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後発薬使用8割越す

要約

2022年度に後発医薬品への置き換えは8割を越す。
政府目標はほぼ達成した。
医療費削減の一手として後発医薬品を普及するために処方する病院や薬局を優遇してきた。
しかし19年度の薬剤費はシェアがまだ低かった07年の時と比べてほぼ同じ。
高齢化が進む中、1人あたりの薬剤費が上がっているからだ。
他の要因を改善して医療費を削減しなくてはならない。

後発医薬品が普及したことにより、製薬メーカーの安定供給にも曇りが出始めている。
同じ成分を取り扱うため、業務委託で製造元が偏りやすい。
現に190社中8社で全体の半分を製造していると言われるほどだ。

また経営による供給の難化も懸念されている。
後発品は薬価引き下げの影響を受けやすい。
よって後発品大手のサワイによると取扱品目の3分の1は赤字だと言う。
日本の後発医薬品市場の魅力は薄いという。


感想

後発医薬品の普及は上手くいっても目的が達成できていないのでは残念な結果と言うしかない。
逆を考えれば後発品を普及できていなかったらもっと医療費は膨らんでいたのではないかと思う。
時代の流れは07年よりも遥かに変わっている。
現状を受け入れ次に進むしかない。

私がこの記事を読んで心配になるのは製薬メーカーだ。
確かに薬価改定で値があがることはほとんどない。
まるで家の資産価値のようなものだ。
だいたい2年に1度にやってくる薬価改定は製薬メーカーからしたら度外視することはできない。

後発医薬品のおかげで財政が少しでも助けられている。
その薬を作るメーカーに負荷をかけるのもどうかと思う。
普通に考えて赤字というのは世に必要とされていないものと考えるのが一般的だ。
でも薬は違う。
必要とされるものでも容赦なく企業負担になっている。
ただでさえ薬を製造・供給するのに制約が多く、ルールが決められている。
せめて赤字にならない程度に薬価を抑えてもいいのではと思う。

今後は自由診療扱い(つまり保険適用外)の項目が増えそうな気がする。
または負担割合が大きくなるか。
いかにしても今までのようにはいかない。
お金を稼ぐ力と健康でいる日々の努力は今後必須だと思う。

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