No.13 両眼視機能検査 【両眼バランステスト①/調節を介入させないプリズム分離法】
前回は、単眼での最弱最高視力(7M)の度数測定方法を記事にしましたが、今回は両眼でのバランステストの方法を2回にわけて記事にします。
実際の検眼の流れの中で、お勧め3つのバランステストを身につけて様々な顧客の眼に対応して使いこなしましょう。
■ おすすめ両眼バランステスト3種
① プリズム分離法
② 偏光板を使った両眼バランステスト
③ 交互カバーバランステスト
■ ①プリズム分離法
左右眼の見え方を同時に比較する方法で、左右の最高矯正視力が、ほぼ等しい被検者のみに使用できます。単眼最弱最高視力の状態から両眼オープンにし再び「0.9のひらがな/4つ」視力表をモニターに表示します。
この状態で見た時、0.9視表は、はっきりと見えていると思いますが、「0.9のひらがな/4つ」がぼんやりと見える程度にゆっくりと雲霧をかけます。(通常は、7Mの度数から +0.50D~+0.75D 程度の雲霧が掛かります)
◎ 顧客例を参考に説明をしましょう。
(1) R S -4.75 / L S-3.50 の単眼最高度数が入っています。この時のモニターは0.9がハッキリと見えています。
(2) 0.9の視表がギリギリ見える程度に両眼同時に雲霧をかけます。(ここでは、+0.50D加入してます)
(3)0.5〜0.7ひらがな視表を表示します。補助レンズは、右眼に3△BD/左眼に3△BUプリズムレンズが入ります。
使用チャート:0.5~0.7のひらがな視表
補助レンズ:バランス用レンズ(分離プリズム)
(4)補助レンズにプリズムレンズが入ると画面が上下に二つ見えます。右眼が上の画面で左眼が下の画面になります。
二つの画面の「ひらがな文字」の見え方を比べてもらいます。雲霧をかけているため文字は、ぼんやり見えています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?