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大学以外で言語学を学ぶ方法

はじめに

言語の科学的研究である言語学は、言語の構造、意味、使用について掘り下げる魅力的な分野です。従来は大学の枠の中で研究されてきましたが、現在では、このテーマを自分で探求したい人のために、数多くのリソースや戦略が用意されています。この記事では、大学以外で言語学を学ぶ様々な方法をご紹介します。

1. オンラインコースとMOOC

大規模公開オンライン講座(MOOC)は、これまで以上に教育を身近なものにしました。Coursera、edX、Khan Academyなどのプラットフォームでは、世界中の大学や教育機関のコースがあります。言語学の入門コースはもちろん、社会言語学、心理言語学、歴史言語学など、より専門的なトピックも見つけることができます。これらのコースは、ビデオ講義、リーディング、小テスト、査読付き課題が含まれていることが多く、いろんな学習体験ができます。

2. 書籍と教科書

言語学に関する本は数え切れないほどあり、あらゆる興味や専門レベルに対応しています。まずは、George Yule著 "The Study of Language "や、Victoria Fromkin、Robert Rodman、Nina Hyams著 "An Introduction to Language "などの入門書から始めるのが良いと思います。言語学の特定の分野に興味がある人には、"Sociolinguistics: 社会言語学:言語と社会入門」(ピーター・トラッドギル著)などとか。

3. 学術雑誌と論文

学術雑誌は言語学研究の宝庫です。Google ScholarやJSTORのようなウェブサイトでは、膨大な数の論文や記事にアクセスすることができます。コンテンツによっては有料である場合もありますが、多くの機関や著者が無料で公開しています。学術論文を読むことは難しいかもしれませんが、特定の言語現象やその分野の最新研究に対する深い洞察を得ることができます。

4. 言語学習

言語学は理論的な観点から言語を研究するだけではありません。新しい言語を学ぶことで、音声学、統語論、意味論などの言語学的概念について貴重な洞察を得ることができます。言語学習アプリを使ったり、現地の言語コースを受講したりするのも良いですね。

5. 言語学のブログとウェブサイト

言語学に特化したブログやウェブサイトは数多くあり、専門家や愛好家によって運営されています。これらのプラットフォームでは、言語学的概念のわかりやすい説明や、メディアにおける言語についての議論、さまざまな言語における言語現象の分析などがよく行われています。人気のある言語学ブログには、Language Log、All Things Linguistic、The Linguist Listなどがあります。

6. ポッドキャストとYouTubeチャンネル

聴覚学習者向けには、言語トピックを扱うポッドキャストやYouTubeチャンネルがいくつかあります。"Lingthusiasm "や "The History of English Podcast "は、言語の歴史や多様性についてもっと学びたい人には最適です。The Ling Space "や "Tom Scott's Language Files "などのYouTubeチャンネルでは、様々な言語トピックに関する魅力的で有益なビデオを提供しています。

7. 言語学のコミュニティに参加

他の言語学愛好家とつながることで、サポートやリソース、ディスカッションの機会を得ることができます。言語学に同じ興味を持つ人たちとつながることができるオンラインフォーラムやソーシャルメディアグループ、地域のミートアップを探してみましょう。このようなコミュニティに参加することで、この分野の最新ニュースや開発状況を知ることもできます。

8. 言語分析の練習

言語データを自分で分析して、知識を試してみましょう。言語コーパスとは、研究目的で収集されたテキストや話し言葉のデータベースのことです。データを分析して、パターンを観察したり、仮説を検証したり、単に言語がどのように機能するかについての好奇心を満たしたりしてみましょう。

9. ワークショップやカンファレンスに参加

言語学関連の学会には、学者向けのものもありますが、一般に公開されていたり、学生料金で参加できたりするものも多くあります。ワークショップやカンファレンスでは、その分野の専門家から学んだり、他の言語学愛好家とネットワークを作ったり、最新の研究を知ることができます。

10. 言語学の多様性を探求

言語学は、英語など広く話されている言語を研究するだけではありません。絶滅の危機に瀕している言語、ピジンやクレオール、地域の方言について学び、世界の言語的多様性を探求しましょう。Endangered Languages ProjectやEthnologueのようなリソースでは、世界中の何千もの言語に関する情報を得ることができます。

結論

大学以外で言語学を学ぶことは可能であるだけでなく、 言語と社会におけるその役割についての理解を深める、実り多 い取り組みでもあります。オンラインリソースを活用し、言語コミュニティに参加し、言語分析を実践することで、自分なりの言語発見の旅に出ることができます。言語愛にに溢れた人であれ、言語学習者であれ、単に言語の仕組みに興味があるだけであれ、言語学の世界は基本的にはオープンです。

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