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バルセロナで出会ったピカソとサマランチ会長と(ついでにドバイの未来博物館と)。
芸術の街と言えば、多くの人にとってフランスのパリが思い浮かぶ。今夏はオリンピックが開催されてスポーツの街になる。
それはスペインのバルセロナについても同様で、芸術家に愛された街と言っていいだろう。観光客が多数訪れる建築物で知られ、さらに過去においてオリンピックが街の発展に寄与した街である。
ヨーロッパ訪問はとても久しぶりでスペインに行くのは初めてだった。
ピカソ美術館
ピカソと言えば「ゲルニカ」をはじめスペインから連想される闘牛士らをカリカチュアした作品がよく知られているが、この博物館ではピカソが良く知られる以前の作品も紹介されている。
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どんな芸術家であっても当然ながら最初はデッサン等の基本的なスキルのマスターから一歩を踏み出す。目を惹かれたのは「メニーナス」(Los Meninas)」と題された作品。
ディエゴ・ロドリゲス(Diego Rodriguez)の作品「フェリペの家族(La Familia de Felipe)」を彼が自分のスタイルで再構成し、表現し直したものである。
どのようにして彼の作風が出来上がっていったのかを垣間見ることが出来た。
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そして彼がスペインの家から眺めた風景の作品群も印象的だった。
彼の眼から見えた風景をキャンバスに切り取るというよりも、キャンバス上に縦横無尽に展開させていると言った方が良い。想像力を働かせて、一方向から眺めただけでなくどのように再構成したか、そこが作品を理解する手助けになるのだと教わった。
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オリンピック・スポーツ博物館(モンジュイックの丘)
地下鉄とケーブルカーを乗り継いだ先にある高台の城。そこから眺める海は、ビーチから眺めるのとまた違う、希望と不安が入り混じったような光景に思えた。
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その丘からオリンピック博物館(Museu Olímpic i de l’Esport Joan Antoni Samaranch)に辿り着いた。バルセロナで行われた92年のオリンピックの記念館とも言える内容で、さらに地元出身のIOC会長サマランチ氏の功績を称えて作られた。
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まずオリンピックの各競技について学ぶのに、この博物館はうってつけの場所であろう。教科書で見かけた円盤投げの選手の像に始まり、
近代に取り入れられた柔道やアーチェリーといった競技についても、具体的に用具が展示され理解を深めることが出来る。
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そしてオリンピックの歴史も、一通り見ることが出来る。サッカーや野球選手のスペイン代表のユニフォーム、また過去の競技における記録的瞬間を捉えた写真も多数、展示されている。
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バルセロナ・オリンピックといえば「ドリーム・チーム」として知られるバスケット・ボール、アメリカ代表のよく知られている。マイケル・ジョーダンを大きく取り扱った展示はファンには嬉しい。
ブルジュ・ハリファから見下ろすドバイの街
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バルセロナに行く途中に立ち寄ったドバイについても記しておきたい。
世界一高いビルからの眺めは、ち密な未来都市の設計図を3Dで見ているようだった。これを砂漠の上に建てる、途方もない量の労働力に匹敵するものにはピラミッドがあるだろうか。
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もう一つの訪問先、未来博物館は特徴的な円卵型のビルで知られている。エントランスから見たエレベータがまさに未来の風景であった。
日常を抜け出すということ
バルセロナでは、特にアジア系の人々が少ないと感じた。観光客の中にはアジアからの団体客を何回か見かけたが、地下鉄の車両を見渡して、アジア人が一人もいないことが普通だった。またドバイにはインドからの移民が多く、また宗教的な理由で顔を隠し頭を覆った衣装を身に着けている人もよく見かけた。
外見上あるいは文化的に自分と近いと思われる人が非常に少ない場所に行くことは、いわゆる自分の「コンフォート・ゾーン」を離れることを意味する。ときにはこういう時間を経験することで、見えてくるものがある。それが自分が旅に出たくなる理由の一つでもある。
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