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Don't think! Feel. ...Then, asking yourself ~ 定性を疑うな ~

どうも vur こと達朗です。
日頃 iCARE にてEM(エンジニアリングマネージャー)として働いております。
(お仕事系の記事は 'どうも'  言いがち)

今回のタイトルですが、"Don't think! Feel.〜" の部分!世にも有名な例のフレーズですね。
20代の方などは全くわからない方もいるかと思いますが、
これ 中国武術家、武道家、俳優、哲学者である ブルース・リー (Bruce Lee) 燃えよドラゴン で放った名ゼリフで、今ではさまざまな作品や場面で引用されているわけですが、今回 私も引用させていただきました。

※ このセリフの真意に関してはこちらの紐解いている記事がわかりやすかったりします。


というのも 昨今 "定性的" や "定量的" という言葉が、さまざまな場面で出てきます。

以前からビジネスシーンでは、マーケティングの調査などで時折 聞かれる言葉だったかと思いますが、 この言葉がより聞かれるようになったかと思います。
察するにこれまで、KPIMBOといった目標管理の形から、Googleやユニコーン企業を筆頭にスタートアップ界隈がこぞってOKRを導入したことが影響しているのではと考えているのですが、みなさんの周りではどうでしょうか?

また、エンターテインメントにしても、製品にしても、昔の広告やマーケティングでは、モニター調査などが主流でした。

そこから一転。
現在では、Webアプリケーションを利用する場面に限らず、身の回りのあらゆるものが、ユーザーが日常的に利用しているデバイス+オンラインサービスから行動履歴を取得し、アルゴリズムやAIを通して分析、数値化された上で 訴求する仕組みをとるようになりました。

実際にこれらは絶大な効果もたらしています。

改めて数字こそ正義!!となったように思いますし、
「ソースは?」「データは?」と移り変わり、「エビデンスは?」という今現在に至ったわけです。
(「それってあなたの感想ですよね?」もありますが…笑)

一方で、明示されている数字を信じすぎるのもそれはそれで良くないように思っています。数字がもつパワーと利便性、安心感からついつい信者になっているようにも感じます。


「数字は嘘をつかない」「数字で殴る」「数字が全て」がもたらすもの


数字というものは非常に有益かつ強力です。
ステークホルダーの説得。マーケティング戦略。課題の顕在化。

一方で数字こそが正義となった今、正直数字に踊らされることもあるかと思います。

"再生回数"(リーチではあるが)や "フォロワー〇〇万人"、"顧客満足度1位"だったり、そもそも景表法的に大丈夫だろうかという謳い文句から
PVやインプレッション、CVR に関しても、コンバージョンポイントの置き場所やそもそも測り方やその対象が誤っている場合もあり、これらは、数字でこそあるものの、実態は意外と見えないものです。

それこそ「それってあなたの感想ですよね?」と言われたら「ええ。感想です。」と言わざるえませんが、
ただ、皆さんが何かの決断をする時、すべてを数値化していますか???

「今日の夜は寿司が食べたいなぁ」となったとき「血糖値が80mg/dLだから〜」と数値化するでしょうか?

デートしている相手を好きだと判断するときに、セロトニンの量やPEA ( フェニルエチルアミン) の量から自分の感情の真意を確かめるでしょうか?

そういったことに対して数字で弾き出し、決断するには、シンギュラリティを迎えAIがさらに高度になっていけば、話は別かもしれませんが、現在はまだ難しいと考えたときにタイトルに戻るわけです  "Don't Think! Feel."


鮨屋が閉まってしまう前に。彼女が去ってしまう前に。


さて、タイトルに戻った私たち。
ではなぜこの "Don't Think! Feel." の何が大事なのか。

こと新規プロダクトや新しい機能を開発する際、定量的なデータはそれなりのシナリオや設計が前提にないと揃わない上に、そもそもターゲティングの時点で巷の情報をかき集め、ペルソナを詰めきる必要があります。

ただし、プロジェクトというものは、そんなスムーズにいくものではありません。

それこそ、スタートアップにおいては、ビジネスにおいては、タイミングが重要だったりします。

定量的な判断軸を納得いくまで集めきってからでは当然遅いわけです。
我々がデータを集めている間に、ユーザーの気持ちは離れていき 、お腹も別のプロダクトで満たされている。

