駒足の付根をしならせたくて
3/2の記事で、駒の新境地で作った駒(Type40とします)ですが、
演奏練習していると、時々、下図のf字孔ふち(Bのエリア)に
弦の張力がのってしまう問題点があり、、、。
「それって、問題点なの?」という人のために、
好奇心があれば、調べてみてください。
私の経験では、かなり多くのヴァイオリンがそうなっています。
調べ方として、フリクションボールペンの頭で、
AとBのエリアをコンコンと叩き、
Bのエリアの音が高かったら、
あまり良くない状態と判断します。
これは、モダン駒でもバロック駒でも、
駒の作り方と魂柱位置によって生まれる問題で、
4本の弦の中で、一番右端のE線の張力が強いので、
バランス的にもなりやすいのです。
良くない音がでる理由として、
E線の張力が①を押すと、魂柱は裏板の狭いエリアを押し②、
狭いエリアで窮屈な振動を余儀なくされ、
耳障りの良くない高い音を作ってしまいます。
逆に、G線側は駒足が持ち上げられ③、
しっかりとした音が出せないことが多いのです。
さて、私はこの問題について、
ずーっと、ずーっと悩んできたのですが、
演奏中にE線ばかりを弾いていると発生することもあり、
何か抜本的な対策をしたく、
今回、思い切った挑戦をすることにしました。
ここからは、バロック駒に焦点を当てて説明していきます。
バロック駒は、股下を下方向に膨らませているので、
当然、弦の張力は、この股下に溜める意図があるのです。
ところが、駒の胴と足の付け根の部分は、以外に曲がってくれない。
下図水色の部分に、ほんの少しの「しなり」が欲しいのです。
そして、考え出したのが、Type41です。
明日は「お試し会」なのに、前日に駒を作っているなんて。
間に合うように、がんばります。
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