10 Favorites in 2018 (=My Works)


2018年も素晴らしい作品と作家、そして彼らをサポートするレーベルやマネージメント、さらに諸先輩方に恵まれ、こうして並べて自慢したくなるリリースをすることができました。

普段のプロモーションではできない、公私混同甚だしいエピソードトークを交えた、2018年作品(2019年リリースもありますが...)のご紹介です。



MABUTA "Welcome To This World"

南アフリカのスーパーグループ。ロックでもクラブでもジャズでもないし、逆にそのすべて。音はもちろん、とにかくこのプロジェクトの首謀者Shane Cooperがナイスガイ過ぎる...。実は最近、彼はベーシストの命である腕を骨折しているのだけれど、順調に回復しているらしいので一安心。2019年もいろいろ計画しているので、一緒に頑張って飛躍の年にしたいです。


Shane Cooper (MABUTA) - Bamako Love Song (solo double bass)

https://www.youtube.com/watch?v=cCiOs4TTGdQ



James 'creole' Thomas "Omas Sextet"

22a一派の"ファミリーだいじに"感はもはやロンドン版ゴッドファーザー。音はもちろん、Reginald Omas Mamode IVがとにかくナイスガイ過ぎる。今作の印象的なジャケット写真は既に亡くなられた祖父母の写真。国内盤CD化にあたり、ポラロイド風アートワークの提案をしたところ本人もとても喜んでくれて、サンプル盤の他に多めに差し上げた写真は彼のファミリーに配ったそう。2019年は彼の温かなキャラクターが爆発してさらに大きな存在感を放つアーティストになると思います。


First Ways - James 'Creole' Thomas - 22a

https://www.youtube.com/watch?v=n6NFB-EVT3w&t=92s



Tenderlonious "The Shakedown featuring The 22archestra"

ロンドン版ゴッドファーザーの長による会心の一撃。マジで熱狂した。Yussef Dayesのドラムがここまでセクシーに聴ける作品は他に無いはず。オリジナル盤でインタールードとして差し込まれる曲が素晴らしくもっと聴きたい!と思っていたら日本盤だけのボーナストラックとして提供してくれました。正直、CD不況の昨今では、いくら企業努力とはいえ、原盤主義の熱心な音楽ファンにとっては蛇足とも言えるボートラも少なくない中、これは自信を持ってボーナスですと言える、むしろ褒めてほしい、いや、褒めてください。そんな収穫です。褒めてほしいです。サウスロンドンのクラブカルチャーの熱量をジャズメンシップでもって封込めたソウルフルな超名盤。


Tenderlonious - The Shakedown feat The 22archestra

https://www.youtube.com/watch?v=G-ve7GIHilI



Thandi Ntuli "Exiled"

ヨハネスブルグには、一度は行ってみたい。彼女も素晴らしい音楽性と自立したアーティスト精神を兼ね備えたプロフェッショナル。MABUTAもそうなんだけどマジで来日させたいです、彼ら。余談ですが、Shaneにサンプル盤を届けたときは彼は別プロジェクトでスイスにツアー中だったのでそこで受け取ってもらえたんだけど、Thandiのときは南アフリカへの荷物がなかなか届かなくて苦労したという南アフリカ輸送事情小話。


"Exiled" EPK 2018 - A Film by Tseliso Monaheng

https://www.youtube.com/watch?v=JKWHCJwSWQY



Azekel "Our Father"

個人的に同じ一児の父として、そして作中で語られる彼の父親との関係性などが自身の体験とリンクして、かなりドープな制作体験となりました。そして最初のコンタクトから約1年かけてやっとこさリリースできたこともあり、かなり思い入れ深い作品です。メンタルヘルスと父性。これは私の制作仕事一発目のAlfa Mistから意識せざるを得なかった、私の仕事の裏テーマなのですが、自分のしてきたこと、するべきことが、ここにきてひとつの線で結ばれた様な感覚があります。もちろん、彼らの音楽を使って私の思惑だったり、私欲を満たそうというつもりはないのですが、ただ音楽作品を売るのではなく、自身を通した仕事で何かを伝えていきたいという想いが、この仕事を通して、より強くなりました。


