無本番・練習日記2021年8月9日~8月15日

2021年8月9日(月)
ジェミニアーニ:ヴァイオリン教本 The Art of Playing on the Violin
音階(C-dur , a-moll)
クロイツェル:42の練習曲
 一週間まともに練習していなかった後となる今日からは、しばらくリハビリのような練習になるだろう。
 バロックヴィオラはジェミニアーニの10番、モダンヴィオラは音階とクロイツェル41番。
一週間まともに練習しないでいると、手指の感覚はともかく、聴覚をはじめとした音への集中力低下に気付くまでにまず時間を要することがわかる。そのことに気付くまでずっと「何だか知らないけど弾きにくい」を感じながら、弓の毛の角度やらスピードやら手と腕の技術面・感覚面ばかりの原因を探ってしまうのだ。
 今日は結局そのことに気付けないまま。モヤモヤを抱えたまま「楽器を鳴らす」意義にしがみつくようにして練習、しかしクロイツェルの41番で自己嫌悪が最高潮に達して終了。

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2021年8月10日(火)
練習お休み。

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2021年8月11日(水)
ジェミニアーニ:ヴァイオリン教本 The Art of Playing on the Violin
音階(C-dur , a-moll)
クロイツェル:42の練習曲
 世の中画面に映えるもの・華やかなものがもてはやされているけれど、練習はそこからは程遠い。「学問に王道なし」を地で行く。地道だし、最終的には自分自身で弾くしかないので、習っている先生が居たとしても先生の言葉はあくまで「ヒント」であって自分の答えにはならない。迷わないための問題解決まで、一人で七転八倒している時間が練習なのではなかろうか。
 今日の練習は一昨日の続き。自己嫌悪には陥らずに済んだけれど、音への集中力が戻るまでには時間が掛かり、どこかしらを聞き逃しているような気がする。それに気付けただけでも今日は良しとしようか。
 クロイツェルの41番は曲として弾こうと思うと難しく、今までどう弾いていたのかが思い出せない。これを綺麗に弾くことを、当面の目標としよう。

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2021年8月12日(木)
ジェミニアーニ:ヴァイオリン教本 The Art of Playing on the Violin
 そろそろバロックヴィオラの練習方法を考え直す必要があると感じつつ、どう変えるのか・変えたいのか方針が定まっていないため手段もノーアイデア。本番があればそれが手近な目標になってくれるので、それに向かって練習していけるのだけれど。コロナ禍で本番開催自体が危うい今、それは望むべくもない。知識方面も不足していることだし、手始めに学生時代使っていた西洋音楽史の教科書を読み返してみるか。

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2021年8月13日(金)
他用のため練習お休み。
(余談) 
フランスの作曲家ルクレールのヴァイオリンソナタを扱った演奏会を聴きに行く(「ルクレール・ボクー」Vn.川原千真、Chem.加久間朋子)。不要不急の外出を避けるよう言われ続けて久しいご時世、それが勉強のために聴きに行くものだとしても、演奏会へ行くのに金銭面以外でいちいち迷う時代が来るとは思いもよらなかった。
 今回で5回目となる「ルクレール・ボクー」演奏会。前回聴きに行ったのは、まだ新型コロナの「コ」の字も心配されていない頃だったか。以前にも増して今回は弾くのが難しそう。曲についての予習をせずに行ってしまったことが悔やまれた。五感で感じ取ったものは、私の身体に記憶されるだろう。しかし細かいことが解れば、面白い内容がもっと面白く感じられたことに相違ないのだ。

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2021年8月14日(土)
音階(C-dur , a-moll)
クロイツェル:42の練習曲
ジェミニアーニ:ヴァイオリン教本 The Art of Playing on the Violin
 原点回帰。本日の練習テーマは「ごまかさない」。
 演奏をごまかさないためには音を聴くのみならずあらゆる感覚に細かく気を配る必要があり、ひいては自分自身をごまかさないことにも繋がる。昨日聴いた演奏の心地よさの一つは「ごまかしていない」ところにあると、個人的感想を抱いた。良い音・綺麗な音・立派な音で他の欠点を塗り込めるように覆い隠す演奏ではない。真正面から音楽に向かっていった結果出てきたのが、マッサージ効果を思わせるような空気の振動とあの音色だったのだと思う。
 モダンは音階とクロイツェル41番→8番。バロックはジェミニアーニの10番。短い時間での練習だったが、それでも自分のごまかしてきた部分がいかに多かったかを知る良い時間となった。ついでに胴体の筋肉も、腹筋をした後のように疲労感があった。
 何を以て自分の耳をごまかすことに繋がるのか、知る必要がある。

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2021年8月15日(日)
練習お休み。

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