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昔はみんな小学生。懐かしい頃を思い出す3分間、微笑み3回をお約束。vol. 4

第1話 ごはんですよ

今日の給食。
子どもたちの会話がおもしろい。
メニューには「海苔の佃煮」とある。
長方形のビニールにパックされた状態で登場した。
チビッ子はメニューなど細かく見ていないため、見たままを口々につぶやく。

「あっチョコクリームだ!」
「おいしそう。これ、甘いよね。」

ワニキの心のつぶやき・・・
「今日はパンじゃないぞ。ごはんにチョコクリームって可笑しくないかい?」

さらに逆バージョンで、こんなこともある。
例えば以前の給食。
メニューには「パイナップル」とある。
透明ビニールに真空パックされて登場した。
チビッ子はメニューなど細かく見ていないため、何の食べ物かわからない。

そこでワニキの一言。
「美味しそうなタクアンだなあ。」
「みんな!お漬物は得意かい?」

チビッ子が口に入れた時の顔を見るのが楽しみである。

第2話 空気入れ

ワニキは運動委員会を担当している。
体育小屋でボールに空気を入れようとしていた今朝のこと。
近くにいたケンジ君に
「空気入れを持って来てくれる?」
と頼んだ。
がってん承知とばかりに勇んで取りに行ったケンジ君が空気入れを抱えて戻ってきた。

「はい、先生!」
満面の笑顔に少し汗が光っていたりして・・・
ふと、空気入れの先の部分に目を落としたワニキ、
「ちょっと待ってよ、これ、自転車の空気入れじゃん。」
一部始終を見ていた仲間連中は、たまらず笑い転げていた。
中でも一番大笑いのナオヤ君に、
「じゃ、今度は君が持って来てくれる?」
「わかりました。」

ものすごい勢いで駆け抜け、あっという間に戻ってきた。
ところが両手に抱えているのは、電動空気入れ。
重そうに抱えながら、一歩、また一歩と近づいてくる。
体育小屋にはコンセントはないのになあ、笑顔で戻ってくる彼に何て言おう・・・
朝から思案のワニキであった。

第3話 嗅覚

教室の事務机で仕事をしていると、カナコちゃんのつぶやきが聞こえた。
「匂いでわかるんだよなあ。」
な、何?、なんだって?
顔をあげて、カナコちゃんを呼び止め、
「今、何て言った? 匂いでわかるって言ったよね。」
「そうだよ。」
とカナコちゃん。
「どういうこと?」
というワニキの質問に、
「この三角巾、匂いで誰のかわかった。たぶんナオヤ君のだと思うよ。」
とクンクンと再び匂いを嗅ぎながら答えた。
す、すごい。
三角巾を嗅いでしまうところもすごければ、匂いで嗅ぎ分けてしまうところもすごい。
ちなみに、この女の子の父親は警察にお勤めである。

その数分後、三角巾は無事、ナオヤ君の元に戻ったのである。
これにて一件落着。
ウソのようなホントのお話・・・であった。
敬礼!

それでは、また来週。
金曜日にnoteで・・・。

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