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電子処方箋 普及進まず

要約

医療機関のデジタル化が思うように進まないでいる。
今年1月から始まった電子処方箋は半年以上たった今でも導入率は2.6%。
大学病院で導入したのは三重医学部付属病院のみ。
病床20床以上の病院でも全国17ヵ所に留まっている。
東京都・神奈川県・埼玉県では1ヵ所もない。

電子処方箋は紙媒体でやりとりしていた薬剤情報をデータに置き換える。
マイナンバーカードと紐づけることでマイナ保証書だけあれば紙の処方箋は不要になる。
そうすることで得られるのは重複投薬の抑制だ。
重複投薬を半分にできれば年間で600億円もの医療費の削減効果があると言われている。

しかし導入費用が高額だ。
施設の規模によっては1000万円以上かかるという。
そのため導入には国の支援があり、支援予算の500億円は医療機関および薬局の9割をカバーできるという。
とはいえ、支援は導入にかかる費用の1/3程度。
それでも医療機関への負担額は大きい。

導入の追い風として電子処方箋の適用が始まるリフィル処方箋だ。
紙での保存が不用で薬局にとっても患者にとっても負担が減る。
電子処方箋は医療DX化による健康リテラシー向上の最初の一歩だという。


感想

電子処方箋が医療DX化の第一歩というのであればもう少し支援割合を増やし、導入を促進すべきだと思う。
医療DX化は人々の命に直接かかわると思うからだ。
私は基本的に薬は飲まないに越したことはないという考え方でいる。
もともと人間の各種機能はとても優秀で、正常を維持する能力はもとより多少異常になっても自力で正常にもどす能力がある。
だから強制力を持つ薬剤は同様しなくて済むのならそれが1番だ。

この電子処方箋には重複投与の防止にもつながるという。
国視点で見れば医療費の削減ができていいだろう。
個人ベースで言えばさっきいったように飲まなくていい薬を飲まずに済むという効果に期待ができる。
システムで改善しなければ、1人1人が医薬リテラシーを持つ必要がある。
しかしそれは不可能であるため、医療機関や薬局に委ねるしかない。
そのプロでも処方箋に記載されていることに対し重複を判断することは不可能だ。

医療機関に費用を2/3任せるのは重いと思う。
せめて1/3。最低でも1/2の負担に留められるようした方がいいと思う。
ただでさえ導入することで生まれる影響に対する負担の費用はでない。
医療従事者の毎日忙しい中実務の中で変更や患者への説明をしなければならない。
もはやお金の問題でもないのかもしれない。
後発薬医薬品もここまで一般的になってきた。
電子処方箋も後発薬医薬品をCMやら広告やらでPRしていたようにして、1人1人が理解をした上で導入を図れば医療従事者の負担は少しは軽減するのではないだろうか。

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