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過去は変えられるが未来は変えられない

 他者は変えられないが自分は変えられる。過去を変えることで自分は変えられます。これはチームでも同様です。より良く生きたい、ウェルビーイングと高めたいのであれば過去の認識を学びにより変えることが肝要だと思うのです。

時間:そもそも存在しない

カルロ・ロヴェッリ著「時間は存在しない」

 現在の科学では「時間は存在しない」と言われています。簡単に説明したかったのですが忘れました。本書の文章は平易でです。ひとつひとつの話は納得性が高いです。
 結局のところ「時間がある」というのはどうやら認知の問題のようです。この記事では認知科学者苫米地英人氏は「未来から過去に向かって流れる」という解釈を採用したいと思います。

未来:まだ来てないから変えられない

 未来とは未だ来ず。すなわちまだきていないから変えられないと考えるのが妥当だと考えます。
 選択を変えれば未来は変わるじゃないか。そう思う人は多いと思います。選択しているのは現在です。選択による結果はその後になってみないとわかりません。
 更に言うとこの現在の選択は過去の記憶に影響を受けています。意識的であれば無意識であれ。私たちは経験に基づいてより良いと思われる選択をします。もしくは選択しないという選択をします。

過去:解釈は変えられる

 過去は変えられると思っています。ちゃんと言うと解釈が変われば過去の認識が変わってしまうということです。
 過去に起こった物理現象はたしかにその時にあったのだと思います。しかし過去とは現在の自分が記憶等に基づいて考えたときだけに現れるものです。ヒトは過去に経験したものしか認知できません。過去とて同じことです。
 一方ヒトは学ぶことができます。学びにより知識を得ることができます。これにより過去の記憶の解釈は変わります。故に過去は変えられるのだと思っています。

現在:見えるものが変わり行動が変わる

過去は変えられるが未来は変えられない

現在①:スコトーマが外れる

 過去が変わると良いことがあります。ひとつはスコトーマが外れること。もうひとつは選択が変わることです。
 スコトーマとは盲点のこと。コーチングの世界の用語では物理的に見えるはずのものが認知的には見えない状況になること。
 世の中には年商50億円の事業家がいらっしゃいます。一方、年収500万円のという人もいます。この二人が同時に同じものを見たとします。年商50億円の人には1,000万円の利益を生むビジネスが見えたとします。しかし、年収500万円の人にはそれが見えないのです。
 過去を変える。例えば年商50億円の人の思考方法を学ぶ。そうすることで1,000万円の利益を生むビジネス、すなわちチャンスに気づくようになります。

現在②:行動が変わる

 スコトーマが外れると見えなかったものが見えてきます。チャンスが見えたらそれにあった行動を取ることもできます。行動することで何らかの結果を得ることができます。
 行動しても失敗することも多いはずです。しかし、記憶を参照することでより良く選択を行うこともできます。勝率を上げていくイメージですね。
 元大リーガーのイチロー。彼は打率100%だった訳ではありません。他の選手と比べるとほんのちょっと高い打率をキープしていたことで評価されてきました。
 私達も同じでちょっとでも成功する選択をして行動することは大事だと考えます。

変化:行動することで自分を維持する

 私たちの存在は行動することで維持されますし、変化していきます。
 生物であれ我々は「開放系における散逸構造」であると言われています。散逸構造とエネルギーが流れ込んでこることで自身の構造を維持することを指します。

散逸構造は、岩石のようにそれ自体で安定した自らの構造を保っているような構造とは異なり、例えば潮という運動エネルギーが流れ込むことによって生じる内海の渦潮のように、一定の入力のあるときにだけその構造が維持され続けるようなものを指す。

散逸構造 - Wikipedia

まとめ

  • 未来は確率的に生じるため直接変えることはできない

  • 過去は記憶について如何に解釈するかとういうことなので変えられる

  • 過去が変わるとスコトーマが外れ行動(選択)が変わる

  • 行動することが自分自身を変えていく

  • これらは個人だけでなくチームでも一緒である

  • チームのウェルビーイングを向上させたいのであれば過去の解釈を変える

参考文献

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