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韓流が仕掛けた"推し活"顧客維持戦略

■はじめに

こんにちは。
マーケ営業プロセス向上委員会のバーチャンです。
寒い日が続きますね。
こう寒いと、休みの日も家に籠ってドラマでも見ていたくなりますね。

この季節のドラマと言えば、
冬のソナタという韓国のドラマはご存じですか?
もう20年以上も前のドラマなのですが・・・
ヨン様ヨン様言って一大ブームになったのですよ。

さて、今回はそんな韓国エンタメに関連するお話。
とりわけ熱心なファンを多く獲得できている韓流コンテンツに見るマーケ・営業のお話をしようと思います。
下記のような方には特におすすめですよ。

  • 自社に役立つマーケ営業アイデアを探している方

  • エンタメ業界でファンを作りたい方

  • 韓流が大好きな方

2003年の「冬ソナ」によって火が点いた韓流ブームはドラマだけにとどまらず、k-popと呼ばれる韓流音楽の地位を日本に確立し、今や多くの韓流スターがバラエティ番組に出演するなど、ターゲット層や規模を幅広い領域に拡大し続けてきました。
ここまで広く日本のエンタメ市場を席捲できた過程には、全ての業界に役に立つ様々な施策が点在していました。

彼らが"推し活"活性化のために日々行っている努力や活動を覗いてみると、
一度商品を買っていただいたことがあるお客様を長く繋ぎとめるための優秀なアイデアがたくさん詰まっていました。
今回はそんな中から4つに絞ってご紹介していきたいと思います。


■顧客維持に役立つ4つのアイデア

●良い商品が完成するまでとにかく練る!

マーケ・営業だけでなく、近年ではカスタマーサクセスでもよく言われていることですが、品質の伴った商品力があってこそ顧客の愛着に繋がり、その輪が広がっていきます。

韓国を代表するグループであるBTSは、常に期待を越えるパフォーマンスを披露することで有名です。
2017年に「ビルボード・ミュージック・アワード」で賞を獲得するなど、華やかな場面ばかりが目立ちますが、彼らは、デビューまでに長い長い下積み期間(良い商品を突き詰める期間)があります。長いメンバーでは2年9ヶ月もの間、ひたすら練習だけをしていた期間があったそうです。

BigbangというグループのリーダーであるG-DRAGONさんに至っては、2006年にデビューするまで、実に6年間もの練習生期間があったと言われます。本当に驚きですね。。

商品力を高めるための期間を惜しんでしまっては本末転倒になることもありえます。
SaaSなどは特にですが、とにかく早く発売をして、発売してから改良をしていく、という風潮になりつつあります。
今一度顧客目線で「買って良かった」と思える商品になっているか、シンプルな視点で開発を見直してみるのはいかがでしょうか。

●"逆朝貢文化"で好感度を維持する

朝貢(ちょうこう)とは、外交の秩序を維持するために諸外国が皇帝に貢物を贈ることを意味し、従属関係をほのめかす言葉としても使われます。
この歴史の教科書で聞いたような聞いてないような言葉が、数年前から韓国アイドルファンの間でしばしば使われるようになったことは、ご存じでしょうか?

一昔前までは、プレゼントはファンから芸能人へ一方的に贈るのが一般的でした。
しかし数年前からは、芸能人からファンへと逆方向のプレゼントも行われるようになり、「逆朝貢」文化と呼ばれるようになったそうです。
わざわざ音楽番組に来て応援してくれたファンにお弁当を配ったり、直筆の手紙、指輪、ジャケットなど、贈り物の種類も進化し続けています。
推しのアイドルからプレゼントをもらったファンは、ただのプレゼントではなく、きっと一生忘れられない思い出のカスタマーエクスペリエンスをプレゼントされた気分になったのではないでしょうか!

ここぞというタイミングで企業側からお客様に恩返しをする機会を作るなんてことも、顧客の愛着を形成する戦略に組み込んでみてはいかがでしょうか。

●顧客とコミュニケーションを密にとる

韓流アーティストの発信活動では、世界的に使われているXやYoutubeだけではなく、Weverse(ウィバース)というツールが使われています。
これはファンとのコミュニケーションをサポートするオンラインプラットフォームであることは似ているのですが、ファンとアーティストがチャットで直接おしゃべりすることまでできてしまうというものです。課金制で、優良メンバーシップ限定のコンテンツに重きが置かれており、ファンクラブの役割を果たすプラットフォームと言えますね。
Weverseに慣れたアイドルは自分から挨拶してくることもあるといいます。推しから「アンニョンハセヨ」(こんにちは)と挨拶されたファンは推しのアイドルを遠くない、親密な存在として認識できる、つまりカスタマーエンゲージメントを高められる素敵な時間を過ごせます。
推しのアイドルとプラットフォーム上で親密な関係を作り、より充実した推し活ライフを楽しめそうですね!

いかに顧客やリードとのコミュニケーションを継続できるかは、どの企業にとっても永遠の課題です。
様々なプラットフォームやアプリが台頭してきている昨今なので、今一度自社にとって最適なコミュニケーションプロセスが何なのかを見直してみるのもいいかもしれません。

●"センイルカフェ"でファン同士を繋いでしまう

センイルカフェは韓国語で誕生日を表す「センイル」と「カフェ」を繋げた言葉で、アイドルの誕生日や記念日を、ファンの皆が貸し切りのカフェに集まって祝いましょう!というコンセプトで運営されるファン主体のイベントです。
カップホルダーや無料グッズの配布、展示会の開催などが行われて、推し活動を満喫できるといいます。

ファンはセンイルカフェという実物のユーザーコミュニティに集まり、推しの情報交換や懇親会など、ファン同士のコミュニケーションを深める場として活動します。
アーティスト側にとってみても、自分のセンイルカフェが開催されることが分かったら直接カフェに向かうアイドルもいるというので、ファンはさらにカスタマーエクスペリエンスを強化し、推しアイドルの活動を応援できそうですね。
ファン同士でお金を出し合って、推しのハッピーバースデイ広告まで出すことがしばしばあるようです。(日本国内でも前例はあるが、非常に少ない。)

ファン同士が交流できるコミュニティ作りは、商品に対する愛着や購買意欲を高め合う効果があり、カスタマーサクセスの観点からも効果的な施策の1つと言えるでしょう。
まだまだ日本企業はコミュニティ作りに長けているとは言えないので、ここにコミットしてみるのも先進的な発見があって面白いかもしれません。

■おわりに

k-popアイドルが行っている様々な取り組みが、日本にあるようでない、できているようでできていないおいしい領域を突いていること、ご理解いただけたでしょうか。
本記事を読まれているみなさんも、ぜひ自社の取り組みが顧客の心を掴むために効果的なものになっているか、再検討してみてください。

そうは言っても、どこから始めればよいか、、難しいですね。。
弊社ではそういった方々へ向けて、マーケティング~セールス領域のプロセスを見直す無料診断をご用意しています。
ぜひこちらから飛んで、活用してみてください。

それでは、また次回の記事でお会いしましょう。


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