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人類補完計画~シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇を200~500%楽しむ

終わってしまった。

遂にこの日が来てしまった。

『シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇』の公開初日が遂に来てしまった。

内心、心のどこかで緊急事態宣言も一都三県で延長されたし、序(つい)でに劇場版も延期されないだろうかと初日の上映チケットを予約できたことを喜んでいた一方で、土壇場で延期されないだろうかと期待していた自分がいた。

リアルタイムで『新世紀エヴァンゲリオン』がテレビアニメで放映されていた1995-1996年に高校受験だった私にとって、この作品との因縁は語りつくすことはできない。

恐らく色々と漏れ聞こえてくる話ではこの作品が作られていた時にマジで14歳だった世代はガチで多分、私の世代だと思う。(自称だが)

あまり前置きでは多くを語るのを控えたいと思うが、一体青春時代を過ごした周囲の、今でいえば非アニメオタクの友人たちの何人をエヴァに染め、旧劇場版、そして新劇場版に至るまで導いてきたか分からない。

そういう意味で私は真のエヴァンジェリスト*(Evangelist,伝道者)かもしれない。

*ルター的には福音主義者(evagelist)


旧劇場版がまさかの終わりを迎えた衝撃という名の反動で、田舎の高校生だった私は劇場のグッズをお年玉はたいて買い漁ったついでに、DEATH/REBIRTHの黒いブルゾンを買ってしまった。本当にコアなファンしか分からないあのブルゾンを着て故郷の町を歩いていたのは私と何も作品のことを知らない私の父親くらいだろう。

宝物だった…袋を開けるつもりなど一生なかった…帰宅したら袋が開封されて玄関のコート掛けにかかっていた。

以来四半世紀近くの年月が経った今尚、私と父の関係は冷戦状態が続いている。

碇ゲンドウと碇シンジ…エヴァンゲリオンが親子の物語であると解釈するのであれば、エヴァンゲリオンが紡いできた四半世紀にも及ぶ時間は私にとっても同じだけの時間の重みがある。

ネタではなくて、これは割とガチな話である。(黒歴史としての)

だからここに込める文章の重みは人一倍あると勝手に自負している。



2021年3月8日(月)、『シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇』公開初日の東京は朝から雨だった。私の気分にはピッタリだった。

「まるで涙雨だな…」

数年前、祖母が亡くなった時のことを思い出した。

そう、エヴァンゲリオンが終わるというのはある意味で葬式のような、命日のようなものだ。

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30歳からファイナンシャルプランナー(FP)として、現在はファイナンシャルアドバイザー(FA)として生命保険・証券などを扱って、人の人生、そして生死という価値観に寄り添う仕事をしている私だからあえて言いたい。


終わるのだ、これを観たらもう観る前には戻れない…

エヴァンゲリオンが終わる前のあなたにはもう戻れない…


だからここから先は既に鑑賞を終えた人にしか読み進めないで欲しい。


あなたの人生はたった一度キリ、やり直せないのだからもしあなたがエヴァンゲリオンをまだ劇場で観ていないならどうか引き返してほしい。

そして観終わった後でゆっくりこの記事に戻ってきて続きを読んで欲しい。


『シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇』を100%楽しむ

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まずは何の先入観もなく、劇場でこの作品を155分楽しんで欲しい。

一般的な映画よりも少し長めの上映時間だからトイレにはきちんと始まる前に行っておいた方が良い。

こんな注意事項、どこかのラーメン屋みたいだから本当は言いたくない。

だが、私の周囲でトイレ離脱をした奴がいる。マジで(本人だけでなく通り過ぎられた他の観客にとっても)もったいないから、トイレはきちんと行っておいて欲しい。

花粉症のシーズンだからとか咳が出やすい体質の人もいるだろう。

きちんと対策をしておこう。私はのど飴を3つ用意していたがギリギリだった。

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あれこれ思う所があるだろう。

何しろ作品が世に放たれてから四半世紀だ。

あなたがTVアニメ版からリアルタイムで入ったのか、ビデオレンタルから入ったのか、地方の再放送で入ったのか、旧劇場版から入ったのか、新劇場版から入って来たのか分からないがとにかく自由に楽しんで欲しい。

これでも私だって文学部出身の端くれである。

作品は完成した瞬間から、製作者がどんな想いで作ろうとも受け取った側の解釈に委ねられるというのが真であると思う。

だから自由に、100%楽しんで欲しい。

で、100%楽しんだついでに、100%以上楽しむためには劇場で必ずパンフレットを購入してほしい。

グッズ売り場は行列で買うのが大変だ?

