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今年の目標

あけましておめでとうございます。夕方の16時頃、石川県の能登半島を中心に起きた能登半島地震の知らせと、ニュースで被害の様子を見て本当に驚きました。今日は元日、平穏にお正月を過ごされていた方も多かったことでしょう。少しでも多くの方のご無事をお祈りしつつ、少しでも被害が小さく、そして被害に遭われた方々、北陸に住まわれている方々が少しでも早く、心から安心して生活できるようになることを願っています。微力ではありますが、自分自身ができることも考えて行動をしていこうと思います。

こういう時に自分のことを考えて書くことを迷いましたが、こういう時だからこそ日々の営みを大事にすることも重要かなと考えていますので、ご理解いただければと思います。ということで今回のテーマは、今年の目標です。


目標を立てる理由

昨年、目標を立てたのは小さなアクションでも起こしていくためには、敢えて文字に書き起こして、他者に宣言する必要があると考えたからでした。この考えは、今年に関してもそうですが、改めて目標って何だろう?、目標ってなぜ必要なんだろうと再考してみました。そもそも目標って何でしょうか?

目標
そこに行き着くように、またそこから外れないように目印とするもの。

射撃・攻撃などの対象。まと。

行動を進めるにあたって、実現・達成をめざす水準。

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「目標」の意味・わかりやすい解説

辞書を引いて、語の定義をするのは、論文や記事を書く際には悪手かもしれませんが💦。でもどうも自分の言葉で敢えて示したら、「目的地への道標となるもの」、「何をどの程度成し遂げるか?」という目安の事のようです。目標って、英語ではGoalだから、目標とか達成、得点というような語義がありますよね。

作業療法でも、リハビリテーションでも目標設定(Goal Setting)は重要というのは知っていても、実は私生活ではあまり自分の中でそんなに目標は細かく決めて生活していませんでした。何となく、「こういう風になりたいなあ」とか、「あれができるようになったらなあ」とか考えることはあっても、具体的には決めてませんでした。

ただ昨年、小さなアクションから始めようと思った時に、これまでと変化を待たせていくために目標を言語化して、立ててみると、「目標に立てているから進めないとな」という達成への意識づけになったり、「どうしてこの目標を立てたんだっけ?」という目的への内省に繋がり、以前よりも、自分の望む方向に少しずつ進めている実感がありました。もちろん目標は達成できないことも、時に変化することもあると思うのですが、目標という軸があると、それらを基に迷いなく再考したり、反省できるというのもあります。

ここまで考えると、自分にとって目標を立てる理由とは、「自分のありたい姿(Being)やなりたい姿(Becoming)かに向かって柔軟に、でも確かな実感を持って楽しく生きていく(Doing)」手段ということでしょうか?とりあえず、自分の中ではそういうことにしようと思います。

ちなみに余談ですが、作業療法における、目標の一つの指針は「価値」、つまり人間作業モデルの「意志(Volition)」の構成要素の一つだと考えられています。ご存知の方も多いかもしれませんが、人間作業モデルが発表された論文には、価値は、価値目標と書かれています。まあ「どう生きたいか?」は、その人の価値観や信念に関わる部分ですから、ある意味当然かもしれませんが…。

今年の目標

ではここからは、目標とその理由を書いていきます。どうしてそれを行いたいと思ったか内省しながら書き進めていこうと思います。一年の計は元旦にあり、といいますからね。

①論文のアクセプト

これは、昨年からの続きになります。が、敢えてどうして論文化した方がいいのかを考えていきます。そもそもこの修士論文は、自身の高次脳機能障害当事者家族としての経験と、当時の臨床の悩みを解決するために、立てられたテーマでした。研究を終えた後も、英語論文をもとに新しく発表された研究を読んでますが、今なお課題の多い問題だと考えてます。

作業療法理論における新しい捉え方も提示できれば、というのもありますが、限られたケースではありますが、何よりも当事者や当事者家族の方がどのような生活を送り、苦悩をしているのかというのを少しでも多くの人に届けたい、というのがあります。解決が難しい問題だからこそ、拙い論文かもしれないけど、ちょっとでも関心を向けてくれる人が増えることを願ってます。そのためには、早急に完成して掲載されないといけないですね。

②学会発表と学会参加、研究を進めていくこと

これもやや去年と続くことになりますが、その理由はちょっと考えが変わっています。昨年は正直、「研究が好きだから」、「学ぶこと自体が好きだから」ということ、修士号を取っているから、という面が強かったという気がします。生活自体は、実は大学院生の時代からほとんど変わっていなかったのですが、どこか修士時代とは違って、目的は曖昧なままでした。そのためか、具体的な成果が出なくてもあまり問題だと感じませんでした。

ただ、実はCOTスタディツアーやキャリコンを受ける前から、どんどんアクションを起こして成果を出していく知人や友人を見て、「自分はどうなりたいんだろう?」と「自分は何ができて、どういう役割を果たせるんだろう?」と考えてました。自分の行ってきたことや他者の人に伝えられたことを思い返して、やりたいこと、貢献できそうなことをそこで考えたのが、「(あまりしがらみのない)在野な立場から、作業中心の実践、作業に根差した実践に関連する世界中の多様な知識や深さ、作業療法や作業科学の可能性を知り、多くの人に(できるだけわかりやすく)伝えること」、「作業療法を活かした新しいチャレンジをする人たちをサポートすること」でした。これはキャリコンを行う中でもより深まってきていることでもあります。

