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【躍動のルカクと陰の守備職人】−21/22 EPL 第2節 アーセナル v.s. チェルシー −

 21/22 イングランドプレミアリーグ第2節 Arsenal v.s. Chelseaのビッグロンドンダービーは0−2でAwayのチェルシーが勝利を収めました。

 どうも!あおです。今回は、21/22 イングランドプレミアリーグ第2節 Arsenal v.s. Chelseaのマッチレポートを書いて行きます。もしよかったら見ていってください🙇‍

Abstract

 新戦力のルカクを先発から使ってきた安定感のあるチェルシーとけが人やコロナで戦力が乏しいなか既存の戦力でなんとかしているアーセナルという対極的なチームによる一戦でした。
 スタートから果敢にプレスに行くガナーズ、なんとかプレスから逃げるチェルシーという構図で始まったかと思えば、前半15分にルカクによる待望の先制点、前半35分に同じような形からリースジェームズの追加点で2−0に…
 後半に入り、サポーターの声援もあってかなんとか構成に出ようと試みるアーセナル。しかし、決定機は前半よりも作ってはいたが決めきれず…
 4局面全てにおいてチェルシーが圧倒した試合でした。

得点シーンの振り返り

場面1 前半15分得点シーン

 まずは得点シーンを振り返ろうと思います。前半14分からのシーンですが、この試合マリ(赤22番)がルカク(青9番)に、ジャカ(赤34番)がマウント(青19番)にマンマーク気味についていたんのですが、14分のシーンではジャカがマウントを放して中途半端な位置を取ることで中央に道ができてしまいそこに縦パスが通ります。このコバチッチ(青8番)がボールを引き取ったときに35番も19番もアプローチしなかったことが気になりますね。前半はアーセナルが最初以外激しくプレスに行かないことでチェルシー側が余裕を持ってボールを回せていました。

プレミアリーグ第2節 AC 場面1-1-43

 マリを背負ったルカクはアーセナルの選手4人をひきつけたまま上がってきたコバチッチに落とし、そのコバチッチが右に展開して、折返しにルカクという形でした。
 前半を通して右のリース(青24番)がフリーになることが多かったので、ジャカがマウントを放す判断があいまいに見えたり、中途半端に圧縮して逆サイドに振られることがアーセナル側は多かったです。

プレミアリーグ第2節 AC 場面1-2-44

場面2 前半35分得点シーン

 左のハヴァーツ(青29番)とアロンソ(青3番)の個人技とコンビネーションから抜け出したアロンソからルカクに横パスが入り、ジャカがルカクにスライディングするもルカクはスルーしてそのままマウントへ。マウントからリースにボールが入りそのまま右足一閃って感じでした。このシーンはハヴァーツとアロンソの個人技がすごいで終わる話なんだけど、気になったのがジャカの立ち位置。ジャカはルカクにスライディングしたってことは遅れてチャージしたってことになるんだけど、ジャカはロコンガが左サイドに出ていったあとスペースを埋めるんだけどフラフラって寄っていっただけな気がするんだよね。ずっとボールサイド側を見ていて、CB陣がライン下げたのに気が付かなかったところが大きいですね。首振りもしてないし。
 ここで言いたいのは、ジャカがダメって言いたいわけじゃなくてジャカに一枚で中盤の守備を成立させるのは厳しいからロコンガはもうちょっと出ていく機会を考えたほうがいいし、サカに戻らせてブロックつくるっていう選択肢もあったんじゃないってことです。

EPL 第2節 AC 場面2-1

EPL第2節AC場面2-2


My "Man of the match"

 この試合のチェルシー側のMOMは28番アスピリクエタです!!
 この試合において大事な局面ではこの男が映っていた印象があります。アスピリクエタは特にネガティブトランジションのところでしっかりと役割を全うしていました。

 サカやマルティネッリとの一対一のシーンでの間合いのとり方や脚を出すタイミング、攻めているときにリースとマウントを助けるようなポジショニングとここにいてくれたかってことが多いですね!

