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人材業界で生き残るには、「転職潜在層」を採用支援した数が鍵となる

コロナが拡大した初期段階の2020年4月時点では、採用活動を見合わせる企業も多くあり、求人倍率はコロナ前の3倍から1.4倍程度まで低下しました。しかし2020年4月で下げ止まり、その後は一転して継続的に求人数は増え続け、2021年2月時点では、緊急事態宣言中にも関わらず求人倍率は2倍を超える傾向になっています。今後の日本において人口が減っていくことは言わずもがなで、企業の求人数は増え続けることで、求人倍率は当然今後上がり続けることが予想できます。『パーソル総合研究所「労働市場の未来推計 2030」』でも、2030年には644万人の人手が不足すると言われています。日本の就業人口が約6700万人であることを踏まえると、このインパクトは大きいことがわかります。

その中でも、特にスペシャリティ(専門性)を持つ人材というカテゴリーにおいての求人倍率はさらに高まります。コンサルタントやエンジニア、経営企画、新規事業企画、プロダクトマネージャー、UIUXデザイナー、グロースハッカー、データサイエンティストなど企業の中枢を担うポジションはこれらのスペシャリティを持った人材が必要になります。そしてこれらの職種の求人倍率は10倍を超える場合も多々あります。これらのポジションに関しては、今までの経験が物をいうため、経験が浅い人を教育してどうかできる問題でもなく、しっかりとした経験のある人材を採用できた会社がビジネス上でも優位になります。顧問や外部アドバイザーというような形で招聘するサービスも増え、そういった形で活用するのも一つの方法ではあるでしょうが、結局知識や情報だけでは事業を推進出来ないというのが実情のように思えます。

求人倍率が10倍を超える人材を採用するにはどうすれば良いでしょう。その答えはタイトルにもある「転職潜在層」へのアプローチです。「労働力調査(詳細集計)2019年 平均結果」の記載によると、日本の就業人口は約6700万人。そのうち転職市場に出回っているのは全体の5.2%(351万人)に過ぎません。この5.2%を数多くの企業で取り合っているのが現状であり、自ずと「転職潜在層」へのアプローチの重要性を痛感させられます。

しかし昨今の数多ある採用支援企業では、この「転職潜在層」へのアプローチはできているのでしょうか。

スペシャリティの高い人材を採用するために、大手からベンチャーに至るまで多くの採用予算を費やします。ただ、お金を使えば露出を増やすことはできるでしょうが、肝心な内定受諾するまでのプロセスではお金だけでは解決出来ない問題も多く存在し、困難を極めます。この困難な中途採用において、これらの職種を支援できる人材企業は大きな信頼をもらい持て囃されます。しかし、そういった人材会社は非常に稀少な存在であるのが現状です。人材紹介エージェントであれば、採用決定時の成功報酬のビジネスモデル的であるが故に、これら難易度が高いポジションには高い料率が設定されているとはいえ、それらのポジションに注力するよりも難易度が低いポジションで複数名支援した方が高利益を出せるというのが、人材紹介エージェント経験者の共通の認識でしょう。一方、求人広告というのは現代ではもはやレガシーの採用手法であり、スペシャリティを持つ人材は一切見ないものとなり、未経験採用をする企業が使う手段に限ります。

転職潜在層に対してアプローチする方法として、大きく2つ挙げられます。リファラルリクルーティングとダイレクトリクルーティングです。もはやどこの会社も導入されているように感じますが、求人広告や人材紹介エージェントほど導入している企業は少なく、しっかりと運用されているケースは多くありません。弊社も100社を超えるダイレクトリクルーティングの導入支援を行ってきましたが、導入している企業の多くが、転職潜在層の採用のためではなく、”新たな採用手法”という認識だけの会社も多いです。つまり、エージェントで紹介がこないからダイレクトリクルーティングを導入するということです。そのため、転職潜在層にアプローチして面談に繋がったとしても、「今すぐに転職活動を考えていない」と候補者から言われ、その障壁を突破するに至りません。

その障壁を超えるべく、しっかりと転職潜在層を採用する意識を持って臨んでいるのは、一部の大手企業とメガベンチャーだけに限られます。それも採用支援企業に依頼している訳ではなく、自社内もしくは他社の人事同志で少ない情報を頼りに推進しているケースが多いです。なぜなら転職潜在層に特化した採用支援企業はほとんど存在していないからです。

この状況を考えた時に、「人材業界で生き残るには、「転職潜在層」を採用支援した数が鍵となる」というのはピンとくるはずです。「転職潜在層」を転職市場に送り込むことができる人材は、引く手数多であることは明白です。そのチカラを持つには、とにかく現時点で転職潜在層向けのアプローチを続け、採用支援した経験を積んだ人材が、生き残れると考えています。

本件をまとめるとつまりこうです。

◆求人倍率は増加の一途をたどる中、スペシャリティを持つ人材においては更に求人倍率は高まり、企業の獲得競争は激化する

◆スペシャリティ人材を採用するには、転職潜在層へのアプローチが必要

◆転職顕在層をメインに扱う人材支援の経験だけでは、企業から求められなくなり、生き残れない

◆転職潜在層をアプローチするには、リファラルリクルーティングとダイレクトリクルーティングがあり、導入企業は増えているが、「今すぐに転職活動を考えていない」という候補者を採用する障壁を越えられていない

◆人材業界では、転職潜在層の支援した件数が多い人材こそが生き残る

宣伝になりますが、弊社では転職潜在層を支援できる数少ない企業になるべく、人材を募集しています。もし興味あればクリックしてください。

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