【No.1080】効率が悪いと言うけど、なにを効果とするかで、善し悪しが変わりますよね。

学生と話していると、特に中学生ですが、勉強に対して効率が悪いっていうことを言うんですね。例えば英単語の勉強で、なんで書かないのか聞くと効率が悪いからと。

効率も何も、覚えれてないから効果出てないじゃん。それこそ時間の無駄じゃね?と、大人げなく2秒で論破してしまいますが、気持ちは分からなくない。書くの面倒だもんね。

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効率とは、Wikipediaによると

入力(エネルギー)に対する、有効な出力(仕事)との比率のことである。

とあります。

入力するエネルギーに対して、たくさんの仕事が出力されれば効率がいいと言えますが、
出力(仕事)がゼロなら、入力したエネルギーは全て無駄になるということ。

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子供たちの言うこともよくわかります。英単語を書かずに読んで覚えるだけでも、目の前の小テストでは、20点中15点とか取れたりすると、効果が出ているように思いますよね。

ただ、講師として教えいる側からすると、なまじ点数が出ているからタチが悪い。まずそもそも小テストで15点という中途半端な数字も、効果が出ているとは言えないけど、15点もあれば怒られもせず再テストもしないので、悪くない点数です。

しかし、その後にの定期テストでまた最初から覚え直し。複数回の小テストをまとめて全部が100語や200語など、学生にとって膨大な数になるので「多すぎて覚えられん」といつも文句を言っています。そして英検や模試のような、出題範囲のないテストでは、当然まったく点数が伸びない。

「書くと効率が悪い」とは?(笑) そして、高3の受験生になって、英単語を昔からやっとけばよかったと後悔します。

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大人になってから、多くの学生がたどるであろう全体像を踏まえると、明白ですね。

小テストのときからコツコツと書いて、できる限りその場で覚えようとするほうが、結果的にラクになる。例えば、大掃除も、日々こまめに掃除していれば大掃除はそれほど大変ではありません。

効率が悪いというとき、時間軸を無視することが問題なのでしょう。

目の前の結果1回だけを見れば、確かに、時間をかけないように書かない方が効率が良いように見えます。しかし、長い時間軸で考えると、1回1回少しずつ時間をかけた方が、全体的に見て効率が良くなることもありえます。

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金持ち父さんシリーズを読み続けています。(このシリーズを読んでいるというとあまり評判がよくありません。個人的にはお金をテーマにした、素晴らしい自己啓発の本だと思うのですが。)

とにかく、ある一章で、ジョブとワークの違いを書かれているんですね。

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JobとWork、どちらも仕事と訳されるのですが、この本の定義では、ジョブはお給料のようなお金がもらえる仕事、ワークは、ホームワーク(宿題)やハウスワーク(家事)などに代表されるようにお金がもらえない仕事とされています。

そしてワークをたくさんすればするほど、将来的にもらえる金額は大きくなると書かれています。

スポーツ選手はいい例で、お金ももらえないのに、むしろお金を払ってまで練習というワークを幼少期から積み重ねてきたから、大人になってから大きく稼げるようになる。

ただし、学校からのホームワークをたくさんやっても「お給料の良いジョブ」につけるだけで、お金持ちにはなれないとも書かれています。目標に応じて取り組むワークの種類も選ばないといけないという意味だと思います。

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とにかく、取り組んだからといって目先のお金がもらえるわけではないワーク。一見効率が悪いワークをどれだけ愚直に続けられるかが重要なんですよね。しかも、長い時間軸で考えてみることが大切です。

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なにかやりたいことがあるなら、そのやりたいことに繋がっているようなホームワークをやっているか。 

やっていたら、いつか到達できるかもしれませんが
やっていなかったら…、まあねぇ

生徒たちの勉強している姿を見ていると、目標を達成するためにどういう姿勢が大切なのか学べて、先生として教えている僕の方がたくさんの学びをいただいています。楽しいなぁ。

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さて、今日はどんなホームワークをしましょうか? 

受験生たちは、学校の日は5時間、休日は12時間、自習しています。中学受験を目指す小学生たちも同じような時間です。

はて、僕はどうでしょうかね… 振り返りが大切です。


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