【腹から声を出す、の真意と、その具体的な方法】韓氏意拳モーニングクラス メモ
久々に韓氏意拳の内田先生のモーニングクラス に参加。
以下は私もメモに基づく文なので、当然ながら文責は私にある。興味持った人はぜひ気軽に教室にどうぞ
http://imakokowatashi.blogspot.com/
◆
テーマが絞れない
いやー今日も面白かった!
そして書きたいテーマが絞れない!!!!!!!!!
・本当の脱力 殺し屋「ザ・ファブル」の気配の消し方
・米中2強の時代を生き残るための、比較武術学からのコミュニケーション術のススメ
・普段は淡々と浮世離れした感じで生きながら、でも”いざと言う時を見定めて、刹那に動ける生き方をする方法
・脈絡のある体/脈絡の無い体
・実感とお客の反応の相関(反比例)関係
テーマが絞れない、と書いたものの、これらのテーマの大元の経験は一つだけだ。
「”足腰”のある”普通の身体”を基本」として、「”多層的な身体”の”特定の層”へのアクセス」について。
うん。これだな。
では、
「”足腰”のある”普通の身体”を基本」
「”多層的な身体”の”特定の層”へのアクセス」
それぞれについて説明して行こう。
とは言ったものの、その前に大前提として、「行為が生まれる」条件ついて書いておく。
「行為が生まれる」条件
集注 → もしくは(運動)状態 → 行為、運動
特定の行為は、特定の身体の状態から生じる。自分がのぞむ運動が生じた場合は、それ以前に、身体が、その運動を導き出す状態にあった、と言うことだ。その逆も然り。だから後者の場合、行為に非はなく、正すべきは状態になる。
では、状態はどのように生じるのか。
特定の状態は、特定の集注=特定の、身体への注目の方法から生じる。
ただし、注目は単に意識する、と違い、高いエネルギーの集中力を要する行為だと捉えておこう。
まあ、これらの事がよく理解できなくても、「注目から状態、状態から行為」まで順番を、方程式のように頭の片隅に置いて、以下を読み進めてもらえば良い。
まずは前者「”足腰”のある”普通の身体”を基本」について。
これには、現代文明を生きている私たちは、もうすでに「足腰のある普通の身体」じゃ無い、と言う大前提がある。
我々は、自分で作った檻(一見とても快適だが、実は適応しきれていない)の中に、喜んで住み、本来持っていた重要な機能を限りなく消滅させてしまった生き物だ。
なので、自然の生き物としての「普通の身体の状態」に戻す努力が必要なのだ。
具体的には、
2足歩行の前提としての4足歩行の身体の集注観と、
それを経た後の2足歩行の集注観がある。
つまり、実際に四つん這いになって、特定の”身体への注目の方法”を行った後に、次に2足で立った状態で、今度は先ほどとは少し違う方法で、身体を注目して行く、と言うワークだ。
これはやると、「地に足が着いた」感じになる。また、身体の連動が機能しだす。
私はこの状態で瞑想したり、運動(所謂、一般的な意味での)するが、とても良い状態でそれぞれを行える。
ただし、厄介なのは、これらの「普通の身体に戻る」ためのワークには、結果としての(一般的な意味での)実感が全く無い、と言うことだ。
「何か実感のある事をすることで、何か実感のある事を手に入れる」と言うことに慣れきっている我々には、このことがピンと来ない。
ヒトの脳は、どうしても「因果関係」と言う、分かりやすい図式にはめたがる傾向がある。なので仕方がないが、それによって、見えにくくなるものが沢山あるのも事実だ。
ここで紹介しているものは、従来の分かりやすい因果関係では捉えることが出来ない現象だ。
「”多層的な身体”の”特定の層”へのアクセス」
特定の”身体に注目する方法”によって、特定の状態が生じる、と言う事を推し進めて行くと、身体は実に多層である事が分かる。
そして、特定の層にアクセスするには、特定の注目の方法がある。
韓氏意拳のモーニングクラス で教わるのは、そのような事だ。もちろん、それは武術と言うフォーマットを通して指導される。
と言うか、韓氏意拳の体系がそのような世界観を元にデザインされている。
胸の世界、腹の世界、肚の世界
