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心が痛くなったなら 手当てをしてあげる

クラスの子どもがキレて暴れた。
物を投げ、友だちに掴みかかった。
必死に制止する中で見えた彼は、涙をポロポロと流していて、私まで悲しくなった。
彼のとめどない苦しみが伝わるようで。

彼は、お家の人から暴力を受けて保護されたことがある。
キレ方を見るとその影響を感じた。
本人にはどうしようもない家庭環境という負のスパイラル。
断ち切ってあげたい。
でも、それはできない。
私にできることって何だろう。
感情を抑える為にうずくまった彼の背中に手を当てる。
手で体に触れると痛みが和らいだり、心が穏やかになったりすると聞く。
手で背中をそっと撫でた。

落ち着いて話を聞いたら彼なりの理由はあった。
子どもの喧嘩は、どちらか片方だけが悪いということは基本無い。
上手く伝える術を知らないから、このように極端な行動に現れてしまう。
「それでも暴力は絶対に駄目。イライラしてきたら私に話に来て。」ということを伝えたら素直に頷いていた。

困ったことがあったなら、話を聴く。
辛くてどうしようもないのなら、一緒に考える。
悲しいことがあったなら、手を当てながら傍に居る。

私にできることを精一杯。

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