黒い胎盤で出産するリスクは伝説か

私が子供を出産した病院は個人病院。
陣痛の間隔が長い間は、個室で過ごし、陣痛の間隔が短くなって、子宮口が開くと分娩室へ移動。

分娩中は、基本的には助産師さんがケアをしてくれ、いざ、赤ちゃんが出てくるタイミングで、ドクター参上。

私は、本当にラッキーなことに 助産師さんから【大安産】との太鼓判を押されるほど、出産はスムーズ。

私は、赤ちゃんを見せてもらって、元気な産声を聞き、 一安心。
疲れが一気に出てきて、ぐったりしました。
痛みと、達成感と、なんとも言えない幸福感の中、放心状態。
その後、赤ちゃんは、すぐに看護師さん達に沐浴、体重などのチェックをしてもらいます。

ドクターは無言で、赤ちゃんを取り上げた後の処置をしました。

そして、私に「お疲れさんっ」と、お腹のあたりにかけられたカーテン越しに声をかけました。

そして、看護師さんが、綺麗におくるみに包まれた赤ちゃんを、胸元に置いてくれました。

今まで10ヶ月間、お腹にいた赤ちゃんとの対面に、私は、この世で1番幸せなのではないかと思うほど。

人生で間違いなく、1番、愛おしい時間。

出産後、2時間程度は、個室に戻るのではなく、分娩台の上で看護師さん達に様子を見まもられながら、体を休めます。

分娩室には2つの分娩台がありました。

私が 人生の最大イベントの出産を終え、横たわっていると、

そこへ、薄っぺらいカーテン一枚で仕切られた もう一方の分娩台に、他の妊婦さんが運ばれてきました。

カーテンで仕切られているので、顔はまったくみえません。

ドタバタし始める看護師さんや助産師さん。

いきむと同時に、苦しい声が分娩室に響き渡ります。

大安産とは言え、たった今、出産を終えた私は、顔も見えないその妊婦さんに何故か親近感。

それと同時に、私もこんなに大声で唸ってたのかと思うと、ちょっと恥ずかしいと、我に帰ったり。

私は意識朦朧の中、出産中の彼女に、古い友人のような気持ちで、心の中で「痛いけど、頑張って！赤ちゃんも頑張れっ」とエールを。

やっと生まれた！

私も出産したてでホルモンがおかしいのか、隣の赤ちゃんの産声を聞き、ホッとして、何故か、見ず知らずの見たこともない妊婦さんの出産に号泣。

「よかったね〜。本当に。おめでとう！」←漏れそうになる心の声。
顔も知らない彼女に、心の中でコングラッチュレーションズ♪

そして、ドクター参上。

私は、淡々と仕事をしたあとのドクターの「お疲れさんっ」を期待していたのだけれど。

ドクターの大きな怒鳴り声が。

「だから、言ったのに！ あれだけ禁煙するようにって！
タバコどれくらい吸ってたんだ？！
胎盤が真っ黒じゃないか！
これで、よく赤ちゃんに酸素が届いて生きれたな。
禁煙してると嘘をついても無駄！」

え？胎盤って黒くなるの？酸素、運ばれないの？タバコで？

意識朦朧で、他人の出産に号泣し、幸せオーラに包まれていた私は、無理矢理、現世界に引き戻された感じ。
意識朦朧だったので、私の聞き間違いか？
黒い胎盤を、見たことがないから、真実はわからないけど。

でも・・・人生の最大イベント

出産

新しい命を、この世に産み出すと言う、とても神秘的で、厳かな空間。

一番の功労者はママと赤ちゃん。

誰もが、労われて当然なくらいなのに。

なのに・・・

命をかけた出産を終えた彼女に、浴びせられた言葉に、同情すると同時に

悲しくなったわ。

誰にとっても、人生で一番愛おしい時間だったはずなのに。

彼女の声は一言も発せられず・・・


なんでこうなった？

では、ここで

タバコの害

実際はどんなものが含まれているのか？

 有害重金属

カドミウムは

イタイイタイ病の原因となった物質。
有毒な物質を発生させて細胞にダメージを与えてしまう。
骨に蓄積し、骨からカルシウムを追い出すので骨が弱くなる。

腎臓障害や骨軟化症、貧血、神経過敏など。

鉛は、

酵素の働きを妨げる。
血液ー脳関門を通過して、集中力の欠如や不眠、学習障害、
多動などを引き起こし、子供の脳に影響を及ぼすことも。

アルミニウムは、

骨軟化症や腎臓障害、認知症にも関連。

代謝を妨げる悪い物質。新鮮な酸素を赤ちゃんに供給出来なくなるだけではなく、脳にダメージあるんですね。

パッケージに書かれているような、癌の原因になるだけではなく、
妊娠中の喫煙はたくさんのリスクを赤ちゃんに背負わせる事になる。

もちろん、妊婦さん自身が喫煙しなくても、ご主人や身近な人が吸っていると、副流煙でも同じこと。

タバコを吸っていなくても、妊娠中は、言わずもがな、栄養素、特にビタミンA、葉酸やビタミンCなどを必要とします。

とは言え、ビタミンCを摂っているからといったって、タバコ吸ってたら、追いつかないし、有害金属をデトックスするなんて、そんな簡単な事じゃない。

出来るだけ有害金属を貯めないようにして、リスクを減らそう。

黒い胎盤は伝説なのかわからないけど。

タバコで起こるリスクは伝説ではない。

タバコの害、今は良くても、

赤ちゃんもお母さんも苦しめる事になるから。

どうか、ハッピーな出産でありますように。