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ニジプロ2 デビューメンバー決定

先日、ここに「ニジプロ2の若者たち」というタイトルで書いた、ボーイズグループのオーディションの、最終選考が終了。
デビューメンバーが決定した。

私が見始めた時は、12人だったメンバーが9人となり、デビューをかけての最終選考が開始されたのが、数週間前だった。
3人グーループでの審査の後、4人と5人の2チームに分かれての、前半、後半と2回の審査があった。
前半は、それぞれ異なる楽曲を練習、歌唱とダンスの審査が行われ、5人グループが勝利。

後半は同じ楽曲を課題に練習することになった。
それにより、レベル、力量の差が明確になり、より厳しい審査が行われる結果となった。
ここで、負けてしまうと、もう後がない、4人グループは歌唱指導、ダンス指導のレッスン以外でも、必死に自主練習をしていた。
すると、途中で、J.Y.パークさんがやってきて、4人のパフォーマンスを見学。歌唱、ダンスでの問題点の指摘をしてくれた。
それにより、自分たちに何が欠けているか、何が必要か、それは技術的なところよりも、精神的な、内面での意識だったのだが、そこに彼らが気づいたことで、メキメキ上達。

一方、5人グループも同じく、歌唱、ダンス指導を受け、必死に自主練習を重ねていた。
4人グループと同じようにパークさんが、途中で5人のパフォーマンスを見学。ダンスや歌唱について、それぞれの問題点を指摘したり、その場で歌唱指導をしていた。
やはり大きな課題は、ダンスや歌唱をどう感情表現にのせていくかということだった。そこがうまくいかないと、観客に何を伝えたいかが曖昧になり、何も伝わらないことになる。

結局は、そこなのかなと感じた。
どんなにダンスが上手くても、歌が上手くても、観る人、聴く人を感動させるものがなければ、パフォーマンスとしては成立しない。
逆に、ただそこにいるだけで、最初の一音を聴いただけで、胸が震える、涙が溢れるというひともいる。
内面から滲み出てくる何かが、ある。

後半審査の日。
4人グループは、呼吸を一つにして、ダンスを披露。
前半、高音を出す勇気がないことを残念だったと指摘された彼は、地声で高音を出していた。さらに全員が、指摘された箇所を消してきた、一人に見せたと言ってもらえた。

一方、5人グループは、途中で指摘された硬さを修正できないまま、本番でも硬さが見えたと指摘される結果に。
結果は、4人グループが勝者となり、これで5分と5分に。
あとは、誰がデビューメンバーに選ばれるかを残すのみとなった。

先週の金曜日。
3日連続の放送最後の日。
結果が発表された。
9人のうち、デビューが決まったのは7人だった。

結果に対して、最初から見たひとたちや、誰かのファンになって見守ってきたひとたちの中には、残念なことに「エースと言っていたのに」「彼が選ばれなかったことを後悔するだろう」など、不満や不平をSNSなどで漏らしていた人が少なからずいた。

私個人は、途中から見たこともあって、誰かを推しているとか、誰かのファンというわけではなかった。
彼らの努力する姿、パークさんの心眼の鋭さに心を動かされ、見てきた。
そういう点では、少し冷めているのかもしれない。
ただただ、純粋に選ばれた彼らにおめでとうと賞賛の声を送りたい、と同時に惜しくも選ばれなかった彼らには、本当にお疲れ様でした。パークさんが、あなたたちに言ったように、努力を続ければ、きっとチャンスはあると信じていると伝えたい。

土曜日、オーディションの経過や結果を、パークさんに聞く番組があった。
そこでパークさんは、「最後まで何人デビューするかは決まっていなかった」「彼はこのオーディションの主人公だった」という話をしてくれた。

その話で感じたのは、やはりデビューを決定づけたのは、最終審査の後半だったということだった。
もちろん、前半もその前の審査も、重要ではある。
ただ、本当にこれで最後というっ瞬間に、どれだけ力量を発揮できるか、楽しんでパフォーマンスできるか、心にゆとりを持っていられるか、がとても大事なのだと感じた。

もちろん、今までの経過も大事だ。
ビリからの逆襲ですねと言われた彼がいた。
当然、その時点では、みんなに遅れをとっていた。しかし、仲間の励ましやサポートによって、ある時から急成長し、それから格段によくなり最終審査でも力を発揮した。

どんなに期待されていても、審査の過程で実力を発揮できなければ、その段階で脱落してしまう。
その繰り返しを経て、最後まで残った彼らに求められるのは、どんなときにでも実力を発揮できる勇気と覚悟なのではないだろうか。
そんなことを思いながら、昔、書道を30年ほどしていた頃のことを思い出した。

社中に所属し、年にいくつかの展覧会にも出品してた。
数ヶ月、毎日、毎日書いては散し、書いては散し、気づくと部屋には、反故の山ができる。
そして、いよいよ締め切り日がきて、諦めの境地で提出する。

公募展ともなると、何百、何千点もの作品が集まる。
それを審査員が手分けして、選んでいくのだが、一点、一点丁寧に見ていては、一向に捗らない。
なので、上位レベル以外は、数秒見て、入選、落選かを決めていく。
そこにあるのは、いかに数秒間で審査員の心を掴むか、光って見える作品かどうかのみ。
それまでの努力や、その人がどのレベルにあるかなどは、審査の対象にはならない。あくまでそのときの作品だけが、勝負を決めるのだ。

それよりも、エンターテイメントの世界はもっと過酷で厳しい。
今回の、ニジプロ2を観ていて、こんなにも厳しいものなのかと、驚かされた。
1万人以上から選ばれた、12人は、その段階で、もはや特別な存在だ。
それなのに、9人に絞られ、最終的に7人となった。
練習風景を見てて、あまりにキツい練習に倒れ込むこともしばしば、酸素を吸っているシーンもあった。なのに、弱音を吐くことなく、トレーナーやパークさんに問題点を指摘されると、すぐにその課題に取り組んでいく姿は、神々しく見えた。

傷つくのが怖くて、やる前から諦めるのがZ世代だと言われているけれど、画面の向こう側にいる彼らは、傷ついても傷ついても、へこたれず、高い壁を乗り越えようと、毎日毎日、果敢に向かっていった。そして個人個人、そその高さは違っていたけれど、確実にそれぞれの壁を乗り越え、心も身体も成長した。
それは、間違いない。

短い時間ではあったけれど、毎週、彼らの努力する姿を見ることで、勇気や元気をもらった。
彼らのように若くはないけれど、もう、新たに何かに挑戦する余力はないけれど、彼らの姿を見た後には、不思議に力が湧いてきて、やる気が出た。
きっと、私と同じように、励まされ力が湧いた人や、元気になった人たちがいたはずだ。

何かに向かって努力する姿は、周りをも勇気づける。
元気を与えてくれる存在であることに、気付かされた。
おそらく、自分がそうであった時には気づかなかったことだろう。
録画してある、ニジプロ2のオーディションの様子を円盤に焼き付けて保存盤にして、ちょっと元気がない時に、観られるようにしておこう。

デビューが決まった7人のグループ名、NEXZ(ネクスジ)と決まったそうです。
















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