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[導入事例]音声だからこそ共感が深まっていく。育休女性向けオンラインスクールがVoicyを始めたワケ

※2021年4月取材の記事です

音声プラットフォーム「Voicy」には、ブランドが音声で発信する「音声のオウンドメディア」とも言えるチャンネル(VoicyBiz)が存在します。

今回はそんなチャンネルの中から、熱量の高いリスナーが集まる人気チャンネルとなった、『今日のワタシに効く両立サプリ』をご紹介します。チャンネルを運営する株式会社NOKIOOの役員でパーソナリティを務める小田木朝子さん、同社で広報・マーケティングを担当するマネージャー池上朋子さんにお話を伺いました。

[事業紹介]株式会社NOKIOO

株式会社NOKIOOは、ITシステムを活用したソリューションを提供する浜松発のITベンチャー企業です。
Webサイト制作を中心としたマーケティングソリューション事業のほか、女性にフォーカスを当てた女性活躍推進事業を主軸に事業を展開されています。
その事業のひとつが、育休女性のためのオンラインスクール「育休スクラ」です。組織で働く女性が、復職後に役立つビジネススキルを学ぶオンラインスクールです。全国から様々な職種・業種の人が集まり、双方向に対話しながら学びを深めています。


お話を伺ったお二人

小田木 朝子 さん

2回の育休を経て、株式会社NOKIOOに創業メンバーとして参画、現在は同社取締役。NOKIOOでは人材開発事業に携わり、2019年、「育休スクラ」事業を立ち上げ。
・好きなVoicyチャンネル:伊藤羊一『明日からの元気の源になる話』

池上 朋子 さん

「育休スクラ」の広報・PR・マーケティング担当。Voicyにおいてはマネージャーとして、チャンネルの企画・運営全般を担っている。ご自身も1歳10ヶ月のお子さんを持つワーママ。
・好きなVoicyチャンネル:荒木博行『荒木博行のbook cafe』

Voicyチャンネル「今日のワタシに効く両立サプリ」とは

パーソナリティの小田木さんが、「両立」をテーマに、仕事がもっと楽しくなる知恵とヒントを平日毎朝10分でお届けしているチャンネルです。

2020年9月にスタートしてから約半年。すでに熱量の高いコメントがつく人気チャンネルとなっています。ワーママだけではなく男性のリスナーも多く、仕事も家族も自分も大事にしたいと考えるリスナーが集まっています


[Voicy活用背景]「育休スクラ」の立ち上げ

——— 2020年9月にチャンネルがスタートしましたが、Voicyを始めようと思ったきっかけを教えてください。

小田木:
2019年12月に「育休スクラ」を立ち上げてから、さらに情報発信をしていく必要を感じたことがきっかけです。
事業を育てていくには、いきなり顧客を探すのではなく、まずは自分たちが大切にしている価値観や理念を伝えていくことが大事だと元々思っていました。価値観に共感してくれる人を増やしていって、結果としてその方々の中から顧客が生まれてくる、それがこれからのサービスの育て方だと考えています。

じゃあどこで発信する?と考えたときに、最終的にVoicyを選びました。

[Voicyを選んだ理由]「温度感」「コンテンツ制作の手軽さ」「リスナー層とのフィット」の3点

——— テキストメディアや動画といった選択肢もある中で、なぜ音声を(Voicy)を選ばれたのですか?

池上:
育休スクラもWebサイトを持っていますが、サイトだけでは共感者がなかなか生まれにくいです。しかし実際にイベントで小田木の話を聴けば、目から鱗を落として感激してくれる人がいる、というのは知っていました。
つまり、テキストだけでは私たちが伝えたいことが伝わらない、という課題があったんですね。なので、 やっぱり温もりとか温度感も合わせてメッセージを届けたいと思い、音声をやってみようと考えました。

小田木:
あとは、どのぐらいコンテンツ制作に手間をかけるかも気にしていたので、音声発信の手軽さは大きな決め手でした。

——— 音声は他にどんなサービスを検討されましたか?

池上:
音声はVoicy一択でした。代表の小川が一時期Voicyをやっていたことがあり、そこでVoicyのリスナー層と、育休スクラの発信したい価値観とのフィット感を得ていたことが決め手でした。

[継続の秘訣]チームだからこそ続けてこられた

——— 半年間、途切れずに放送を続けられたポイントや秘訣はありますか?

