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両親のために家を買ってデカい借金を背負った私

こんにちは! 猿田信司です。

私は、高校生のころに、
お風呂がある家に引っ越しました

風呂があるとはいえ、かなり古くて、
見た目もかなりボロボロな、
部屋数もない狭い家で、借家でした。

高校卒業後、私は就職で上京したので、
その後、両親がその家に住んでいました。

父からの突然の電話

私がまだ結婚していて、
東京で働いていたころの日曜日の昼間、
私の携帯に突然、父から電話がありました。

普段電話なんかしてこないので、
「何かとんでもないことでもあったのか?」
と驚きました。

電話に出ると、父が
「家を買わないか?」と言ってきました。

「え???」

全く意味がわかりませんでした。


詳しく話を聞いてみると、どうやら、
今住んでいる家のお隣さんの家が
売りに出ているようなんです。

父が言うには、私が年をとって地元に帰ってきた時に、
家があった方がいいだろうということでした。


私自身は、特に家なんかいらないし、
どこに転勤するかもわからないので、
賃貸でいいと思っていました。

しかし、話の内容から、
両親はずっと借家住まいだったので、
父が家を欲しいのかな?
と感じました。

これまで、あまり親孝行も出来ていなかったし、
家を買ってあげてもいいかな、と私は思いました。

実家へ行きました

当時は結婚していたので、
元妻とも相談しましたが、
元妻は家を買うことに否定的でした。

実家はかなりの坂の上、高台にあるので、
これから両親が年をとった時のことを考えて、
もっと平地で買った方がいいと言われました。


しかし、私にとっては、
子供のころから住んでいた町です。

ちょうど年末の休みがあったので、
夫婦で実家に帰り、お隣さんも含めて
詳しく話をすることになりました。


お隣さんの家は、両親が住んでいる家より、
3倍くらい大きい立派な家でした。

お隣さんは、この家を売って、
マンションを買うらしく、
その購入資金にしたいそうで、
家を売りに出したそうです。

井戸もあって、お湯は太陽光で温めるシステム
だったりと、いろいろアピールされました。

お風呂もすごく広かったです。


価格は、お隣さんの言い値で、800万円。

私はそんなにお金は持ってなかったので、
ローンを組むことになります。

お隣さんなので、住所も変わらないし、
こういうところに両親を住ませてやりたい
と、私は思いました。


しかし、元妻には、やっぱり猛反対されました。

今思えば、元妻の意見が
正しかったのかもしれないと思います。

しかし、どうしても両親を
大きな家を住ませてあげたかった私は、
その家を買うことにしました。

買うことを決めてから

お隣さんの家を買うことを決めてから、
不動産屋さんから、詳しい説明を受けました。

すると、井戸の水が飲めなかったりと、
ちょっと聞いていた話と違う?

さらに、何かの法律で、今度建て替えるときには、
道を広げるために、敷地が狭くなる
という説明も受けました。

「何それ?聞いてないんですけど・・」

ちょっとおかしいな、とは思ったんですが、
回り始めた歯車に巻き込まれるように、
話がどんどん進んでいきました。

銀行でローンを組みました。

50万円値切り、家は750万円、
プラス家の修繕費用に100万円で、
850万円を銀行に借りることになりました。

ボーナス払いも含め、20年ローンです。


会社を休み、再び実家に戻ってきて、
父親と一緒に銀行に行きました。

当時、私が勤めていたのが有名な会社だったので、
父を連帯保証人にすることで、
あっさり借りることができました。


正直、当時は30歳くらいで、
これから給料も上がっていくし、
これくらいの借金は大丈夫だろう
と軽く考えていました。

借りるときに銀行の方から、
「一生払うことになりますね」
とか言われても、「そんなたいそうな」
と思っていました。

しかし、そこから給料も上がらなくなるし、
両親も早めに死んじゃうんですけどね。


銀行で、借りたお金をお隣さんに渡し、
売買契約が成立、家は私のものになりました。

引っ越し

私が実家にいるうちに、
と引っ越しもすぐにしました。

冷蔵庫といった、重いものは、
両親には運べないからです。

元々が大きな家ではなかったので、
荷物もあまりなく、お隣ですから
引っ越しもすぐにすみました。


それから、ガス給湯器の設置を手配したり、
なんとか住めるようにして、
私は東京に戻りました。

親孝行できたのでしょうか?

両親のために、デカい借金を背負ったのが、
良かったのか悪かったのか、今ではわかりません。

ですが、両親を持ち家に住ませてあげられたのは、
私もうれしかったです。

少しは親孝行できたのかな、と思っていますが、
両親も喜んでくれていたのかは、わかりません。


このあと、父がパーキンソン病になったり、
母が痴呆症になったりしたときに、
手すりを付けたりできたのも、
持ち家だったおかげです。

それを思えば良かったんでしょうね。

ですが、この借金は私の肩に
ものすごく重くのしかかってくるのですが、
それはまた別の機会にお話しします。



最後までお読みくださり、
ありがとうございました。

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