JOJO WORLD~ジョジョオタの孤独な冒険3~
こんにちは。菫青石です。
漫画やアニメのイベントに参加されたことはあるだろうか。
ジョジョにハマった昨年、地元で JOJO WORLD というイベントが行われることが判明。
簡単に説明すると、
「ジョジョの奇妙な冒険」第1部~第6部の世界観をまるごと楽しめるイベントである。
このイベント告知を見た時の私の感想は
「あ、楽園って生きてる間に行けるんだ。」である。
つまりは、ジョジョの祭典。
ジョジョオタにとって荒木先生のお誕生日(6月7日生まれ)が最重要として、ジョジョ関連の書籍・グッズ等の発売日と並ぶ重要な一大イベントであると言える。
(ちなみに荒木先生の大好きな歌手のプリンスも6月7日生まれである。そして私はジョルノとポムポムプリンと誕生が同じであると言う自慢もあわせてここに記しておく。)
ジョジョオタが参加しないわけがない。不参加の理由が見当たらない。
しかし、ここで問題が起きる。これらのイベントに参加したことがないのだ。
まさかこの年齢で漫画のイベントに参加したいと思うようになるとは思わなかったし、一緒に行ってくれるような友達がいない。
こういったイベントは、一人で行ってもいいものなのか?
若者しかいないのでは?
グルグル考えすぎてイベントはもう開催されていると言うのに、
「明日、行こうかな。」とか思いつつ何日も過ぎてしまった。
(確か地元では3週間くらいは開催されていた気がする。)
そんな折、ジョジョを読み返していた私に次のセリフが突き刺さる。
「あしたっていまさッ!」
<ジョジョ1部 少年ポコのセリフ>
そう、その通りだ。何を迷っているんだ、自分は。
その日は夕方から仕事で会議の予定があったが、イベント会場へ赴いた。
周りを見てみると、男女比は半々といった感じ。男性グループ(若い男性ばかり2〜3人組)と男女のカップルが多かった。
先にイベントの感想を言おう。
最高。
まず、この場所にはジョジョ好きばかりが集結しているという感動。(恋人や友人に無理矢理付き合わせれている人もいるだろうけど)
普段、自分の周囲にはジョジョファンがゼロなので、こんなにもジョジョを読んでいる人がいる!現実にいる!生身の人間として存在している!と言う点に、激しく目頭が熱くなった。
さて、肝心のイベント内容であるが、簡単に説明すると各部ごとにミニゲームやアトラクションが設けられており、例えば3部だと「ジョースター一行ワールドツアー」と言う「エジプトにいるDIOの打倒を目指すすごろくゲーム」があったりする。こんなのワクワクが止まらない。
ジョースターやDIOという文字が目の前にあることに、ただそれだけのことにまず心拍数が上がる。自分が確実にやばめのレベルでオタクであることを強く自覚した。
「よし、せっかく来たし何かゲームでもするか!」と思っていたのだが、大誤算が生じる。
殆どのアトラクションが事前申し込み必須だったのだ。
当日申込も若干あったようだが、私が会場に着いた11時には全て終了。
アトラクションを楽しんで出てくる人々をぼんやり見つめながら、自分のリサーチ不足を痛感していた。
考えればこの時、世間はどこのお店も施設もコロナ対策必須。事前申し込み制を導入し混雑を避けるのは当然なのである。
よく調べもせずイベントに臨むなど、スタンド能力無しの丸腰で全盛期のスタープラチナに戦いを挑むくらいの無謀さである。自分を猛烈に恥じた。
しかし、JOJO WORLD はコラボカフェも開催されており、せめてカフェだけでも堪能することにした。
開催地区によってカフェメニューは若干異なるようで、自分の地元ではドリンクとドーナツしかなかった。(他地区ではパスタやピザの軽食も有り。)
このドリンクも各部(6部以外)をイメージして作られていて、どれを注文するかかなり迷ったが、5部イメージの「生まれろ…生命よ…ゴールデンウィンドティー」とドーナツ(イギ―の顔の形のドーナツ)にした。
私がカフェに行ったときは、男性は4部、女性は5部のドリンクを注文している人が多かった。
正直、味は期待してなかったのだがめちゃくちゃ美味しかった!