言い訳はいらない。でなければ(この記事の続きを読まずに)帰れ。

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ちなみに私は新宿バルト9で初日午後に鑑賞した。


職場に近い…のもあるが、ここは夕方割というのをやっていて仕事帰りに映画を観に行くという趣味を持つ私にとって最高の場所なのだ。今回は初日なので夕方割関係ないけど。


コロナ禍の自粛生活で1年近くも映画館に来ていなかったのですっかり忘れていたが東京ってこんなに人がいたんだったなと改めて思い出した。

私の聞き間違えでなければエヴァのグッズだけは特設会場(10階)に移設され、3時間待ちと言われた。バルト9を知っている人はわかるだろう。あのエントランスホールの登れない階段のあそこだ。

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自分で働く時間とスケジュールをコントロールできるFAという仕事を選んだ私でさえ流石に一度劇場を出た。

既に155分、戦い終えた私にとって3時間という時間がどれほどの苦境か。社会人ならきっと分かるだろう。時間は大切だ。

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そして夜、銀座で仕事を終えた私はその足でミッドタウン日比谷のTOHOシネマまで足を運んでパンフレットをゲットした。

尚、パンフレット以外の主なグッズがほぼ完売だったのは言うまでもない。

パンフレットだけは劇場でしか買えない。だから買っておいて欲しい。

二度、三度、エヴァンゲリオンを楽しむためにも買っておいて欲しい。

尚、一人一冊とか制限がある場合もあるので私は友人に頼まれてまた買いに行かなければならない。しかも保存用と布教用と予備を買いに行かなければならない…一体、何度映画館に足を運ばなければいけないのか(ため息という名の深呼吸)


コロナの影響で映画館も制作会社も大変なんだよ。プラスαの売上は死活問題なんだよ。

だけどパンフレットはお情けで買うんじゃない。


旅行に行ったときにお土産を買うのと一緒だ。

知人が言っていたが「旅先でお土産を買うのは思い出再生装置」らしい。

なるほどと思った。

そういう意味で100%自分のために買ってほしい。


尚、パンフレットは前回の公開延期前の販売用として刷られているので既にイベント等が終わっているものもある点は予めご留意していただきたい。

これを含めてエヴァらしいということで(笑)


さぁ、ここから先はパンフレットを手にした者だけが進める領域だ。


『シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇』を200~300%楽しむ


劇場版を観て余韻に浸り、友と語らい、映画.comのレビューでネタバレあり/なしを一通り読み漁ったあなたは私のレビューを読んだかもしれない。

ちなみにこの200%の章を書いているのは2021年3月9日(火)6:49である。

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昨晩、帰宅して夕食後に風呂に入って身を清めてからパンフレットを読み終えたのが2時前だった。

ちなみにこの記事を書き始めたのは5時30分くらいだった。

眠れないのではない。

感動と興奮と、喪失感とで狂っているのである。

ちなみに今日は9時半から研修なのであと1時間ほどでこれを書き終えて朝食にしたい。


パンフレットをあなたが読んでいないのであればあなたに語ることは何もない。読んでからここにまた戻ってきて欲しい。

「真の友人は、友人が度胸試しに崖から命綱もなしで飛び込んでみようと言った時に、たとえ本人が平気だと言っても命綱がついていないことを教えてあげるのが友人だ。たとえその友情が壊れたとしても」

言い換えるなら真の友情であるならば、友人の勇気をもって伝えた金言に対して耳を傾けるものだと私は外資系保険会社で教わった。そして数少ないほぼ全ての友人を失った。

それでもつながっている人たちを本当の友人だと思って接しようと思っている。保険に加入するしないではなくて。


そんな私があえて言おうと思う。

作品を観ていないのであればまず作品を観てほしい。

作品を観て、パンフレットを手に入れていないのであればパンフレットを手にして欲しい。

作品を観て、パンフレットを手に入れて読んでいないのであれば読んで欲しい。

これできっとあなたは200%『シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇』を楽しむことができるだろう。