恋は 3つの "ing" などと言ったりしますが、まさに "フィーリング"、 "タイミング"、"ハプニング"。
(ハプニングはいうなれば業界に与えるリリース時のインパクトにも置き換えられるかもしれません。)

好きな気持ちがある内に "このタイミングだ!" と思える瞬間があるのならその時に伝える方が良いし💐
寿司はお腹が空いてるときに食べた方がよりおいしい🍣

そもそも自分たちの頭には、たまに勘違いこそ起きるもののAIにも勝るとも劣らない"脳"というものがあります。
以前(今もありますが)画像生成AIが悪夢みたいなものを作り出したりするのが話題になりましたが、それというのは人の睡眠中の夢が、脳が無意識にインプットしたものシミュレーションし起こっているのと同じような状態とも捉えられます。

日々の生活の中で我々の脳はインプットし、解析し、シミュレーションし、理想の形を創造するわけです。

そうすると仮説検証における仮説というのは "ドラえもんはじまり"(勝手に今日からそう呼ぼうと思います)でもいいのではないかと思うわけです。
「こんなこといいな できたらいいな あんなゆめ こんなゆめ~」のアレです。

…Then, asking yourself


とはいえドラえもんの道具は機能がかぶっていたりする…わったふぁ!

こんなものがあったら便利だ!!!」と提案したら、隣の開発者やステークホルダーはこう言うことでしょう。

何故そう思ったか?」「何故そう言えるのか?」「既存の○○機能と何がちがうん?
前述の「ソースは?」「データは?」と移り変わり、「エビデンスは?」とまではいかないまでも、昨今エクスプレイナブルなAIが求められていることと同じように、説得材料がやはり必要です。

そうすると重要になってくるのが、ヒューリスティック評価認知的ウォークスルーによった判断だと思います。
これがタイトル後半に入っていた "…Then, asking yourself" です。

もちろんこれらにも、ある程度ペルソナやシナリオが必要なものの、仮説の "何故" を深堀りし説得材料を生み出せるプロセスになるわけです。

こういった手法は、主にUIやUXを検討するうえで必要なプロセスですが、仕様そのものにかかわる部分である以上、当然フロントやバックエンド、時にはインフラ、アーキテクチャそのものへの影響も大きく、各所の担当者にとって大事な部分です。

特に、デザイナーやUIUXエンジニアにこの意識やスキルが足りていないと、データドリブンを盾に議論を進めようとする人に一掃されてしまったり。(そもそも盾どころかブルドーザーばりに数字は強い…)
中には、まだ定量に変換できないだけで、黙殺されてしまうなんてことも起きかねません。

つまりは、それぞれが両軸を大事ととらえ、数字に妄信してしまわないよう気を付けること、定性的な感覚にも自信を持っていくことが大事であり、
そのためには開発に関わる全員が意識し、個人としてもチームとしてもプロダクトに対しての発想を内証し自問自答した上で、提案していくことが重要だなとつくづく思います。

その中できっと、UIUX 変更や仕様変更に関する
"COMING OUT 議論"(group_inouの歌詞になぞらえて、勝手に今日からそう呼ぼうと思います)も活発に行われ
"フィーリング"、 "タイミング"、"ハプニング" に+1の"アナライジング" を加え  3+1つの "ing" を反復することで、よりよいプロダクトを生み出していける。そのように思います。

"鉄は熱いうちタイミング命 君に伝えたいきりが無い いやいややっぱりこのままで一線越えないでいよう"

"COMING OUT" by  group_inou


定量も定性も両軸が大事。
そして、自分の、開発のメンバーの定性を大切にしましょう。
重要なのはその定性の深堀りです。

Don't Think! Feel. …Then, asking yourself

「定性を疑うな」

仲間集め

そんなこんなで "定性も大事!" って話をつらつら思い考えているんですが、
これまでの私の経験則、ようは自分のヒューリスティック評価や認知的ウォークスルーな判断軸でも弊社にはまだまだ仲間が足らないと感じている所存です。

記事を読んで、"おいおいおい!あんちゃん!そうは問屋がおろさねーぜ!"とか "めっちゃわかりみー" とちょっとでも思ってくれた方は、
ぜひ下記リンクからでもSNSのDM ( FB, IG, X ) からでもカジュアルにご連絡くださいましたら、これ幸いにございます。


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