(店員さんもみんな親切で可愛かった。)
1人で来たのに「え?美味しい…」と声にだしてしまったほどだ。
カフェで感動しながら黙々と飲んだり食べたりしていたが、近くに一人の女性がやってきた。
見ると、全ての部のコラボドリンク(つまり5個)が彼女のトレーに載っていたが、テーブル席でなくカウンター席に着席。スマホでドリンクの撮影を始めたのだ。
誰か友人など来るのかと思っていたら、全くその様子がない。
その後、物凄い勢いで全てのドリンクを飲み干していた。
コラボドリンクはドリンクの上にホイップクリームとかアイスクリームがのっていて、パフェと言っても過言ではないボリュームである。
それを細身の女性が20分くらいで全て完食していた。
彼女はその後カフェを颯爽と立ち去り、グッズ販売コーナーへ向かって行った。完全に一人でJOJO WORLDに訪れていたのだ。
か、かっこいい!!
声をかけて「あなた、覚悟して来てる人ですよね?ジョジョ友になりませんか?」と勇気を出して言えばよかった。
その他に会場では歴代ジョジョのパネルと写真を撮れるフォトスポットという楽園の最終地みたいな場所も用意されている。
パネルはかなり大きく圧巻なサイズもあってか見ているこちらの感動も大きかった。
このパネルのデザインはイベントのキービジュアルにもなっているので、是非とも公式HPで見て欲しい。はちゃめちゃカッコいいし歴代ジョジョの個性もきちんと表現されている。(かなり贅沢を言えば、このイベントはあくまでアニメ版ジョジョのイベントなので荒木先生の書下ろし絵がないのが残念。)
フォトスポットでは男性の二人組が承太郎の隣でそれぞれ承太郎とツーショットになるよう写真を撮り合っていて、
「羨ましい。ジョジョ友がいていいな。」と思っていたら、失礼ながらやや年配と思われる女性がイベントスタッフに頼んでジョルノの隣で撮影をしていたのだ。
そ、その手があったッ!!
その女性(完全に一人で来ていると思われる)はジョルノのパネルにぴったりと寄り添って、完全に恋人っぽい感じで撮影してもらっていたのだが、すごいいい笑顔で、見ているこっちが幸せになった。いくつになっても、推しと一緒に写真撮れるっていいよね!!ジョジョって最高だよね!と心底思った。
しかし自分はスタッフさんに頼む勇気は出ず、パネルのみ撮影して終了した。
正直に告白する。やはりどこかで恥ずかしいと思ってしまったのだ。
その後、会議のため会社に向かったが、ずっと「恥を忍んで写真をスタッフさんに頼めばよかった」と後悔していた。
帰宅後、次のセリフが浮かんだ。
「人が敗北する原因は…「恥」のためだ
人は「恥」のために死ぬ
あのときああすれば良かったとか
なぜ自分はあんな事をしてしまったのかと
後悔する「恥」のために人は弱りはて敗北していく」
<6部 プッチ神父のセリフ>
さすが神父。その通りだ。
承太郎親子を苦しめただけある。
ぐうの音もでない。
ジョジョファンを公言しておきながら、ファンとして完全に敗北である。
JOJO WORLD は日本各地で現在(2022年1月)でも開催中である。私が参加した時には6部はアニメ化していなかったので6部関連のアトラクションもグッズもなかったが、現在は追加されている。
地元の近くで開催されたら、是非この敗者の汚名を返上するため足を運びたい。
また、行ってみたいが一人のため勇気が出ないという人がいたら、必ず後悔すると思うので参加してみて欲しい。
私や前述した女性ファンのようにお一人様はたくさんいる。
ジョジョへの愛さえあれば、他に何もなくて良いのだ。
今回はここまで。
読んでくださった人がいれば、大きな感謝を。
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