スケジュール管理は「予定を埋める」ためではなく、「余白を見出す」ためにある
現在一般的に使われている手帳は、その歴史において「時間軸の目盛り」を持つことで「タイムマネジメント」の概念を取り入れ、広く社会に普及してきました。
当時は「大量生産=成長」の高度成長期が背景にあったこともあり、「いかに時間を効率よく使いこなすか」が重視されるようになったためです。
では、すでに高度成長期を終え、「多様性による付加価値」が重視されるようになった現代社会において、「タイムマネジメント」の意義はそのまま時間効率管理のためのものなのでしょうか?
「予定を埋める」スケジュール管理は、自らの選択を閉ざし、チャンスを遠ざけてしまう
会議予定や上司に指示された仕事など「やらなければならない仕事」の予定を入れていくと手帳のタイムラインは自然と埋まっていきます。
ですが、着目すべきは埋まっているところではなく、その間にある「余白」部分です。
空いている部分があると埋めたくなる方もいると思いますが、何かの予定で埋めてしまうのはちょっと待ってください。
予定を埋めていくと「忙しい自分」という一時的な充足感に満たされますが、その一方で、予定が埋まるということは
「緊急ではない重要なこと」を自らの選択で選べなくなる
指示されたことではない、自分のやりたいことを優先できなくなる
思いがけないチャンスが飛び込んできても、断らざるを得ない状況を自ら生み出してしまう
ことになってしまいます。
機会損失のリスク=「チャンス」をつかめない状況、を自らつくっていることになります。
「忙しい」と言うのは誰のため?
「忙しい」が口癖の人は特に要注意です。
忙しい=予定がびっしりと埋まっているという割には実際には重要なことで成果をあげておらず、周りの人から見て「また忙しいアピールしているよ。本当にやって欲しいとは後回しにしてばかりなのに」と思われていることが少なくありません。
空いているから埋めるという行為は「緊急かもしれないが重要ではないこと」を入れてしまいがちで、かけた時間に対してそれほど価値のある成果を生むものではありません。
どうせ入れるなら「緊急ではないが重要なこと」「他人本意のことではなく、自分あるいは家族のためになること」を入れていきましょう。
まとめ
「あの人はすごい」と思われる人は忙しそうにしていません。
おそらくスケジュール帳を見ても、予定で埋まっているということはないでしょう。
予定を埋めるのではなく、「価値ある余白」を見出すことでまたとないチャンスを次から次へと手にしているので、その成果によって周りから見て「あの人はすごい」となるわけです。
「忙しい」は「心を亡くしている」状態、つまり判断ができなくなっている状態を表しています。
すきま時間を埋めるだけの、単純生産的時間効率化のタイムマネジメントからは一歩離れる。
そして、余白時間を戦略的に確保することで、価値あるものを見出すことに集中する時間を自分の意志で手に入れましょう!
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