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目指す未来とリモートワーク

みなさん、こんにちは。柳本です。

コロナの関係で一億総リモートワークとまでは言わないまでも、これまでと比べてかなり多くの方がリモートワークを体験されたのではないかと思います。

しかし多くの方の予想の通り、緊急事態宣言が解除された今、リモートワークについて揺り戻しが起きている状況です。

私自身まだリモートワークが解除にはなっていないのですが、そもそもこのリモートワークを行うことの振り返りをきっちりとやった上でいい部分は継続し、悪い部分は変えたりやり方を検討していく必要があるなぁと思い、今回の記事を書くに至りました。(今回でなんと3回目です!)

どうしてものど元過ぎれば熱さ忘れる、が日本的な風潮のような気もして、それは避けたいなと。今回得た貴重な学びを次に活かしていければと思います。Twitterで意見を募集させていただいたり、私の所属するオンラインサロンでメンバーと議論した結果も踏まえてお話を進めたいと思います。

メリデメのご意見の募集結果

まずTwitterでリモートワークのメリットデメリットについて下記のような投稿をしてみました。

多くの方からご回答をいただき改めて感謝です。皆様ありがとうございました!お一人ずつご紹介をしたいところですが、記事が長くなってしまうので要約させていただきます。

【メリット】
◆仕事効率化
・仕事に集中しやすい(電話などの遮断や声掛けによる邪魔が入りにくい)
・思考系、事務効率系の向上、成果への意識向上
・会議にメリハリをつけやすい、遠方のお客様との打ち合わせも容易に

やはり効率化の声は大きいですね。仕事への集中は家庭環境にもよりますが、お子さんがいない、お子さんが既に大きくなっている家庭では特にメリットが強そうですね。仕事の成果を中心に考える考え方にシフトする意義もあったようですね。

◆ムダの削減
・会議が気軽に開催できる、決済が早い
・対外的な電話やメール、PDFでの対応不要(無駄な捺印待ちがない)
・通勤時間の削減(移動のムダ)、交通費が不要

やはりムダを減らすことができているのも大きいですね。移動のムダがないというのは時間を大きく生み出します。電話に関しては、私自身特に固定電話で不在者の電話を取ってメモする行為ってホントにムダだったなと改めて感じますね。もう固定電話撲滅でいいのではないかとw

◆QOL(Quality of life 生活の質)
・プライベートの時間確保(家族との時間、走る等)
・家事や育児時間の確保(主に男性の方)
・子育てと仕事の両立が可能(お子さんの休校にも対応できる)
・ランチ自炊での栄養コントロールとコスト減
・休憩時間にアイスが食べられる仕事後すぐ風呂に入りビールが飲める

家族とゆっくり時間を過ごす、食事をとることができて絆は深まった部分も多いと思います。私の場合は育児の大変さを知りました。土日や平日の夜に育児をやっていたつもりでしたが、子供と四六時中いるのは本当に骨が折れるなぁとしみじみ。可愛さだけでは語れない苦労も知りました。

◆ストレス減
・上司の顔を見なくて済む
・他人の目を気にしなくて良い(化粧なしで楽)
・通勤ストレスや睡眠不足がない
・不調時に休め、回復時も戻りやすい

人と会うメリットとデメリットは混在し、人に見られることのストレスがあったんだなと気づきました。通勤も満員電車や渋滞のことを思えば随分気楽になりますね。上司の顔を見なくて済むというのも、職場環境によると思いますがストレスの原因になる方もいるということですね。オフィスに行かないので不調時から徐々に仕事に戻りやすいという観点はなるほどでした。

では続いてデメリットはどんな意見があったのかを見ていきましょう!

