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田の神、もとい

時折り見せる晴れ間
徐々に振り払う雲
跨いだ景色を横目に
私を呼ぶのはどちらさま

嘘で飾ったビル群の
風は冷たく痛いこと
蛍光色にもどかしく
故に彼の地を思い出す

太陽の神の神話
おどおどしい怪
どちらも私のなかのこと
手放したなら誰かのもとへ

田んぼの先の神様は
五穀豊穣願うべく
冷たい風も雨も耐え
私のもとに来るのです

だからといって絶え間なく
拝んでなんかはいられない
私は新しい朝に声を出し
挨拶しなければいけないのです

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