第724回「今日のベトナムニュース解説」運用の不透明性疑いで国際英語力試験（IELTS）のベトナムでの一時停止を発表
本日の記事：
「IELTS試験やその他の外国語試験について、MOETが検査を実施」
Title：
" IELTS examination and other foreign language tests under inspection by MOET "
【本日のポイント】
（１）ベトナム教育訓練省はベトナム国内で行われる各種の国際的な危険が運営する英語能力試験について「正常な運営がされていない」として厳密な監査を行うことを発表
（２）これを受け、海外留学を目指す生徒の多くが受けるIELTSもベトナムにおいて当面、中止されることが決定
（３） 海外留学を目指すベトナムの学生にとっては、この試験が受けられないと留学計画に大きな支障が出るので、SNSなどで不安を述べるものが続出している
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【解説】
アジアゲートベトナム代表の豊田です。
さて、今日の記事について。
まず、そもそも、日本国内で暮らす人で
国際英語力試験（IELTS：アイエルツ）
とすぐに言われて理解できる人は相当限られていると思います。
IELTSの公式ウェブサイト(https://ieltsjp.com/japan）
の内容を抜粋すると以下のような感じです。
IELTSとは：
IELTS（International English Language Testing System）は世界をリードする英語教育、言語研究機関である
- IDP:IELTS Australia
- Cambridge Assessment English
- British Council
の3団体が共同開発したテストで米国、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、および英国を含む英語圏の国々に留学、就労または移住を希望する人々の4つの英語スキル（書く、読む、聞く、話す）をはかるテストです。
IELTSの受験者が増加の一途を辿っている理由は、その国際的な認知度の高さにあり、2017年には350万以上が受験しました。
1,000人以上の留学生を受け入れている米国の4年制大学のおよそ99％が、国際人の英語力の証明としてIELTSを受け入れています。
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で、今回、ベトナム教育訓練省（MOET）が、各地の教育訓練局に対し、IELTSを含む各種の外国語能力試験の開催についてこれを主催する団体を
「厳しく監視・管理するよう」
命じたそうです。
これを受け、ベトナムでIELTS試験を実施する認可を得ている2つの組織、ブリティッシュ・カウンシルとIDPは11月10日から追って通知があるまでベトナムでのすべてのIELTSおよびAptis試験を延期すると発表しました。
このニュースが流れると、海外留学を目指している学生を中心に
「え、試験受けられないと、今、計画している海外留学に行けなくなっちゃうんだけど、、」
とSNS上で懸念を表明するものが相次いでいるそうです。
まぁ、そうでしょうね、、、
一体何があったのでしょうか？
というのははっきり書かれてはいないですが、経済省によると、
「これらの英語能力試験の組織を厳密に管理していないため、受験者の権利に影響を与える危険性がある」
とのことですが、私もベトナムに１０年以上もいて、うちのスタッフや、その家族から
「ベトナム受験あるある」
の話をそれなりに聞くので、大体察しはつきますけどねぇ、、
これはあくまでも私の推測ですが、おそらく「お金で点数を買える」系の話ではないですかねぇ、、、
「お金で点数を買える」と言っても、何も
「金を払って点数をアップさせる」
だけではなく、
「替え玉受験の黙認」
「試験時間のごまかし（ちょっと延長してあげる）」
「スマホや辞書を見るのを黙認」
「試験内容を事前に教える」
とか、なんぼでもやりようがあるので。
あくまでも、私が聞いてきた範囲からの「推測」ですけど。
でも、私はだからと言って
「ベトナム人て悪いよねー」とだけ思ってる訳でもないんですよね。
私の知人ですごく真面目なベトナム人女性がいて、で、話をしたら、
「今日、替え玉受験をしてきた」
っていうからびっくりして、
「え、ダメじゃん」
って言ったら
「だって、彼、この試験で落ちたら留学に行けなりますよ。かわいそうじゃない？」
と。
いやいや、そのための試験やん、、、
と思いましたが、この国で
「かわいそう」
という価値観は
「無敵ワード」
なので、この価値観の前では「試験の公正性」は、儚くも脆いものなんだよなぁ、、と思ったものです。
今回、教育訓練省は今後、これらの試験を開催する際に団体や個人が不正を行った場合は厳しく罰せられる、としていますが、結構、これは根っこの深い問題なので、完全には無くならないと思いますけどねぇ、、、
とにかく、真面目に留学を目指す学生たちに不利益がないようにしてあげて欲しいものです。
以上 豊田英司
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