【デメリット】
◆導入ハードルが高い

・リモート理解不足による停滞
・個人の勤労倫理への依存

ここは難しさがありますね。おそらくリモートワークで炙られた組織の課題も含まれるでしょう。多くのオフィスワークをされている方は時給で働いているわけではないにせよ、成果と働く時間の観点で考え直す必要はありそうだなと感じました。

◆仕事の効率ダウン
・ホワイトボードがあれば一瞬で終わる内容が伝わりにくい。特に顧客相手
・これまで不要だった提案資料の作りこみが必要
・対面コミュニケーション不足(対面で補足ができない、熱量伝達が困難)
・話の伝わり度が把握しづらい
・文字コミュニケーションが不得意なメンバーへのケア増
・回線環境で業務が止まる
・子供がいる中での集中の難しさ

通勤時間ゼロ、移動時間ゼロの観点で時間を稼ぐ一方で、本来顔を合わせていればすぐに済んでいたことが終わらなったり、事前準備の時間をかけざるを得なかったり、話が伝わりにくいというデメリットは発生していました。テキストコミュニケーションやオンライン上での図示は課題が多そうですね。あとは打ち合わせの合間などに意図的に休憩を取らないととても疲れてしまいます。

あと私の家もそうですが、小さいお子さんを見ながらの会議や打ち合わせ、作業は本当に厳しいものがありますね。

◆機会損失
・顧客がオンライン対応していない場合の対応の難しさ
・アイデア出しや議論が難しい(雑談や些細な会話で生まれる閃きが皆無)
・外的刺激の減少でアイデアが浮かびにくい
・気軽に声をかけられる機会の減少

外出自粛という特殊な環境だったことを差し引いても部屋に籠りっぱなしだと刺激が少ないというのは課題ですね。そしてリモートに取引先が対応していない場合はビジネスが立ち行かないリスクもあるなと。些細な声かけや会話で生まれたアイデアの芽も摘まれてしまっているのが難しい所です。

◆人間関係
・人間関係の構築や維持が難しい
・特に新規メンバーとの信頼関係構築が難しく、仕事の付与の判断が困難

社内社外含め人間関係の維持や構築に難しさを感じられた人は多かったようですね。特に新しい人とのコミュニケーションはオンラインでいきなりというのがハードルが高いだろうなと感じました。

◆メリハリ
・頭の切り替えが難しい、気持ちの切り替えが難しい
・誘惑が多い(Twitterなど)

仕事とプライベートの場が一体になることによるメリハリを出すことは難しい課題の一つですね。特に見た目が変わらないので気持ちや頭をどう切り替えるのか、この辺りのコントロールにデメリットを感じられている方もいました。

改めて物事にはメリットもデメリットもある、コインの裏表のような関係だなぁと感じました。もちろんリモートワークに慣れ親しんでいた企業の方はメリットを多く享受し、デメリットを少なくする努力をなさっていると思うのですが、急いで取り入れた企業ではどうしても歪みとしてデメリットも多く存在するのではないか、と考察しました。

リモートワークってそもそも何のために必要なの?

ではこの「歪み」を是正するためにどうすればよいか?というのが次に考えたいポイントですね。

ここからは私の所属するオンラインサロン、ゆうてんかのメンバーと議論した内容を踏まえ考察していきたいと思います。

メンバーと議論をしていて私が感じたことは、そもそもリモートワークを導入することは必須なのか?起点はリモートワークなのかということです。

何を当たり前のことをと思った方は少し振り返ってください。2か月前に同じ感想だったかを。きっと多くの臨時リモートワーカーは違いますよね。もちろんキッカケはコロナの拡大。ではコロナがなかったとしてリモートワークを考えていたか、答えはかなり怪しいと思います。

リモートワークはあくまで手段で、使いようによってメリットにもデメリットにもなります。今回はコロナのせいで感染拡大を防ぐという単一の目的のみが第一優先になり、目的を俯瞰して考えるプロセスをぶっとばしてしまった状況です。よって我々は思考プロセスを今一度見直す必要があります。

