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いつの時代も娘を嫁に出す父親の気持ちは…。スサノオの過酷な試練!【上巻】⑹ 大国主神の国づくり(因幡の白兎)ー日本最古の歴史書『古事記』⑯ー

こんにちは。りたろです。

自らの持ち味を社会に貢献する「『和』の学級経営」を軸に発信しています。


今回は、

「日本人のための『和の国・古典文学』講座」という主題のもと

『古事記』の中にある

大国主神の国づくり(因幡の白兎)(上巻)を紐解くことで、

『和の国・日本』とは何か?を考えていきたいと思います。



いつの時代も娘を嫁に出す父親の気持ちは…。スサノオの過酷な試練!
【上巻】⑹ 大国主神の国づくり(因幡の白兎)
ー日本最古の歴史書『古事記』⑯ー
【今日の内容】
1)八十神の執念
あの男神が再び登場!? 
2)あのお父さんの娘
はとても美人だった!!
3)
待ち受けるスサノオの過酷な試練…!



前回の記事では、

ヤガミヒメと結婚したオオナムヂを憎み

あらゆる手を使って殺しにかかる八十神と

オオナムヂを救うために奔走する母。

サシクニワカヒメ

そして、

母の願いによってオオナムヂが2度も生き返ったのでした。


今回は、

再び迫る八十神の魔の手から

どのようにしてオオナムヂが乗り越えていくのか?

お話していきたいと思います。




1)八十神の執念!あの男神が再び登場!?



「あれ、母上!ここはいったい…。」


「よかった!!目を覚ましたのですね!!」


母の願いによって

奇跡的に生き返ったオオナムヂでしたが、

このことが八十神に知られてしまうとまた殺されてしまいます。


そこで、


「オオナムヂ。よく聞きなさい。あなたは兄弟たちに殺されたのです。今すぐここから逃げなさい。ここにいれば、今度こそ殺されて、二度と生き返ることができなくなってしまいます。『木の国』の大屋毘古神(オオヤビコノカミ)のところに行きなさい!話は付けてあります。」


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ここでいう『木の国』とは、

『紀伊の国』

つまり、今の和歌山県を示しています。


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母の計らいにより、

オオナムヂは、島根、鳥取から

人目を避けながら、和歌山まで落ち延びることになります。


………


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やっとのことでオオヤビコノカミの館にたどり着いた

オオナムヂでしたが…。


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その情報を聞きつけた八十神は

なんと追いかけてきたのです!!(笑)


鳥取から和歌山まで

弟を殺すためだけに兄弟そろって集団で追いかけてくる。


どれだけ執念を燃やすのでしょう。

本当にオオナムヂのことが大嫌いなんですね!


八十神は弓に矢をつがえて、


『オオナムヂを出せ!!!!!!!』


と脅してきます。


これは、ここにいても危ないと悟ったオオヤビコノカミは


『さあ!早く!こちらへ来なさい!!』


と言って


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木の俣に案内し、


『いいか。オオナムヂよ。この穴に通じる根の堅洲国の大神であるスサノオ様に助けを求めるのだ。きっと良い考えを授けてくださるはずじゃ。あのお方は素直で優しいお方じゃ。きっと力になってくれよう。』


と言ってすぐに八十神たちのところに行って足止めをしてくれました。


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なんと!!


またしても登場したのが


須佐之男命(スサノオノミコト)


です!!


実は、今までのお話は、

この「出雲の国づくり」にかかわる布石だったのです。


こうして

オオナムヂは根の堅洲国にいるスサノオのもとへ

逃げ延びることになりました。




2)あのお父さんの娘はとても美人だった!!



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『根の堅洲国』


とは、

以前スサノオが「母の国」と慕った国です。


しかし、

いままでの国とは異なり、

イザナミが去っていったような『黄泉の国』のような

暗くてじめじめとした場所ではありません。


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今では、

草原が広がる地上と同じような国になっています。


そのため、『黄泉の国』ではなく、

『根の堅洲国』(生命の根源の国)となっています。


スサノオは長い年月を経て

「母の国」にたどり着いて大神となっていたのです。


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オオナムヂが

オオヤビコノカミに言われた通り、

スサノオを探していると…。


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須勢理毘売(スセリビメ)


という大変美しい若い女性に会いました。


「なんと可愛らしいのでしょう!」


「私と結婚してくれまいか?」


『は…はい(照)。喜んで…。』


二柱は一目ぼれでした。

そして、

結婚することになります。


急な展開ですよね!!


