なにもない

聴けない歌だけが増えていって社会からも突き放されていく
なにもないわたしが死んでもなにもならなくて、でもなにもないわたしならなんにでもなれるし消費するのじゃなくて生産し続けたい
わたしだけがいない卒アルにももう慣れた
透明人間なのかな 存在させてよ
大丈夫になってもなにも変わらないとか
思いながら暑い部屋で天井を眺める
このまま夢も体も溶けてなくなればいいと思った、こんな夜もうこないで

わたしの言葉がないのならわたしが作ればいいとおもった
あなたの言葉はわたしがつくるよ、なんて
軽く言えたらどれだけ生きやすいのだろう
どれが本当の自分か分からないまま破片を拾い集めてこれが本当のわたしのかな、なんて馬鹿みたい
どこにもわたしはいないよ
本当のわたしに会いたいなら君はもっと深くにこないといけない
深くて息ができなくて苦しい場所
きみはここまでこれるのかな

みんな平等に優しい心を持っていてその優しさを誰に分け与えるかだけが重要で、わたしは自分をすり減らしてでもこの優しさをきみに注ぎたい
ひとりで生きてきたきみに全部与えたい
どこまでいってもわたしたちは他人なのにね

純粋は都合よく消費されて殺されていく
上手く生きるには悪くなるしかなくて
わたしたちは何度も自分を殺したよね
でも殺しても殺しても底にいる本当の自分が助けて、助けてってずっと叫んでる
それにも気付かないふりをするしかなかった
でもわたしには全部きこえてるよ
助けてってもっと言って、もっと必要として
きみがどれだけ深くにいってもわたしは迎えにいけるよ、深い夜の海の中ずっときみを想ってる

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