小田木:
まず、始める前にVoicyの担当者とも一緒にコンセプトを設計できたのが良かったと思います。チャンネルのコンセプトや放送の内容、どんなリスナーに向けてどんなバリューを提供できるのかを考えました。あれがあったので、あまり迷わずスタートできました。

また、私たちは個人のパーソナリティとは違って、会社のチームでやっていたので、だからこそ続けられたなというのは感じます。
まずは社員が聴いてくれて、初回放送を聴いたメンバーから「小田木さん、ガチガチでしたよ」って言われたり(笑)。チームでやれるのは、企業でチャンネルを持つ良さですね。

Voicyの担当者のサポートも貴重でした。「今、順調ですよ」「他のチャンネルに比べてこういう特徴があります」「もっとこうしてみたらどうですか」「データはこう見るんですよ」など、Voicyというメディアの中での位置付けや、ユーザーの反応の捉え方を教えてくれたのは、特に立ち上げ時はとても助かりました。

——— チームでVoicyをどのように運営されていますか?

小田木 :
私はパーソナリティなので、朝8時頃までにスマホに向かって、1人で喋れば完了です。

池上:
そこから私が内容を確認して、タイトルを決めます。あとはSNSでのシェアや、放送をnoteで記事化したりします。また、放送のネタを提案したりします。

小田木:
「話すこと」以外は、池上が全て担当してくれています。「両立サプリ」のリーダーは彼女なんです。

[発信して良かったこと]共感やロイヤリティの高まりを実感

——— 現時点で、「育休スクラ」事業へのポジティブな効果は何かありましたか?

池上:
Vociyリスナーから育休スクラ関連のイベントに申込みをいただいた方が、現時点で18名いらっしゃいます。また、育休スクラ生や修了生がVoicyを聴いて、育休スクラへの共感やロイヤリティを高めてくれていると感じます。学び終わった後も、Voicyで育休スクラと継続的に関わってもらえる点が特に良いですね。

———  それは素敵です!他に、Voicyを続けるモチベーションや発信して良かったと感じることがあれば教えてください。

小田木:
やっぱり聴いてくれる人が可視化されることですね。「この放送は100人聴いてくれたんだなぁ」と。そして、「役に立ちました!」「視点が変わりました」「勇気がでました」「参考にします!」など、コメントでフィードバックがもらえることです。
元々は発信して共感してくれる人を築いていきたいというのがスタートでしたが、やっぱり一人ひとりの反応が返ってくると、「もっと良い発信をしたい」「どうしたらもっと役に立てるかな」と思えて、モチベーションにもなっています。

池上:
実際に育休スクラ生や、イベントに来てくれた方からも「Voicy聴いてます!」と言っていただけることが多くて嬉しいです。また、法人のお客様からも、商談の席で「放送聴きましたよ」と言われることがあって、びっくりしましたね。

[数字との向き合い方]「買ってくれる人」より「共感してくれる人」を築くことが大切

———  音声はじわじわと共感が深まるメディアなので、短期的な売上や数字が見えにくい発信方法でもあると思います。その点、どう考えていますか?

小田木:
いきなり「買ってくれる人」を探すのは違うんじゃないかとは以前から思っています。見込み顧客数、コンバージョン率、顧客単価など、そういった短期的な数字だけを気にしていたら、永遠に顧客を開拓し続けなければいけません。
だから、事業を中長期的に成長させていくためには、まずは自分たちの考えや世界観を発信して、それに共感してくれる人を作っていくことが大事で、そう思ってくれている人の中からから「あなたから買いたい」と言ってくれる人が出てくると考えています。それがこれからのマーケティングだということは社内の共通認識として持っています。
特に私たちみたいに、小さい会社だと潤沢なマーケティングコストはかけられないじゃないですか。でも、ポリシーを持って事業をしていますし、これを求めてる人もいるし、世の中の役にも立ちます。共感者が増えると、社会も変えられるんじゃないか。大げさかもしれないですが、そんなことを思いながら日々発信を続けています。

※2021年4月取材

さいごに

音声での発信は、瞬間的な「リーチ」や「効率性」という面を求めるには不向きです。一方、ブランドや企業が大切にしている世界観や、想いや本音といった価値をリスナー一人ひとりに届けるために役立てていただけると思います。
音声による新しい企業カルチャーの発信や、音声放送による組織の活性化に関心のある方はお気軽にご相談ください。


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