①そもそも組織として実現したい目的は何か

②その目的を達成するための手段の1つとしてリモートのメリットは何か

③リモートのメリットを活かすためにデメリットをいかに最小化するか

この3つのプロセスを経てリモートを本来導入すべきかどうか、継続すべきかどうかを考えるのが本流なのだろうなと思います。

①組織の実現したい目的を明確にする

組織の目的は基本的には外向け(お客様、株主、組織のある地域等)への価値提供と、内向け(従業員)への価値提供があります。

今回はコロナの影響でリモートワークを強制的に入れざるを得なかったことで、リトマス試験紙のように企業の従業員との内向けの関係性を炙ったのではないかと考えています。(リトマス試験紙は酸性アルカリ性で色が変わる紙ですね。小学校の理科の実験で使ったのが懐かしいですw)

つまり内向けの価値において組織が従業員満足度を高め、従業員の働きやすさを家庭との両立も含め実現することで生産性を高め、結果的に外向けの価値を向上させ成果を出すことを目的としているかどうかです。

そもそも企業の目的が従業員満足度を高め、生産性を高め成果を出すことを目的としていれば、昨今ニュースになっている部下を監視といった方向には向かわないはずです。そういうネガティブなことを考えている組織はリモートワーク云々の前に組織としての目的を再度検討したほうが良いですね。目的が異なるのに手段だけリモートを入れたってうまく機能するはずないですよね。

今回のコロナではそれをどれだけ真剣に考えているかが炙られているのだと感じます。企業の求める成果を出してもらうには従業員に活き活きと働いてもらう必要がありますし、それぞれの従業員のライフステージに応じて家庭の悩みにも柔軟に対応できる、働きやすい仕組みを導入する必要があります。リモートワークはその1つの手段でしかないのです。

この組織の目的の再考は個々のスタッフから問題提起では変更が難しい、だから経営側がリーダーシップと勇気をもって取り組む必要があります。

持続的な成長を望む組織であるならば、経営目線で企業として従業員にどうなって欲しいかの目的を明確にして、それを宣言する必要があります。全てはそこからですね。この目的部分を再構築することが今後の組織の体質をより強固なものにしてくれます。一見回りくどいですがこのアプローチが必要です。

②目的を達成するための手段の1つとしてリモートのメリットは何か

目的が従業員満足度の向上や働きやすさ、生産性の向上だと決まったならば、いかにそれを実現していくか、その上でリモートワークは有効な手段になりうるのかを考えます。

特に感染拡大防止以外の観点で緊急事態宣言解除後もリモートワークのメリットを継続するために必要なことは何なのか?ここがクリアーであるべきですね。

リモートワークのメリットにつて、私は特にQOL(生活の質)の向上への寄与と生産性向上、そして結果を重視することが大きな鍵だと考えています。また多様な働き方を許容する(これまではオフィスに来なければ力を発揮できなかった人に働く機会を提供する)点も大きなメリットだと考えています。

日本人のこれまでの働き方は家庭を顧みない、男性は仕事、女性は家事育児という風潮が見える形であれ暗黙であれ、世の中の多数を占めていました。しかしリモートを活用した働き方をすることでこの風潮にメスを入れるきっかけを得たと思います。実際外出自粛期間に家にいる時間が増えてなお、家事や育児を実施した人、そうでなかった人が分かれました。これまでは時間がない、物理的に難しいという言い訳がありましたが、リモートになればその言い訳は通用せず、やるかやらないか本人の意思の問題が大きくなります。

一生懸命に仕事をすることは尊いですが、それは家庭の誰かを犠牲にして成り立ってはいけないと私は考えます。みんなが活躍する社会であれば、家庭やプライベートの時間を充実させるためにもリモートを取り入れていく必要があります。

またこれまではプロセス重視での働き方が主流で、時給で働いていない業種でもオフィスに滞在することに価値を見出している人は多かったように思います。だから従業員が見えなくて監視をしたがる上司が存在するのですが、これはもうプロセスから結果重視に考え方や仕組を変えていかねばなりません。組織の風土そのものを大きく変える必要があります。

そして、これまでの働き方では力を発揮しにくかった立場の人に活躍の機会を与えられるのもリモートの大きなメリットです。時短勤務の方、オフィスに来て仕事をするのが難しい方にも活き活き働けるチャンスを作っていきたいですね。

