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秒という概念はそれほど日常的ではない

電車のアナウンスで「発車まで少々お待ちください」というのがある。
「発車まで1分ほどお待ちください」というのもあるが、いずれも違和感は感じない。

が、先日「発車まで50秒お待ちください」と流れ、ちょっと驚いた。
ふだん、あと何秒経ったら出かけようなどと考えないからだろうか。
今のところ、秒という概念はそれほど日常的ではない。

でもどんどんスピードアップする現代社会にあって、刹那的な生き方が当たり前になってくると、近い将来、「発車まで17秒お待ちください」などとなるかもしれない。

そこまでいけば、電車が遅れた時のお詫びがきっと大変になるぞ。
「電車到着が3秒遅れ、ご迷惑をおかけしたことをお詫びします」

幼い頃、ハンドルにはアソビがある、と親から聞いて感心したものだ。
正確な時刻を告げること自体はよいこととは思うが、アソビが秒単位に押し込められては息苦しい世の中になる。

(2019/4/4記)

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