寝るのか寝ないのか、これがなかなか悩ましい
おもろい記事を連発する、ふーふーちゃんねる。の嫁です。さん。
実はゆるーい鉄道ファンだそうで、引退の決まった小田急ロマンスカーVSEの乗車記を上げられた。
写真がいっぱいで読むだけで乗った気になれるし、あいかわらずおもろい。
いいな。
僕もゆるーい鉄道ファンのはしくれ、何か上げたいなと思った。
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寝台列車を意味するブルートレインという言葉が絶えて久しい。
青い客車を機関車が引く編成が多かったためこの名がついた。
全盛期には〈富士〉〈はやぶさ〉〈さくら〉など全国で40種以上もあった。
このうち乗ったことがあるのは〈あさかぜ〉〈日本海〉〈トワイライトエクスプレス〉など10種ほど。
しかしのんびりすぎて時代に合わず、次々姿を消して、いま定期運行しているのは〈サンライズエクスプレス〉ただひとつのみだ。
日本人よ、そんなに急いでどこへ行く…
〈サンライズエクスプレス〉は東京を出発し、岡山で2編成に分割。
一方は〈サンライズ出雲〉として島根・出雲市を目指し、もう一方は〈サンライズ瀬戸〉として香川・高松を目指す。
1998年に新造された車両はまだまだ美しい。
オール2階建て。
車内のグレードはいろいろある。
「ノビノビ座席」はまるでフェリーの2等寝台のよう。
横になれるのに指定席特急料金+乗車券のみで乗れ、寝台料金不要。
あくまでノビノビ「座席」だから当然だけど。
木の温もりを感じる温かい内装は、ミサワホームが手がけた。
顔が隠れる程度には仕切りがあって、プライバシーもちょびっと守られる。
枕はないが、包布にくるまれた毛布はあるので寒さはしのげる。
おっちゃん、荷物そこに置くのは危険、枕元に移した方がえぇで。
個室「シングル」は鍵つきのドアでプライバシーはばっちり。
※動画から3枚画像を切り出してつなぎ、手前の入口付近は想像で補った
このほか、ほぼビジネスホテルといってよい「シングルデラックス」から狭い「ソロ」まで、個室は全部で4種類。
6分間の有料シャワーもある。
お湯を止めればカウントダウンも止まるから6分で足りるが、シャワールームの鍵を開けると一気にゼロになるから要注意。
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目が醒めれば目的地、というのは寝台列車の醍醐味。
闇を切り裂いて流れる車窓もまた、醍醐味。
寝るのか寝ないのか、これがなかなか悩ましい。
機関車が引く昔のブルートレインは、出発時その力が1両目から順に後ろに伝わってガッチャン、ガッチャンと引っ張られ、停車時も前から順にガッチャン、ガッチャンと詰まって止まる。
ポーーという汽笛とあいまって、なんとも旅情を掻きたてられたものだ。
電車の〈サンライズエクスプレス〉はモーター車が何両か分散しているので、発車も停車もいたってスムーズ、これが残念なほどに味気ない。
でもそんな贅沢言っておれない、唯一の寝台列車。
廃止される前にもう一度乗ってみたい。
(2022/1/23記)
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