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青い洋服展までの経緯⑦

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さて、場所が決まれば、あとは中身です。
並べる洋服ももちろんですが、内装をどうするか。
そこで、フラワーデザイナーの芹田さんに相談しました。

私はやりたいことがすごく明確で、やりたい世界観があり、
それを企画書に起こし、
彼に見せながら、こういう世界を作りたいんだよね、と説明しました。

白い空間に、青いドレス。
花はデルフィニムと決めていて、
春樹さんの小説には、よく森が出てくるので、
森のイメージも出したい、と。

青い洋服展
〜小確幸の森〜

というタイトルを付けました。
小確幸とは、春樹さんのエッセイに出てくる言葉で、
「小さくとも確かな幸せ」という意味です。

展示会に来てくださった方が、
ちょっとでも幸せな気持ちで帰ってもらえたら。という想いを込めて
タイトルを付けました。

芹田さんと一緒にお仕事をしている一級建築士の美幸さんも加わって、
私がやりたい企画と想いと世界観を伝え、その場は終わりました。
二人とも、「小確幸」ってすごく素敵ね、と共感してくれました。

その後、展示会当日までは、洋服の準備やら、
備品の用意やら、芹田さんたちとも何度か打ち合わせを重ねていきました。

内装には、春樹さんの小説の世界観をちりばめたいと考えていて、
試着室は、ねじまき鳥クロニクルに出てくる「仮縫い室」にしたり、
叶クレタの被っている「赤いビニールの帽子」を帽子作家の友人に特注したりしました。

白い空間に、青いドレスたち。その中に紅一点「赤いビニールの帽子」を配置。
ウッドデッキに面する大きなガラスに、その小説の一節を書いたり。
本当は、ハリボテでもいいから、ウッドデッキに「井戸」も作ろうかと思ったのですが、
今回はやむなく見送りました。
さらに「レモンドロップ」も用意して、来てくださった方にお配りしました。

他にも、絵本作家で春樹ファンのいづみさんに、青い絵本や本を並べていただきました。
いづみさんは、絵本と雑貨を扱うお店をやっていて、大人向けに絵本の講座をしたりしています。
いづみさんとは数年前にご縁をいただき、
青い洋服展の期間の真ん中、8月5日には、その空間で、
二人で「村上ラジオ」を聴いたり、その後開催された春樹さんの朗読会へもご一緒しました。

いろいろな方に関わっていただき、いろいろな方にご協力いただいて、
開催することができました。

(続く)

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