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No.15 両眼視機能検査 【検査4番】【①遠見水平眼位検査#8/フォン・グレーフェテスト】


今回より両眼視検査の斜位検査(水平眼位/#8)に入ります。

人は、両眼でものを見て生活しています。当たり前のことですが、その中で様々な ”身体的な負の症状" (眼精疲労、頭痛、複視 、ぼやけ、etc)が頻繁に起こる人をよく目にします。

目の視機能に問題があったり、年齢的な機能低下で、このような症状がある人や、眼の原因ではなさそうで、他の原因の可能性が疑われる場合もあるでしょう。

検眼のプロフェショナルは、「眼からの原因なのか、眼の問題ではなく、その他の身体的の原因なのか」をいち早くつかみ、的確なアドバイスをして差しあげましょう。


■ 水平眼位 測定の種類

① フォン・グレーフェテスト(プリズム分離法/米式)
➁ 十字斜位テスト(偏光板/ドイツ式)
➂ 固視点付き十字斜位テスト(偏光板/ドイツ式)

管理人の私は、”米国式/フォン・グレーフェテスト” を推奨します。理由はすぐにわかると思います(笑)

本日は、「フォン・グレーフェテスト」を紹介します。

■ フォン・グレーフェテスト

【4】 遠見 水平眼位検査(#8)【期待値 1EXO±1】

* 水平眼位 (遠見)とは / 遠方視での眼位(視線)ズレです。安静位でズレた眼位の方向と数値を計測する検査です

予備検査のカバーテストで大まかな眼位をつかんでいると思います。”期待値”とは、”モーガンの標準値”を参考にします。この数値は、人のもつ各視機能に必要な数値です。

ここでの期待値(モーガン)は、「0(正位)~2△BI(外斜位)」です。「0〜2△BI」程度ですと遠方カバーテストの眼球の動きは、目視でわかり辛く動きは微動程度です。



目的:水平斜位検査
使用チャート:縦一列
補助レンズ:右眼6△BUプリズム、左眼ロータリープリズム

縦一列チャートを表示すると自動的に
右眼にプリズムレンズが入ります
右眼の見え方
左眼の見え方
両眼開放すると上下に分離
して見えます


(1)縦一列チャートを表示します。チャートをモニターに表示すると自動でレフラクター本体の右眼に”6△BU”プリズムが注入されます。
左眼にプリズムをBASE(IN/OUT)方向に入れるモードになります。

(2)【L眼】を遮蔽します
いきなり像が分離してしまうと被検者に無用なストレスをあたえてしまうため遮蔽しておきます

(3)【L眼】を開放します
像が上下に分離して見えることを伝えて開放します

(4)「中に縦一列の数字が並んだ円が2つ見えますか。上下2つの数字は一列に並んでいますか。それとも並んでいませんか。」と尋ねます

■ 画面からの斜位判定

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