観るまでシネマ撰 聖の青春
結論から。
"聖の青春"は"正統派少女漫画"である。(ФωФ)
いや、BL系ではない。
あくまでも"正統派の恋愛モノ"である。
まず、映画の冒頭、桜が満開のシーンから始まる。
少女漫画と云えば、花ありき!
であろう。(偏見)
そして、続くヒロイン(笑)たる村山初登場のカットでは桜の花びらが秒速5センチメートル(笑)で舞い散っている…。
あぁ、ゴミ袋の山は見なかったことに。(笑)
ちなみに村山は少女漫画ファンであり、特に『イタズラなKiss』がお気に入りである。
(実話)
余談だが、生前、"将棋年鑑"のコメントでは好きな作家として"ジェイムズ・ティプトリー・Jr"を挙げているが、当時の彼が入手出来たであろう邦訳本のうちには、表紙絵が川原由美子先生の筆による"たったひとつの冴えたやり方"がある。
きっと、"ジャケ買い"だったんだぜ…www
だからなのか、映画のカット、リズム、ストーリーの構造が、意図して少女漫画を模しているように思えるのだ。
故に本作は実に台詞がない象徴的なカットの応酬で物語を語る…。
ご覧になられた方はお判りの通り、だから、ラストカットが"あの絵"なのである。
少女漫画なら、ラスト一頁丸々ひとコマな感じだろうか?(笑)
それだけに筒井のモノローグは余計に思えるし、エンドロールの主題歌もアレではないように個人的には思うのだ…。
何か、監督の意図ではなく神の見えざる手(笑)でも働いた気がするのは、僕だけ?(笑)
以降、引用したカットのキャプション参照のこと。
(* ̄∇ ̄)ノ
対局時、隣の羽生が気になって仕方がない村山。
だが、意中の人は彼を見ようともしない。
互いの対局後、羽生を追い掛ける村山。
だが、この時は互いに会釈を交わすだけで精一杯…。(^^;
八甲田山ではない。
度々、挿入される村山が独りで無言で佇むシーン。
少女漫画にはよくある主人公の心象風景的な演出。
羽生との初のタイトル戦に臨む村山。
(あくまで劇中での展開。リアルでの村山初タイトル戦の相手は谷川"光速流"浩司 王将-当時-である)
次のシーンがこれだ!
今まさに2羽の白鳥が同じ水面に降り立つ!(@_@)
これが少女漫画演出でなかったらいったい何だと…。
あ、エイゼンシュタイ…www
そして、対局のさなか、ふたりは並んで、同じ目線で外を見る…。
同じものを見ているかどうかは別の話だが、この村山は幸せそうにも見える。
対局後、羽生を呑みに誘う村山。
完全に緊張しながら憧れの人を初デートに誘っているようにしか見えない…。(^^;
初めて、互いに熱い想い(将棋へのな。)を語るふたり…。
さぁ、続きは本編で!
(*゜▽゜)
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