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いったい何の力が作用して、こんなことになるのだろう

ここ愛媛で開催される国民体育大会、いわゆる国体。
ゆるキャラ総動員で、何年も前から県は相当な力の入れようだ。

国体は終戦直後に始まって各県持ち回りで開催され、敗戦で沈んだ国民に希望と勇気を与える大切な役割を果たした。
でも今もずっとそのままでいいのか。

毎年どこかの県で、後々使うあてのない競技施設を建造する、開催県が優勝するというジンクスを自県で途切れさせたくないあまりムチャな選手強化を図ったり、他県から有力選手を引き抜いて体育教師として雇って囲ったりするなど、国体の弊害は枚挙に暇がない。

優勝県がまるで決まっているかのような大会は楽しいのだろうか。
わが国最大のスポーツの祭典でありながら、選手は何を目指すのか。
全県一巡したときに各県持ち回りなどすっぱりやめればよかったのだ。

競技ごとに各県に分散させて固定すべきとの意見も毎年出るそうだ。
それなら国際水準の施設を造っても毎年使うからムダはないし、選手にとっても、甲子園のように目指す地があれば盛り上がるだろう。

弊害の指摘と開催のあり方を見直す議論は常に出ていると聞くが、2028年大会までもう開催県が決まっているそうだ。
いったい何の力が作用して、こんなことになるのだろう。

(2017/9/21記)

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