『古事記』には、

よく結婚するお話が登場するのですが、

どの場面でも必ずと言っていいほど、

「若く」て「美人」な女性と「いきなり」結婚するのです。


そして、

オオナムヂとスセリビメは結ばれました。


『オオナムヂ様。私の父に会っていただけますか?』


「もちろん!会いましょう!」


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いつの時代も、

結婚する時は必ず親の了承を得て、

結婚するものです。


『古事記』でも、

通過儀礼である結婚の挨拶にご実家に向かうのです。




3)待ち受けるスサノオの過酷な試練…!



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二柱は、

スサノオノミコトの御殿にたどり着きました。


『お父様!!』


『ん?どうした。スセリ。』


『美しい神が訪ねていらっしゃいました!お父様に会いたいそうです。』


『ん~美しい神??』


『お父様。こちらの方です。』


『…おお。なんだ。どんな奴かと思ったら、なかなかしっかりとした玉じゃないか。せっかく、ここまで来たのだ!さあさあ。今日は泊っていきなさい!』


「はあ。ありがとうございます!」


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なんと!!

あの美しい女性のお父様は

スサノオノミコトだったんです!!


あのウルトラマンくらい巨大で

あの八岐大蛇を倒したスサノオのことです。


いきなり来た男に対して、

とても美しく大切な娘をいきなり娶ろうとする輩が現れた時、


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『どこの馬の骨ともわからぬ…』


みたいなくだりになるかと思いきや

あっさり認めてしまいました。



が。。。


さすがスサノオ。

ここから本領を発揮するのです。。。



【スサノオの試練①】 「蛇の室で一晩を過ごすべし。」



『さあさあ。婿殿。今夜はこの部屋を使うように。』


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なんと!スサノオが用意した部屋は

部屋に蛇がいっぱいいる部屋でした。


そして、その部屋で一晩を過ごさなければならない。


『おい。まさか、この部屋が嫌だなんて言わないよな。なあ。』


「は…はいいいい。もちろんですすす。」


こんな感じのお父様ですから

オオナムヂは断るわけにはいきません。


「(困ったことになった。。どうしよう…。)」


『オオナムヂ様。こちらへ!大丈夫ですよ。』


「えっ?」


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そこで

スセリビメは比礼(ひれ)といって

振ることで呪力を発揮するスカーフのようなものを渡し、


『これを…。おまじないがしてあります。蛇が襲ってきたらこの布を三回振ってください。蛇はおとなしくなるでしょうから。』


「分かった!ありがとう!スセリ。」


そして、


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大量の蛇が待ち受ける室へ入って

『比礼』をシャンシャンシャンと三回振ると

急に蛇がフニャ~となって安心して眠ることができました。


ーーーー次の日。


『スセリよ。昨日のあいつはどうした?まさか、怖がって逃げ出したんじゃないだろうな?』


『いいえ。お父様。』


「おはようございます!昨夜はすてきなお部屋をご用意くださり、ありがとうございました!おかげで、ぐっすり眠ることができました!」


『おお!婿殿!』


………。


【スサノオの試練②】 「百足・蜂の室で一晩を過ごすべし。」


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二日目の夜。


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『さあさあ。婿殿。今度はこの部屋を使うといい!』


なんと!今度用意させた部屋は、

ムカデとハチが大量にうじゃうじゃしている部屋でした。。

想像するだけで…。って感じですよね。


「(…もしかして。嫌われているのかな?汗)」


『ごめんなさい…。オオナムヂ様…。これを…。』


「いやいや。君のせいじゃないから…。苦笑」


そして、

スセリビメから再び比礼を受け取り、

三回振ると百足も蜂もヘロヘロになって動かなくなりました。


二つの試練をスセリビメに力によって乗り越えたのです。


『なんと!今日も大丈夫だったのか!(なかなかやるじゃないか。では、次はこれをしよう!笑』




スサノオの試練はまだまだ続くことになるのです…。


はたして、

オオナムヂは、無事に試練を乗り越え、

スセリビメと結婚を遂げることができるのでしょうか…?





日本国は、建国してから令和3年で、2681年。

『現存する世界最古の国家』です。


『古典文学』に触れると、

1000年以上もの間、

いろんな時代の日本人が

「きれいだな!」

「おもしろいな!」

「大切に伝えていきたいな!」

と感じたり、考えたりしてきたことが分かります。


国際情勢が混沌とする時代だからこそ、

まずは、大人であるわたしたちが

日本人の失いかけていた、日本人の一番大切な部分


『和の精神』


を取り戻して、一人一人が輝く。

大人が輝けば、子供が輝く。

子供が輝けば日本国の未来も輝く。



一緒に、『和の国・日本国』を楽しく学びましょう!




最後まで、お読みいただきありがとうございました。

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