スタイリストになるために〜心が折れた上京編〜

オシャレ度のかけらもないタイトルで始まった今回。スタイリストになるために〜tokyo beautiful LIFE 〜とかのほうがよかったかもしれない。

でもそんなタイトルにできるカッコいいエピソードがない。
おしゃれすぎてスカウトされて、そこまで望んでいなかったファッション業界へ、、、とか。
才能が透けて見えていたのか、急に話しかけられたその人は有名クリエイター事務所のマネージャーで、、とか。

妄想はいいとして、田舎から東京へいく!
心が折れた上京編です。

とにかくお金のなかった札幌時代。
上京費用もなく、小さい旅行ケースひとつ持って
当時、堀切菖蒲園という駅に住んでいたエステティシャンの友達Sのロフトに転がり込みました。

どのスタイリストさんにつく!とかも決まっておらず、バイトもしてないニートで、友達Sにとっては本当にただロフトに急に住み着いた妖怪みたいな存在だったと思います。
上京してまず購入したのは布団。
めっちゃ安い布団。ペラペラの敷布団。
少しの間それで寝ていたら、足に見たことのない湿疹ができていて、ネットで調べたら湿気を含んだその安い布団が原因でした。

ああ、そうですか、って感じの超どうでもいい話ですが、やけに記憶に残っていて、書いたら成仏してくれるかもしれないので書きます、安らかに。

とにかく何も知らない24歳。
もう働き出していた周りの友達と比べて、本当にやばいレベルの人間力。

まず引っ越したら住民票をうつさなきゃならないのですが、なんせロフトに居候生活なので、住居がないんですよね。
そうなると、住所がないので、ツタヤカードさえつくれません。
DVDさえもレンタルできず、ありとあらゆる会員証が作れず、上野公園で途方に暮れた記憶があります。(三角座りでわかりやすく落ち込んでいたらホームレスのおじさんに話しかけられた)

とにかく生活費は稼がないといけないので、
友達Sの家から片道1時間くらいの超遠い赤坂のパン屋でバイトをすることにしました。(それもどうなのか)
しかしなめていました。
パン屋はパン屋でもここは東京。されど東京。
めちゃめちゃ厳しいパン屋でした。

商品の並べ方、接客の仕方、仕事の段取り、
今考えたらなんて大事なことを教えてくれていたのだろうと思いますが、当時はポキリと心が折れました。
「そんなんでスタイリストなんてなれるわけない」と、まぁほんとおっしゃる通りな事もずばり言われています。

そんなパン屋さんで苦戦する中、
お洋服のことを少しでも学ぼうと、蒲田にあるユザワヤ本店でパターン縫製学校的なところに入り、習おうとしましたが、ここでも勝手に変なところを縫って、怒られポキリ。

本当に勘が悪いというか、仕事ができない代表みたいな、その上コミュ力もないので、今考えても救いようがないレベルでした。

そしてそのスライム並みのザコレベルのまま、
スタイリストさんの面接にもGO!GO!
最初面接してくれた方は、ガラス張りの個人事務所を持つ凄腕のスタイリストさん。
あぁ、スライムか、って感じで
一発の口撃で倒されました。
「地元に帰りなさい」

初めての満員電車にもみくちゃにされて帰りました。

Fin

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