シンプルですがリモートを継続するには、これらのメリットの効果を可視化していくしかありません。そして経営層はその可視化したものを追い続けていく、提案できる立場の人はそれを見せ続け費用対効果を示す必要があります。従業員満足度を定期的に調査し、QOLがどのように変わったか、生産性がどのように向上したか、これまで働きにくかった人たちがどれだけ活躍し始めたかを定量と定性で確認し、成果KPIを見ながら判断していくしかありません。

そして今回の経験を機に、リモートワークに向いている仕事とそうでない仕事をしっかりと定義づけして、日々振り返ることです。現場系の仕事はやはりリモートとの相性は悪いですから、そこを無理にリモート化する必要はありません。明確に定義して、無用な感情論に流されないようにしたいところです。

また、組織のリモートワークに対応できるインフラの問題もあるので、メリデメは日々変化していきます。インフラを入れてもなお使いにくいものは運用する側の心構えの問題なのか、仕組みや制度の問題なのかを振り返り、前者は教育で、後者は制度設計や仕組の仕様変更で対応していきましょう。オンラインで対応できること、オフラインで強化することなどを具体化して1つ1つに応えていくことです。

これはスタッフレベルの話では難しいので経営側の意思を示し、発信し、定期的に伝えていくことで浸透させるしかありません。

③リモートのメリットを活かすためにデメリットをいかに最小化するか

デメリットの克服については、働く人のリモートへの意識は前向きであれば様々な打ち手があります。また先ほどのメリット維持の話でもそうですが、リモートワークとの相性が悪いモノは現時点で無理してリモートワーク化する必要がありません。メリットが強いが同時にデメリットがあるものを優先的に潰せばよいのです。

例えばメリットの中で仕事に集中しやすい(電話などの遮断や声掛けによる邪魔が入りにくい)という声がある一方で対面コミュニケーション不足(対面で補足ができない、熱量伝達が困難)というデメリットも発生します。

この場合は対面でのコミュニケーションで補っていたスキルをいかにリモートワーク化で作用させるかを考えるのです。特にテキストコミュニケーションは一見不便ですが、慣れてしまえば形にも残りますし、伝える効率が口頭よりも良い場合もあります。社内でテキストコミュニケーション能力を高める研修を実施したり、そういう研修を代行する会社があってもいいかもしれません。社内だけでなく、社外の人とのコミュニケーションも円滑になる可能性があります。テキストはどうしても冷たい印象になるため、その辺りの克服などもアイデアが沢山出てきそうですね!

別の例として営業について。メリットは移動時間がゼロ、遠方のお客様とのコミュニケーションが可能なこと。デメリットは商談で初めてオンラインで会う方との心理的な距離を詰めるハードルが高いこと。こちらもうまく活用すればメリットの功績が大きいように感じますね。オンライン名刺を活用したり、紹介してくれた人に仲介者として初回は同席してもらい、会話を弾ませるきっかけを持つなど手段はいろいろありそうです。


これらの話も内向けの目的が明確になっているからこそ課題を克服できるものだと考えています。個々の組織が抱える優先課題を明確にした上でデメリット克服していきましょう!

長いトンネルを抜けた先に

今回のコロナの影響で多くの方が悩み、また精神的肉体的にもダメージを負った方も多いはずです。だからこそ、我々はこの期間で得た経験を風化させず次につなげていく必要があります。日本はもっともっといい社会を実現できると私は信じています。リモートワークもその実現のための1つの有効な手段になり得ます。

有効な手段になり得るからこそ、手段は手段として目的に立ち返って日々振り返ってください。もしかしたら別の更に良い手段がまた急に現れるもしれません。

変化はいつだって唐突にやってきます。その変化を真摯に受け止め、自分たちの守るべきものを守れる力を高めていきましょう。私達の目指す良き未来に向かって。

この記事作成のためにTwitterでご意見を下さった皆様、オンラインサロンのゆうてんかのメンバーに改めて感謝します。ありがとうございます!

私たちにできることを一歩ずつ。

▶︎リモートワークの過去記事


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柳本純一郎 Junichiro Yanagimoto

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