 アーセナル側のMOMは3番ティアニーですね。
 左サイドでの崩しが前半多く見られたのもティアニーとサカのところでしたし、失点の起点のサイドの選手になるんですけど、マリがルカクにつきっきりだったのもあってか1人で複数の選択肢を選ぶ必要がある場面が多かったと思うので、ティアニーにあげようかなと思います。怪我が軽傷だといいですね。個人的には世界でも7本の指に入る左SBだと思っているので成長してほしいいです。

Conclusion

 チェルシーとしては、戦い方の幅がとてつもなく増えたことを証明する試合になった。これはとてもポジティブなものだった。逆にアーセナルは開幕2連敗と非常にネガティブなものとなった。
 チェルシーはルカクのおかげでバイタルが攻略しやすくなった。あとはハドソンオドイのシャドー起用やヴェルナーとルカクの共存、中盤の枚数足りない問題をどう解決していくか見ていきたいと思う。
 アーセナルは、新加入のタバレスは期待できるので左サイドの攻撃はうまく行っているが、右サイドの攻撃が完全に死んでいる。プレシーズンは見てないのでわからないが、ウィリアンのコンディションがわりと大切になってくるように感じる。

Focus

 ここからは自分がいいなって思った場面を振り返っていこうと思います。

アーセナル側の狙うべきだったと思う攻撃

場面3 前半42分 マルティネッリの抜け出しのシーン

 コーナーキックの流れからCBに戻したところからサカに入ったシーンなんですが、ぺぺが下りていったところにクリステンセンがついていき、そこにできたリュディガーとアスピリクエタのギャップにマルティネッリが走り込み抜け出したシーン。このあとリュディガーによるカバーリングでチェルシー側は事なきを得たシーンなんですけど、チェルシーの守備の構造上真ん中のクリステンセンがついていくシーンがあまりないのもあってかアスピリクエタがボールウォッチャーになってしまっています。リュディガーやアスピリクエタがついていくときはしっかりと空いたスペースを閉じているんですが、クリステンセンのときは割と空いているのでそこを狙えるといいなと思いました。

EPL第2節場面3−1

EPL第2節場面3-2-6

場面4 前半45分 サカからジャカのニアゾーンラン

 メンディのロングボールから競り合いの後、ティアニーが持ったところからサカにスルーボールが入る。

EPL第2節AC場面4-1-6

  その後、サカ対リースとアスピリクエタの2対1。リースとアスピリクエタの間を抜いてニアゾーンランしていくジャカにパスして折り返しできずというシーンなんですが、この試合、チェルシーの守備の右側の組織がWBがサイドを埋めつつ最終ラインがスライドする形だったんですが、その影響でリースが前に出ることが多かったんです。リースは1対1では強さを発揮できるんですが、1対2とかのときは中途半端な立ち位置を取ることが多いのでリースとアスピリクエタのところで数的同数を作ってあげるとリースが判断ミスした可能性は否めないので、何回も作られていたら危なかったですね。

EPL第2節AC場面4-2-7

 これ以外アーセナルの勝てる方法はなかったの?って人がいると思うんですけど、あります。それが右サイドの攻略ですね。この試合のチェルシーの左サイドの守備は、中盤がスライドして埋めていました。下図のように。

PL2AC場面5-8

 この守備の構造上、中盤のスライドが間に合わずRSBのセドリックがフリーになることが多かったです。なのでそこを起点に攻撃したかったですがなかなかフィニッシュまでいけませんでした。ほんとに序盤の方でセドリックからロコンガに横パスが通りロコンガのサイドチェンジからチャンスのシーンがあったんですが、あのシーンはロコンガの持ち味が出ていてよかったです。
 右サイドの難点はなんと言ってもリュディガーの対人の強さとカバーリング範囲の広さです!それとこの試合ではアロンソがぺぺにしつこくついていたのでドリブルがなかなかできなかったですね。なので、①アロンソがぺぺについてくる。②リュディガーのと一対一は避ける。③ぺぺはドリブルを開始するときスペースを必要とする。この3つの条件を主に踏まえると、ぺぺの位置を少し下げつつワイドに開かせて、リュディガーにはスミスロウかマルティネッリをつけるのがいいんじゃないかなと思います。

PL2AC場面6

 上記に行ったように動くと、リュディガーとアロンソの間にギャップが生まれるのでそのスペースを使ってもいいですし、ぺぺに出してもいいし、ロコンガに出してそこから展開させるのもありだと思います。アロンソがついてこなかった場合は、その分スペースのあるところからぺぺとアロンソの一対一が始まるだけなので、改善はできているかなと思います。

 チェルシーの攻撃に関しては記事が長くなったので気が向いたら書きます。もしよろしければ、いいね押していってください🙇‍
 読んでくださりありがとうございました。また読みに来てください!

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