乙骨が虎杖を狙う本当の理由とは
渋谷事変後、張相と共に呪霊を祓い続ける虎杖。
対して、虎杖の抹殺を目論む乙骨憂太。
ついにその白刃が虎杖を貫く。
虎杖を狙う乙骨の本当の目的はなんなのだろうか。
|虎杖を狙うのは五条悟の指示だった?|
呪術廻戦/芥見下々 公式ファンブックより
海外で呪詛師ミゲルと行動を共にしていた乙骨憂太は、京都校との交流会前に海外出張に行っていた五条悟と会っていたことがわかっている。
五条は乙骨に何を伝えにいったのか。
そのカギは海外出張に行く直前にした虎杖との会話にあった。
呪術廻戦/芥見下々 第12話「邁進」より
虎杖は宿儺に心臓を抜かれ一度死んでいる。そして生き返るために宿儺と交わした縛り。その存在に五条は気づいたと思われる。
その後、虎杖を救うために乙骨の元に向かった五条は「虎杖が宿儺と交わした縛りを無効にしてほしい」と依頼したのではないだろうか。
|虎杖悠仁は一度死ぬ|
その方法とは虎杖悠仁を殺すこと。正確には「宿儺が反転術式で治した心臓を破壊し絶命させること」ではないだろうか。
虎杖をただ殺すつもりであれば、初めから「リカ」を発動しない理由がなく、さらにリカ発動後も「抑えてて」と指示を出すことに留め、あくまで自らの手で虎杖を殺すことを重視しているように感じる。
そして乙骨が心臓を貫く直前の描写に注目すると、折れた剣に呪力を込めていることがわかる。
呪術廻戦/芥見下々
第141話「うしろのしょうめん」より
虎杖と会敵した際の荒々しい呪力とは裏腹に、穏やかで優しささえ感じる呪力である。
この呪力が虎杖の契約破棄に関与するものなのかは不明だが、その後の「ごめんね 虎杖君」というセリフからも、このときの乙骨から「虎杖を抹殺する」という圧は感じられない。
|五条が乙骨を差し向けた理由は?|
宿儺が縛りを結んで治した心臓を破壊、つまり一度殺されることで縛りを無効にできたとしても、虎杖自身はそのまま死んでしまう。
場合によっては、再度宿儺に縛りを結ばれる可能性もある。
ここに五条が乙骨を差し向けた理由がある。
自他ともに認める最強術師である五条悟にできず乙骨にしかできないこと、それは「反転術式による他者の治癒」である。
呪術廻戦/芥見下々 0巻 最終話 より
今現在、反転術式を他者に対して行使できる術師は、家入硝子、宿儺、乙骨憂太の3名のみ。
殺すだけであれば五条で問題はないが、その後の蘇生の必要性を考慮して虎杖に乙骨を差し向けたと考えられる。
|隠しきれない乙骨の優しさ|
乙骨は虎杖のことを「宿儺の器」ではなく「五条先生の教え子」という認識で一貫していることから、あくまでも仲間として想っていることがわかる。
呪術会上層部との会話の中では、狗巻棘の腕を奪ったことへ怒りを露わにしたり、縛りを引き合いに出してまで虎杖を殺すことに固執していることを装っていた。
呪術廻戦/芥見下々
第141話「うしろのしょうめん」より
しかし、すべては自らを虎杖の死刑執行人に任命させ、五条との計画に邪魔が入らないようにするための演技だったと考えられる。
ある意味で似た境遇ともいえる虎杖と乙骨が肩を並べて五条悟を助ける。そんな未来も遠くはないのかもしれない。
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