丹田発声法とは?

はじめまして、ボイストレーナーの小谷 泰久(こたに やすひさ)と申します。

大阪市内には、ボイストレーニング教室がたくさんあります。

その中から、当教室のホームページにお越しくださいまして、本当に感謝しております。

私は、ボイストレーナーとして、これまで100人を超える生徒さんの声のお悩みと向き合って来ました。

私が発声において、もっとも重視しているのが「丹田(たんでん)」です。

私は、音大で声楽を専攻し、発声について理論的に学びました。

そして、その後も発声について研究するとともに、自身の歌手活動を通じて実践をくり返して来ました。

その経験から構築した、私のオリジナル発声メソッドが「丹田発声法」です。

このメソッドは現在も、日々の生徒さんとのレッスンを通じて、進化しつづけております。

丹田の使い方を身につけることで、もっとも確実、最短で正しい発声を身につけることができると、私は考えています。

そして“望んだ声”を出すことができるようになります。

「丹田(たんでん)」とは、東洋医学でおへその下のあたり部位を指します(上の写真の女性が手を当てているあたり)。

実際に、丹田という臓器や器官があるわけではありません。

しかし古来から丹田は、全身のエネルギーが集まる場所と考えられてきました。

そのため丹田の活性化が、心身の健康に大きな影響を及ぼすとも考えられてきました。

また、おもに東洋の武術や剣術などにおいては、丹田をうまく使うことで鋭くしなやかな“身のこなし”ができるとも考えられていたようです。

さて、これをご覧のあなたは、今まで丹田を意識して発声したことがありますか?

もし、あまり意識したことがなかったのであれば、一度、丹田(おへその下あたり)にエネルギーを集めるようなイメージで発声してみてください。

丹田を意識しながら、歌を唄ってみてください。

丹田を意識するだけでも、発声の違いを実感できる方もいらっしゃると思います。

“でも、丹田を意識しただけで、ホントに声が変わるの?”

そのように思われた方もいらっしゃるかもしれません。

また「丹田を意識して発声してみたけれど、いつもとあまり変わらない」という方もいらっしゃるかもしれません。

実は、そのとおりなんです。

例えば、ゴルフのレッスンDVDで「ドライバーで300ヤード飛ばす理論」を学んだとします。

そうしたら、実際にドライバーで300ヤードを飛ばすことができるようになるでしょうか?

答えは、必ずしもイエスとは言えないと思います。

むしろ、300ヤード飛ばせない人のほうが多いのかもしれません。

なぜなら、たとえ理論を知っていたとしても、そのとおりに再現できるわけではないからです。

「発声」も、これと同じことが言えます。

丹田を使った発声について学んだとしても、実際に丹田を使って発声できるとはかぎらないんですね。

丹田を使って発声できるようになるためには、実は、もうひとつの要素が必要になります。

正しい発声のために“ほんとうに”必要なこと。

それは、丹田を使って発声するときの「感覚」です。

「感覚」って、とても繊細です。

「丹田を使って発声する感覚」と言っても、それは一人一人違います。

ですので、私にとっての「正しい発声の感覚」が、あなたにとっての「正しい発声の感覚」と同じとはかぎりません(むしろ、違うことのほうが多い)。

そこで私は、生徒さんがご自分で「正しい発声の感覚」をつかんでいただくことを、重視しています。

ちなみに私は「丹田を使った発声の感覚」をつかむためには、大きく分けて3段階あると考えています。

丹田の位置を知る
丹田を意識する(どう感じているのか?を確認)
丹田に力が入っている感覚をつかむ

また、正しく発声できているときは、実際には丹田だけでなく“下半身”で発声をしています(そしてこのとき、上半身はリラックスしています)。

そのため、正しい発声ができるようになるにつれて、感覚はつぎのように変化します。

丹田の位置がわかる
丹田を使う感覚がわかる
丹田を使ったときに、丹田が動く方向がわかる
丹田に力を入れると臀筋も丹田に連動して動くのがわかる
(発声時)胴体下部の動きを感じられる(下半身として発声できている)
感覚の変化というよりは「進化」ですね。

そして、このような感覚に鋭敏になることで、ご自身の体を上手に扱えるようになります。

ちなみに、こうした感覚はレッスンをすれば(個人差はありますが)、必ず身につけることができます。

その結果、望んだ声が出せるようになるんですね。



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