これらを叶えるためには、「学会発表をする」、「自身の研究をする」、「他者の学会発表のサポートをする」、「勉強会を始める」、「越境をする」ことが不可欠だなと考えました。経済的問題を何とかして、「博士号の取得」もかな。やっぱり「この人はよく理解している人というわかりやすい信用も重要なので。とりあえず、今年は臨床作業療法学会を皮切りに、アジア太平洋作業療法学会、日本作業療法学会で演題を出したり、そこで議論や対話を進めていきたいですし、要望があれば、「他者の演題発表のサポート」ができたらいいなと考えてます。昨年は幸運なことに何件か依頼があり、最近、他の方のサポートは、自身にない視点から考える機会になるなと感じているので、今年もできたらいいなと考えてます。

そして、AIや新しく導入したアプリを使いこなしながら、「自身が心から明らかにした方が良いと思える研究テーマを定めて進める」こともしていきたいと思います。

③オンラインの勉強会を行うことや教材を作ること

これもやや昨年の目標を引っ張る形になります。ただ今年は、英語の書籍や論文を基にした「優良」な勉強会や教材を作成したいと考えてます。元々、勉強会をすることになったのは友人からの提案で、「作業中心の実践や作業に根ざした実践に取り組んでいる中、作業療法士としてアイデンティティ・クライシスに陥っている人をサポートして欲しい」というお願いがあったからでした。他にもそういうことをサポートしている会や組織はあると思うのですが、「ゆっくり丁寧に、わかりやすく教えて欲しいから」とのことでした。

そのため、自身が把握している限り、日本だと「作業中心の実践」を学ぶことは割と作業療法理論を学ぶこと中心の傾向があると考えてます。それと少し「作業科学」の知識もあるでしょうか。実際の「作業中心の実践」の知識はもっと幅広いので、幅を広げつつ、新しい知識も導入した内容にできれば、と考えてます。あとは実際、「作業中心の実践」に対してニュートラルな友人に話を聞くと、「作業に興味が強い人」にとっては理解しやすかったり、同意できるものであっても、「あまり作業に興味が強くない」人からすると、「理解しにくい」、「宗教じみている、スピリチュアルで同意しにくい」というイメージもあるようです。この指摘は重要だと考えていて、「作業好きすぎる、愛しすぎる」問題を克服しつつ、でも重要だなと思えるようにしていきたいですね。「作業愛」が重すぎないようにする、自戒込めて気をつけないといけないことですね。またその一方で、「歴史や社会との状況と接続して話されると、重要だなと思える」とヒントもあったので、そこも重要なのかもしれません。

④哲学カフェや作業療法、医療以外の勉強会に積極的に参加すること

これは上記の「越境する」ということに近いかもしれません。幅広い知識を身につけるということもありますが、作業療法士ではない人との交流を増やしたいというのもありますし、もっと「思考力」を身につけたいと考えているからです。また作業療法、医療福祉的でない思考、視点を意識して接していかないといけないとも思うからです。また「自身の考え方が当たり前でない環境」で、どう対話をし、どれだけ対話が成り立つか。そうしたことにチャレンジしたいな、と。

そのため書籍などを通して「哲学」の知識を学ぶだけでなく、「哲学をすること」も学んでいきたいと考えてます。そうすることで、様々なことを物事を深く、徹底して考え続けることができる力を身につけることができれば、と考えてます。また自分が元々興味の強い人文系や社会科学系、芸術系だけでなく、苦手意識があったり、興味がこれまで強いとは言えなかった自然科学や統計など、科学的な知識も身につけていきたいと考えてます。思考の幅を広げる、「越境をする」という意味でも、自身の関心とは違うものにあえて向けるということも努力していきたいと思います。他の領域に関心を持ち、自身の領域も選択肢の一つにする…は上記の「作業愛」が重すぎないようにするという課題にも通ずるのかもしれません。

⑤登山の再開、有酸素運動を習慣化し、体力をつける

あらゆる活動や行動の資本は「体力」と「心身の健康」ということで。また運動は、脳の活性化にもつながるし、登山などの自然との触れ合いは、精神的健康にも繋がりますよね。登山は数年前は定期的に行っていて、大山に行ったり、四国の剣山、石鎚山などによく行ってました。大学院に行き始めた頃から、コロナもあって、登山の習慣がなくなり、団地内をウォーキングするに止まってました。元々、体力に溢れているわけではないので、毎日、雨天時や急用がある、外せない要件があるとき以外は、iPhoneのフィットネスのリングを達成できるように努力します。

終わりに

いつも通り、長々となりましたが、ここまでが、自身の考える今年の目標です。ただ思考プロセスも追うことができたので、現状では自身が納得できる内容になっていると考えてます。ただ前回も書きましたが、現在Mellow Amamiのキャリアコンサルタントを受講しているので、色々一緒に自己分析を進めていき、今後の方針を考えていく中で変わっていく可能性はあります。とはいえ、現在の自己分析と、その目的地への道標という軸にはなるんじゃないかなと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
みなさんは2024年、どのような年にしたいですか?みなさん自身にとって良い一年になることを心より願っています。

では、また。

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