【No.1436】目的を見失いそうになったら、この言葉を唱えよう
国語の選択肢問題で、最後の2択まで絞り込んでも正解を選べず、いつも間違えた方を選んでしまう生徒がいます。
このケースでは、本文には書かれているが問題で聞かれていることへの答えになっていない選択肢を選んでしまうことが多いです。
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手順としてはこんな感じです。
本文を読む
問題文を読む
選択肢を読む
4~5個の選択肢のうち明らかに異なるものを消す
最後に残った2択はそっくりで、それぞれ読み返す
2択を何回も読み返すうちによく分からなくなる
えいや!で選ぶ
答えを見ると選んだのが間違いで、もう1つのほうが正解
国語わからん!と怒る
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選択肢を2つまで絞れない場合は、そもそも本文が読めていないので別の処方箋が必要ですが、
選択肢を2つまで絞れているなら、ここでもう1度、問題文を読み返すことが有効です。「そもそも問題に何を聞かれているんだっけ?」を考えるということです。
そんなことで改善されるのかと生徒はバカにしますが、意外にバカにできません。選択肢のそれっぽい答えをたくさん読んでいるうちに思考の迷子になってしまって、問題文に何を問われているのか分からなくなっちゃう子はたくさんいます。(繰り返しになりますが、本文や問題文の意味が取れない子は別の対策が必要です)
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香水選びに似ていますね。いろんな匂いで鼻がバカになるとよく分からなくなります。でも、コーヒー豆の匂いを嗅ぐと、嗅覚が少しリセットされますね。
選択肢選びでも、コーヒー豆の役割として、問題文を読むと思考がリセットされます。(正しくは「リセットされることがある」程度でしょうか。コーヒー豆でも嗅覚が完全にリセットされるわけじゃないですし)
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そんなことを学習塾で教えていて思っていたら、大人も一緒だよなと思いました。
なにかを始めたはいいけど、よく分からなくなることがあります。
例えば企画書を作ろうとしたとき、あれもこれもと考えているうちに泥沼化。頑張って仕上げたのに、上司からは煮え切らない答え「うーん考えとくよ」。せっかく頑張ったのになんだよ!と怒りたくなりますね。
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こういうときに唱えたいのが「そもそも」です。
そもそも何のためにこの企画書書いてるのか?
企画書に限らず、仕事には必ず目的があります。目的を見失ったままでは仕事も迷走してしまいます。
そもそも何のためにこの会議に出席しているのか?
そもそも何のためにこのプロジェクトに参加しているのか?
そもそも何のためにこの提案をしているのか?
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なんなら仕事にも限らないですね。
そもそも何のためにこの人と会ってるのか?
そもそも何のためにこの人と話しているのか?
そもそも何のためにこの資格を取ろうとしているのか?
そもそも何のためにこの勉強をしているのか?
そもそも何のためにこの本を読んでいるのか?
そもそも何のためにこのメッセージを送っているのか?
そもそも何のためにこの時間を使っているのか?
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「そもそも」何のためにやっているのか?
思考の迷子にならないように気をつけたいですね。
ただし「そもそも」という言葉を、他人に多用すると嫌がられることもありそうなので注意ですが…
■■今日の教訓(ポイント)■■
「そもそも」という言葉で
毎度目的に立ち返ろう
意外に最初の問いからズレちゃってるかもよ
■■以上■■