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新元号「令和」に込められた願いとは?(後編)ー先生のための『和の国・日本国』講座㉓ー

こんにちは。りたろです。

自らの持ち味を社会に貢献する「『和』の学級経営」を軸に発信しています。


今回は、

「先生のための『和の国・日本国』講座」という主題のもと

「元号」に焦点を当て、

「令和」に込められた願いから、

『和の国・日本』とは何か?を考えていきたいと思います。



【今日の内容】
新元号「令和」に込められた願いとは?(後編)~先生のための『和の国・日本国』講座㉓〜 

1)どのようにして『元号』は選ばれるのか?
2)「令和」に込められた願いとは?



前回の記事で、


『元号』とは、

もともと古代中華帝国が生み出し、

農耕の時期を人々が知るためのものであり、

「時代の支配者」であることの証として立てられたものだ

ということ。


そして、

日本も中国から『元号』を取り入れ、

国家の足腰を強靭なものにするために

中国との交易をあえて断絶することで

独自の『元号』を立て、

「大化」以降

現在の248番目の「令和」まで

受け継がれてきたものであり、

現在、『元号』を用いている国は

世界の中でも「日本国だけ」であることを

お話してきました。



では、


その『元号』はどのような条件のもと選定されてきたのでしょうか?


また、


新元号である「令和」にはどのような願いが込められているのでしょうか?


今回は、

この2つの問いに答えていきたいと思います。



1)どのようにして『元号』は選ばれるのか?



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昭和天皇がご即位になった時、

「大正」から「昭和」へと時代が変わるとき、


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『昭和大礼記録』


というものが残されていて

『元号』を選ぶ要素がどのようなものか

が書かれており、

現在に踏襲されています。


①「重複」しないこと


つまり、

かつて使った『元号』は用いないということです。

また、

「他国」で使われた『元号』も選ばれません。

「重要人物の名前」や「主要な都市」などとして使われたものも選ばれません。


②「国家の一大理想」が語られているものであること


これは、『元号』には必ず願いが込められていて

「次の時代は、このような時代にしていこう!」と

国民みんなが共有することができるもの

でなければならないということです。


③「古典」に依拠していて、意義が深長であること


「古典」に基づいていて

その意味がとても深い意味を持っているものであることです。


④「音階調和」であること


簡単に言うと

「言葉にしてみてしっくりくるもの」ということです。

言いやすさや発音のしやすさというものもあるかもしれません。


⑤「字面が平易」であること


あんまり画数が多いと日常使うときに不便になってしまうので、

画数があまり多くないものを用いること

という意味です。



以上、5つの条件がこの文献には書かれています。


さらに、

「昭和」の時代にはなかったが

新たに追加された条件もあります。


それが、


⑥「アルファベットにしたときの頭文字」が同じではないこと


「H」「S」「T」など

せめて過去3つ程度の頭文字とはかぶらないように配慮した

ということです。


このような条件のもと

振るいにかけて『元号』が選定されるのです。




2)「令和」に込められた願いとは?



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では、このようにして選定された


「令和」


にはどのような願いが込められているのでしょう。


今回の「令和」という『元号』。


1300年以上わたるわが国の『元号』の歴史の中で、

今回初めて


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『万葉集』(日本古典)


を出典とする『元号』が選ばれてことが

実に、画期的でした。

今までは、「中国古典」を出典としてきたので

今回の改元は、

わが国の『元号』の歴史における大転換と言っても

いいほどのことなんですね。


そして、その「令和」は


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『万葉集』の巻五 梅の花の歌三十二首の序文


が典拠となっています。


時に、初春の月にして、気淑く風ぎ、梅は鏡前の粉を披き、
 蘭は珮後の香を薫らす

(時は初春のよい月で気はよく風は穏やかである。梅は鏡の前の白粉のように白く咲き、蘭は匂いの袋のように香っている)


端的にいえば、

「令月(よい月・よい時期)に風が和らいでいる」

という意味ですが、それだけで令和を理解したと思ったら

とてももったいないことです。


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天平2年(730年)正月13日。

太宰師である大伴旅人の邸宅で宴会が開かれた時の様子

語っているものですが、

じつは

この歌には続きがあります。


この続きを読まない限り、

「令和」に込められている本当の意味を理解することはできません。


でも、安心してください。


これから、その続きを抜粋して書いていきたいと思います。


「山の峰には雲が差し掛かり、松はその雲をまとって衣笠をさしかけたように見える。山の頂には霧がかかっていて、鳥はその霧に封じ込められていて林の中を迷っている。庭には今年生まれたばかりの蝶が待っていて、空には去年渡ってきた雁が返っていく様子が見える。私たちは天を屋根にし、地をむしろにして、膝を近づけて酒の盃を回す。この宴は言葉も忘れるほど楽しく和やかである。もし文筆によらないのであれば、どうして心の中を述べ尽くすことができようか皆、庭の梅を題として短歌を読もうではないか。」


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季節も気も風も良く、


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花が咲き、


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遠くの林や山の情景も美しく、


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蝶や雁が舞う空を眺め、

あまりに美しい情景に人々は言葉も忘れて見入っていたという。


そして、


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心の中を述べるには和歌を詠むしかない。と。

皆で短歌を詠み始めた。

その結果が、この序文の後に収録されている和歌三十三首でした。



「令和」は、

ただ「よい月」「穏やかな風」を意味するだけではなく、

序文で語られている情景

その情景が持っている力を見て初めて意味が分かります。


それほどに


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「令和」には、


美しく、縁起よく、生命の息吹に満ちた、
そして人々の仲と、文化的で平和な時代になってほしい


という願いが込められているのです。




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平成31年4月1日。


新元号「令和」を発表した直後

安倍晋三さんが「令和に込めた願い」をこのように語りました。


悠久の歴史と香り高き文化、四季折々の美しい自然、こうした日本の国柄をしっかりと次の時代へと引き継いでいく、厳しい寒さの後に春の訪れを告げ、見事に咲き誇る梅の花のように、一人一人の日本人が明日への希望とともにそれぞれの花を大きく咲かせることができる、そうした日本でありたい


文化を育み、自然の美しさを愛でることができる平和な日々に、心からの感謝の念を抱きながら、希望に満ち溢れた新しい時代を国民の皆様と切り開いていく。新元号の決定にあたり、その決意を新たにしております。



米中貿易戦争や欧州動乱。

武漢肺炎。

皇室問題。

中国や韓国、ロシアによる領土問題。

少子高齢化。

などなど世界は「動乱期」に入っています。


この時代だからこそ、

日本国はどんな特徴があるのか?

日本国にはどんな強みがあるのか?

をまずは知ること。


そして、

「令和」に込められている

日本国民の「よさ」が満開に咲き誇り、

文化的で平和な時代になっていくようにしていきたいですね。




これまで、
「日本はいい国だ!」というと
軍国主義者と言われたり、
危険思想だと思われたりしていました。


しかし、

2011年3月11日

東日本大震災を契機に外国から注目されてから、潮目が変わりました。


じつは、わたしたちが住んでいる『日本国』はすごい国なんです!!

まだまだ、
歴史の闇に埋もれてしまった「真実」が
たくさんあります。


「日本を知ることは、
       『自分のルーツ』を知ること」


わたしたちの生まれた国をもっと学びませんか?

そして、子どもたちに伝えませんか?


自分の生まれた国を誇りに感じることは、
きっと自己肯定感とか自己効力感につながるはず。



一緒に、『和の国・日本』を楽しく学びましょう!



最後まで、お読みいただきありがとうございました。




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