今回のクラスでは、胸・腹・肚のどこに注目を向けるかで、技の威力が違う、と言う事を体感し、先生によって導かれることで、自らもそれを体感できた。
胸・腹・肚に着いてもう少し詳しく書こう。と言うのは、ここでこれらの身体の部位は、一般的に我々が考える部位と異なる。
胸:胸の中央から鳩尾ぐらいまで
腹:鳩尾から丹田ぐらいまで
肚:丹田から更に下。股の間から足元まで
ただ、ここだけに注目すれば良い、と言うことではない。この練習の前に、別の注目の方法をした後にこの練習をしている。
また、「服装」や「文化・習慣」や「環境」も、注目に大きな影響を与える。そしてそれらの影響は主に潜在的に及ぼさせる。
しかし、これらの事を書くと冗長になってしまうので省略する。興味ある人は教室に通われたい。
腹から声出せ、の真意
冒頭で、テーマが絞れない、と書いたものの、途中でテーマが思いついたので笑、最後に「腹から声出せ、の真意」について書きたい。
ボイトレや発声法で「腹から声出せ」というフレーズを聞いた事がある人は多いだろう。
しかし同時に、とても曖昧で観念的フレーズであるが故に、出来ている人/出来ていない人がハッキリと別れる。いや、むしろ出来ている人はごく少数だ。
そして、出来ている人たちも、「腹から声出せ」以外の説明が出来ないので、再現性が無い。
しかし、今まで説明したように、「行為、状態、注目」で分解すると分かりやすい。
では、具体的に腹から声を出し方法について
まずは、「腹から出ているような声」を導き出す「状態」、を生み出す「注目の方法」を見て行く。
この時に大きなキーワードとなるのが「腹への注目」だ。
そして、実際に腹に深く注目して、声を出してみる。
次に検証して行く。
その前に、あなたが理想としている、求められている「腹から出た声」を明確にして置かなければならない。
あなたが理想としている、求められている「腹から出た声」は、どのような音色、響き、声のベクトルを持つ声だろうか?どのような特徴があるだろうか?
そして、腹に注目した状態で出したアナタの声は、その声にどれくらい近いだろうか?
この時に注意したいのは、主観で判断しない事だ。信頼できる専門家に聞いてもらってフィードバックをもらうこと。それが出来ない時は、ちゃんと録音しておく事だ。そして、それを”ニュートラルな耳”で聞き直して判断する。
もし目標としている声と違っていたら、注目の仕方の方法を変えてみる。
または、どのような身体の状態なのだろうか?どんな姿勢なのか。目線はどこを向いているのか?と言ったポイントも助けになるだろう。
もちろん、従来のボイトレの手法も一助になる。オススメは機能解剖学に基づいたボイトレだ。(ただし、機能解剖学的ボイトレはどうしても”部分的”にならざるを得ないので注意が必要だ)
そのようにして、理想の「腹から出ている声」に近づけて行く。
うまく行くと、声の質が劇的に変化する。まるで”別人”のような声が、実に”自然に”、それが故に”楽に”導き出される。これが目指すべき到達点だ。
最後に
以上のことは、非常に観念的に聞こえるかもしれない。
が、これが実戦で使える事を主眼にした、中国拳法や、そう言った事を大事にしている指導者が、「実際の効果」を人にも伝えるために生み出した理論だという事だ。
従来の分かりやすい因果では説明がつかないので、このように説明にならざるを得なかった、と私は解釈している。
かく言う私も、机上の空論のような観念的な哲学は嫌いだ。
嫌いだし、長年武道をやってきたものとして、武術的な効果を何よりも大事にしてきた。
また、実際に発声で効果が無ければ、このようにパブリックに発表はしない。
とはいえ、と言うか、だからこそ、以上に書いたことは「実際の体験」を伴わないと、机上の空論のように感じられるのも仕方がないと思う。
ちょっとでもピンと来た場合は、ぜひ気軽に私が関わるライブやボイトレのイベントに来るか、実際にモーニングクラス に足を運んでみて欲しい。多分、とても驚くことと思う。
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それでは最後まで読んでくださりありがとうございました。
ウィリーでした!