Azekel - Family / Mental Health (Chapter 1 & 2)

https://www.youtube.com/watch?v=ie0WnDvPrPA



Mark Kavuma "Kavuma"

前からこういう作品を出してみたかったんですわ。王道の様で実は異端。レトロと思いきや最先端みたいな。ところで、勝手に若いフレッシュマンを想定してレーベルの人とメールでやりとりしていたんだけど、ビデオ通話してみたら超ヴェテランで面食らってテンパって話してたら向かいのデスクのチーフがヘルプに来てくれたエモい思い出があります。タップダンスとライヴハウスの熱狂が闇夜を駆け抜けるスリリングな最先端オールドスクール。


MARK KAVUMA - INTO THE DARKNESS MUSIC VIDEO

https://www.youtube.com/watch?v=21cEObhpPmM



TQX "Global Intimacy"

謎の覆面音楽集団TQX。その正体は、以前にリリースに携わらせてもらった"Hearing The Blood"も素晴らしかった、オーストラリアの音楽家Barney McAll。彼の作品が大好きなんです。そこはもう正直ビジネスとかそういう価値観ではなくて、いやもちろんビジネスにもっていくんですけど、好きなんです。前々作から彼とやりとりをしていて急にすげぇのが出来たぞっつって聴かせてくれたのがこれでサプライズってこのことだなと思った。長年の付き合いがあるSiaに、元Das RacistのKool A.D.、Daniel Merriweather、Shayna Steele、Sirah、 Jagwar MaやKnowerのメンバーなどなど...彼のミステリアスサイドが存分に発揮された傑作です。更にCormegaとBen MonderというNYのまったくベクトルの異なる伝説を一挙に連れ出す豪腕っぷりが最高です。もっと売りてぇなぁ。


TQX - Text Me Back ft. Kool A.D. Sirah (OFFICIAL VIDEO)

https://www.youtube.com/watch?v=tsCo97FlWy4

※アルバム配信なし



Quin Kirchner "The Other Side of Time"

こりゃあ骨太だわぁ...うわぁって感銘を受けました。結局当初のヴァイナルリリースからは1年経ってしまいましたが、個人的には2019年第一弾リリースとしてかなりインパクトのある仕事になります。シカゴのドラマーQuinさん。演奏/作曲だけでなくDJもするレコードコレクターの様で、日本のレコードにも詳しく、今作の日本盤の話をしたときも彼の方から"OBI-Stripをつけよう!"と盛り上がったのはなんか嬉しかった。期待に応えるべく、渾身の"往年の名盤風クセ帯"をデザインしたところ、彼もレーベルの人(Astral Spirits)もめちゃくちゃ気に入ってくれて、嬉しくなっちゃって毎日デスクでその帯を眺めています。



DJM Trio "Cave Art 1+2"

これはすごいですよ。新譜リリースと来日を控えたthe Cinematic Orchestraのメンバーでもある鍵盤奏者 Dominic J. Marshallによるピアノトリオ作品。2014年にカセットで出た1作目と2018年にヴァイナルで出た2作目を組み合わせた日本限定盤っす。スライドパズルみたいなおもしろい仕様で鋭意製作中です。

https://www.youtube.com/watch?v=dMcwnzV6GUs


The Putbacks "The Putbacks"

3月に国内盤を出させて頂きますー。ディープ・ヘヴィ・サイケ・ファンク。David AxelrodのスコアをBlack Sabbathが演奏し、Kevin Parkerが監修した砂漠の上のカンフー・スパイ・アクション・ムービーのサントラみたいな最高のやつです。

https://www.youtube.com/watch?v=eXUekfJSBzc



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