城」。日常に500年前の城が佇むって、どんな暮らしなんだろう。

シュロスレオポルツクロンの庭園に場所を移し、Trust-buildingが始まる。印象的だったのは、各自にランダムに割り当てられる色についての配慮が丁寧にあること(この色はあなたをラベリングするものではないという宣言)、またワークの内容は「割り当てられた”自国”の文化におけるマナーとタブーについて一言も発さず、相手とコミュニケートする」。

割り当てられた”自国”の文化におけるマナーとタブー、は実に多様で、女性に話しかけない、人に触らない、左手を動かさないなどのタブーを持つ国もあれば、逆に人に触れることを良しとする国もある。

ワークの解説、そして各々がどう感じたかをディスカッションするに1時間かけ、目に見えないマナーとタブーをどう紡いでいくのか、というセッションは心地いい頭の回転を促してくれた。

Trust-building。チャールズの進行はぐんぐん進む。

ティータイムを挟み、Tour of Schloss Leopoldskron(会場のツアー)が始まる。ホストのチャールズは財団ディレクターであり平和と正義についての講義を多く担当するが、ハーバード、ケンブリッジの歴史博士号を持つ博識。とめどなく流れ来る知識の大洪水。ただただこの場で息をしていることが嬉しくなる。

モーツァルトもここで弾いていたと聞いてたまげた

ホテルの名前であるシュロスレオポルツクは、この建物をつくった大司教レオポルトの王冠宮、という意。1740年竣工。チャールズ曰く、1人の人の家として建設されたと。人口湖湖畔に佇むこの建物は後のオーストリア紙幣の裏面にもなるほど(1900年代)。
その後建設者の親族の美術収集家によってあらゆる場に美術品がおかれ、その親族がスポンサードしていたモーツァルトはこの建物で演奏会を開いた、と聞いた時は飛び上がるほど驚いた。はるか昔の出来事が不意に自分の中に流れ込んでくる感じ。

美しい図書館。犬も入れる寛容さと荘厳さがある。

1時間半近くのツアーが終わり、ディナーへ。この食事形態もビーガン、ベジタリアンに強く配慮されたビュッフェスタイルで、普段自分が限られたあ宗教や文化にいかに居るのかを痛感させられる。

湖畔沿いに突き出たテラス席。話は尽きない。
バングラデシュ出身でドバイと2つのパスポートを持ち、東京板橋在住のKahnを起点に国境であるカシミール地方について政治の話を交えつつたくさんのディスカッション。
21時ごろ、湖畔先にウンタースベルク山。毎日ずっと写真撮ってる。好き。

2024.5.20