そしてもう一度、AmazonPrimeでアニメ版から見直そうか。旧劇場版や新劇場版から見直してから観に行くのも良いだろう。

私は次はできれば4DXで楽しみたいと思っているが、BESTIA enhancedかBESTIA 5.1chでも楽しんでみたいと思っている。

最初から他人の意見や感想なんか求めちゃ勿体ない。

自分にとって何が大切か、それでいいじゃないか。

自分にとって大切、それが大切じゃないか。


日程はまだ決めていない。

心の空虚さにまだ色々と追い付いていないのだ。ご理解いただきたい。


尚、私は文学部卒だが正直そんなに文章を書くのが巧いわけではない(震え声)。なので卒業後に文章を書く仕事はほぼしていない。保険のコラムとかは何度かやっているが、編集さんがまとめてくれるので。

イトコは文学部卒でもないのにゴーストライターとかやっているのに…なんだこの差は(・へ・)


ちなみに私が文学部に進むきっかけはエヴァのTVアニメ版をリアルタイムで観れなかった地方育ちで、なかなかVHS化されなかった「第弐拾壱話、第弐拾弐話」からの話を知りたくてシナリオ集を買ったのがきっかけだったのは言うまでもない。

また故郷を捨てて都会に出てきたのも「オラ、こんな田舎イヤだ」(どこ出身かばれてしまうネタだが)と出てきたのもエヴァの余波と言える。

ちなみにどこまで当時の私たち地方民がビデオで追いかけられていたのかはこの話まで。



『シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇』を400%楽しむ

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劇場で観、パンフレットも読み終えたあなたと色々と語り合いたいことはある。

しかしもう多分劇場で観ることはないかもしれないな…くらいになったらここから読んで欲しい。

いや、もう気づいているよ!とか知っているよという人もいるかもしれないが、是非割と真面目に読んで欲しい。

実は私は保険の仕事をしているおかげでアニメ業界の関係者が顧客にいる。(マジで)

そこから聴いたので、これは割と確度の高い話なのかもしれないが、信じるか信じないかはあなたに委ねたい。

エヴァンゲリオンという作品への見方が多分かなり劇的に変わってしまうかもしれないのでもう劇場に観に行くことがないかもしれないくらいになってから読み進めてほしいのだが、これパンフレットを読んだ人は気づいたかもしれないが…続きあるんじゃね?

なんかそういう振りみたいなのコメントしている方々の中に感じられるのはファンとしての希望的観測でしょうか。

スピンオフとか、描かれなかったニアサードインパクト(ニアサー)とか。

破が終わった後の予告編で流れたやつ。


レイとシンジを取り込んだまま凍結されるエヴァ初号機、破棄される要塞都市、幽閉されるネルフ関係者、ドグマへと投下されるエヴァ6号機、胎動するエヴァ8号機とそのパイロット。遂に集う運命を仕組まれた子供たち。果たして生きることを望む人々の物語は何処へ続くのか。

加持や高尾との関係やヴィレがどう設立され、ミサトやリツコや旧ネルフ関係者たちがそれを率いることになったのか。ゲンドウと冬月は何故登山をしていたのか。

序破急の急かと思ったら「Qなんかーい!」と劇場で観客の殆ど全員のシンクロ率が100%になったあの予告、まだやってませんよね?( *´艸`)

という観測気球を打ち上げてみます。



『シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇』を500%楽しむ

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さて、400%のところで前振りをしておきながら話が脱線してしまったのだが、エヴァの見方が変わるかもしれないという話を最後に触れておきたい。

色々な見方があっても良い。異論は認める。

だが劇場で作品を観、パンフレットを読み、長い人は四半世紀もの間この作品に振り回されてきた、ある意味トラウマを共有してきた私とあなたは多分、戦友みたいなものじゃないか。

宗教的、哲学的、形而上学的、心理学的…など実に様々な解釈があって、謎めいているのもエヴァの面白いところだと思う。

パンフレットを読んでいなければこのネタは多分あまり正直面白くないだろう。だからもし万々万が一、パンフレットを読んでいなければ読んでから最後のここを読んで欲しい。

パンフレットが”ガイウスの槍”なのだ。









いいか?









作品を観て、本当にパンフレットを隅々まで読んだな?









もう逃げられないぜ。










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