ニガミ17才のライブの話


多くのライブが延期や中止になっている.仕方ない.ただ,わたしにとってライブは不要不急ではないと言いたいほど必要なものである.音楽を生で楽しむことで日頃発散できないあれこれを開放している,これは中学生の頃からそう.

わたしが最後に行ったライブがニガミ17才のライブである.

2月末,予定通りにライブを行うことは彼らにとって苦渋の決断であっただろう.キャンセルに伴う払戻も対応し,それでもライブを開催してくれたことに感謝している.わたしはこの日があったから卒論を頑張れたのである.

ニガミ17才を知ったのはYouTubeにおすすめされたことがきっかけだ.なんて気持ち悪い音楽だとショックを受け,気が付けば繰り返し再生していた.まんまと沼にはまったのである.

初めてライブをみたのは去年のフジロックだった.沼に足を取られているわたしはグリーンステージでエルレが盛大にライブを行う中,ニガミ登場を今か今かと心待ちにし苗場食堂で待機していた.アーティストであることはたしかだがよく知らないおじさんが口に含んだお湯を浴びた時は素直にエルレを見に行けばよかったと後悔した.そんなことを考えつつもそれなりに楽しみ,待ちに待ったニガミ17才のライブが始まった.

お目当てのニガミ17才をみたわたしはレッドマーキーからの音漏れを聞きながら夕飯に油そばを食べた.食べながらボロボロのiPhone 6sをいじる.油そばを食べ終える頃にはわたしは2枚のCDを購入していた.

沼である.それはもう深い沼である.

音楽の楽しみ方はたくさんあるし人それぞれだ.音楽配信サービスが盛んになり,手軽に音楽を生活に取り入れることもできる.それでもやはり,わたしはやっぱりライブが一番好きだ.その2時間にお金を払う価値がある.ライブこそ,その音楽が,アーティストが表現したいことが,ダイレクトに感じられる.

ニガミ17才のライブは特に彼らの音楽への熱い想いと愛を感じる.音楽の楽しさを再確認できる,そんなライブだ.音楽にそれほど興味がない人にこそ体験してほしい.日々の悩みだとかしんどいことをまるで忘れられる.音楽は最高だ!!!と思い知らされる.これまでにたくさんのアーティストのライブに行っているが,音楽の楽しさを真っ正面から受け止められるライブをするのはニガミ17才が断トツだと言い切れる.

お洒落で変態なサウンドに抵抗を感じる人もいるだろうが,たくさんの人にニガミ17才のライブを経験してほしい.

わたしが行った仙台MACANAでのライブを最後に,その後のニガミ17才の公演は見直しになってしまった.非常に悔しい.

あぁ,ライブに行きたい.音楽を感じたい. 


1日でも早くわたしたちのライブライフが戻ってくることを願う.


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?