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転職のきっかけ

私はこれまでに、
2度の転職経験がある。

もともと保守的な考えが強く、
転職は考えることはない(考えられない)と思っていた私が、
それに踏み切る「気持ちの変化」のきっかけとなったことを
ここでは書こうと思う。

繰り返しになるが、
元々 私は保守的な考えが強い人間だった。
「一度入った会社で定年まで働く」
ということを受け入れていて、
やりたい仕事なのか判らなくても、
多少嫌なことがあっても、
そういうことが一般的で、
その中で働き続けていく。
それが当たり前だと思っていた。

私が大学生の時、
先に社会人になっていた兄が会社を辞めようと考えて、
親に相談している時期があり、
その時に揉めていたのを見たことがあった。
兄はそのまま働き続けた。
(今の状況を聞いていると、
結果として兄の場合は働き続けて良かったようだ。)

そんなこともあったりして、
私も新卒で働き始めた当時は、
その場で働き続けていくものと考えていた。

ここで誤解のないように書いておくと、
「保守的」な考えが悪いということを言いたいわけではない。
私の場合は、転職を考えられない要因になっていたのが
保守的な(それまでの考えを引きずっていた)部分だった。

そんな私は28歳の時に転職をした。
この気持ちの変化に関わるきっかけは 2つ ある。

1つ目のきっかけは、
会社を休んだこと。
私は精神的に参って会社を1週間休んだ経験がある。
この出来事については下記に記載している。

私はこの出来事で、
「自分がどう思うかで決める」
という思考を持てるようになった。
私の場合、
”休むという恥をかいたこと”
が結果的に「他人軸」の思考を取り除くことに
繋がったという話なのだが、
この「他人軸」というブレーキを外すということが
気持ちの変化に大きく関わったと感じている。


2つ目のきっかけ
は、
友人 2人の存在だ。
共に中学の時の同級生で、
卒業後、再会したのは社会人になってからだった。
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友人の1人は、
プロの音楽家として活動をしていた。

中学の時に聞いたクラシック音楽がきっかけで、
とある管楽器に魅かれ、
その時からその演奏者を目指したと言っていた。
当時、「音楽をやりたい」と
彼が言っていた記憶が微かにあったが、
プロを目指しているとは知らなかった。

クラシックの世界で音楽家を目指す場合、
中学から始めるというのは遅すぎることで、
幼少期から始めるというのが当然の世界。
劣等感も常にあったという。
そんな話をしている中、彼が言ったのが、
勘違いしようと思った
という言葉だった。

彼は、その業界では始めるのが遅いと言われていても、
自分だったらできるのではないか、
と勘違いしようと思い、
それで突き進んだと言った。
そして彼は、
普通科の高校から芸大へ進み、
海外に留学し、
プロの音楽家となっていたのだった。

勿論、気持ちだけではなく、
私には想像できないほどの並々ならぬ努力があって、
彼は夢を叶えていたのだが、
私はその時の
勘違いしようと思った
という言葉が、とても印象に残った。

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もう1人の友人は、
元々は上京して広告関係の仕事をしていたが、
激務だったこともあって辞めた後、
地元(関西)に戻って不動産会社で働いていた。
私がその友人と会ったのは、
彼がその不動産会社で働き始めて間もない時だった。
その時は、
「地元に帰ってきたなら、またいつでもご飯いけるな」
などと話していた。
数ヶ月経ち、
私はその友人をご飯に誘おうと連絡をした。
すると、

「バーテンダーになるために上京した!」

と返ってきた。
頭には「?」が浮かんだ。
( ついこの間、別の会社で働き始めたばかりではなかったか?
 バーテンダー・・・?)

その後、
彼が働いているお店に行った時に話を聞いた。
経験したことが無かった
バーテンダーを急にやりたくなったらしい。
そして働くなら一番 都会である東京がいいだろうと思い立ち
とりあえず住むところも決めずに上京。
その後は客としてお店を巡りながら、
働きたいと思える店を探して、
気に入ったお店でオーナーさんに直談判し、
雇ってもらった。
と言っていた。

当時の私とはかなり真逆な彼の言動は
とても衝撃的だった。
行動力といい、色々と大胆だった。
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2人の友人はそれぞれ、
このように我が道を進んでいた。
彼らのこのような状況は、
先述の会社を休んだ時期よりも前に知っていたが、
その時は、自分とは違う世界の人の話だ
ぐらいにしか思っていなかった。

しかし、
会社を休んだことをきっかけに
「自分がどう思うかで決める」
という思考が芽生え、
会社を辞めて別のことも考えてみようかなと
思えるようになった時、
この2人の存在・言葉を思い出した。
それが更に後押ししてくれた。

そして、
当時、電子回路の設計士として働いていたが、
昔に憧れていたデザインの仕事をしたいと思うようになった。
異業種、且つその時点では何もスキルがない分野ではあったものの、
私もできると「勘違い」をして、
転職しようと決意した。

私の場合、流石に大胆な行動までは取れなかったが、
決意をしてから1年間、
働きながら休日だけ専門学校に行き、
インテリアデザインについて学んだ。
その後、異業種で転職を果たすことができた。

この時に、感じたことは
自分がどう思うかで決める
・迷いのないマインドを整える

ことが、
まず私にとっては大切だったということだ。
そして、少し「勘違い」することで
前向きになれた。

もちろん転職には、
よく言われる「スキル・経験」も必要になるかもしれない。
しかし、気持ちの部分が整うと
自然とそのための努力もしようと思えるようになる。

また、実際 会社が見るのはそれだけではない。
私はこの最初の転職と合わせて、
2度の転職の経験がある(2度目は同業種で転職した)が
どちらも採用してもらえた理由は
「会話をして、いい人そうだったから」
というような理由だった。

思っているよりも気楽に考えても良いと思う。


(最近、転職のCM多いな。)

 転職に踏み出せない人の中には、
「他人軸」の思考がブレーキになっている人がいるかもしれない。
  そんな時は、ブレーキを外すためにも自分がどう思うかで判断し、

  そして少し「勘違い」をして行動してみる。
  と、良いかもしれない。

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