風Vn2024:表板「うちわ」を浮かせる仕組み
今回は、表板「うちわ」を浮かせる仕組みについてです。
少し前に私が書いたコメントで、
これが、今回もうまく状況を説明できていて、
表板は、「弦の張力変化」を裏板に伝えて、
裏板が作り出す音を、どれだけ正確に拡散するか
が仕事なのです。
ここで注意してほしいのは、「弦の張力変化」は
見た目の「弦の振れ幅」とは違うことです。
上図のG線を例にすると、
「弦の振れ幅が音になっている」と思いやすいのですが、
これは、視覚的なトラップとも言えます。
この振れ幅を大きくしようなんて、考えないでね。
表板や裏板をガッチガチに硬くすれば、
弦の振れ幅は大きくできます。
私は、弦の張力変化をボディが柔軟に受取ることで、
この振れ幅を減らすように頑張っています。
「細2012」:頑張ってんのは理解したるけど、
私のG線も振れ幅、大きいなぁ。あかんのやな。
「風2022」:私もやで。10年経っても進化してへん。
「私」:そうです、すべて私の責任です。
そやけど、毎回工夫はしてるねんけど、、、。
「風2024」:ほんで、今回はどうやの?
「私」:「風2022」の最近の音を聴いていると
E,A線までは、ある程度できている。
問題は、G,D線の弱い張力で、表板を押し広げられるか、かな。
「風2024」:ふーん。期待してるよー、よろしくー。
表板「うちわ」をうまく機能させるには、
下図のように、
演奏により「弦の張力変化」が起きた時に①、
まず裏板が押し下がり②、
次に表板バスバー側が連動して押し下がること③
すべての弦で、この順番を守ることで
仕組みを作れる「下地」ができます。
「風2022」:これができているのは世界で私だけなんですって。
「私」: たぶんね。根拠ないから、きっとねー。
「風2024」:きっとよー。
「私」: どっかで聞いたような、「千と千尋」か。
さて、ここからさらに「技術レベル」を上げていきます。
上図を見て思うのが、駒に上から踏みつけられたままでは、
表板③はきっと「くるぢぃよー」という音を出すはずで、
そんな音は、私は聴きたくないのです。
そこで、私の思いつきとしては、下図のように、
(1) 魂柱を少し内側に入れて、
(2) 裏板の反作用を④→⑤のように流せば
表板バスバー側③を持ち上げられるのでは?
という案でした。
表板③の下方向の力に対して、裏板の反作用⑤は上方向の力です。
これがうまくできれば、
表板「うちわ」は、宙に浮いたような状態で扇げる、
音を出せると考えています。
上図⑤の力の流れを作るためには、
やはり、表板にそれなりの工夫が必要なのですが、
裏板に同じ仕組みがあるので、
ここでは、省略します。
この仕組みの効果については、別記事で紹介します。
お楽しみにー。
「風2024」:誰か楽しんでくれてるやろか。
「私」: 反応無いから、わからんなあ、、、。
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