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親孝行って何だろう

年が明けた。今年24歳になる私はそう、年女。この前大学を卒業したばかりなのに、大学時代の思い出が色褪せた。新卒で入った会社を辞めて、地元を飛び出し2社目に行ったからだろうか。

最近、友人を祝うことが増えた。学生時代から付き合っていた恋人と結婚した。知り合いから紹介してもらった人と結婚した。第一子を妊娠した。高校時代から付き合っている彼氏と、今年で7年目になった。結婚を視野に入れた彼氏と、同棲を始めた。などなど。そういった言葉に、焦る気持ちを覚えている。

私の周囲にいる既婚の友達は、皆地元に残っている。地元の人と結婚して、都度実家に帰って、両親に支えられながら子育てをするのだろう。学生時代、働く場所がないからもう帰らないと言っていたはずの私であったが、父のことや相続のことなど、長い目で見たら、地元婚の方が幸せな気がしてしまう。少なくとも、親孝行であることは間違いない。

一昨年母を亡くし、高校時代からまともに口を聞いていなかった父と、話さざるを得ない状況が生まれた。母関係のあれやこれはもちろん、父が仕事について、家族について、お金について、そして、私の将来について思っていること。社会人となり、一人暮らしをして、いわゆる“親元を離れた”今、ようやく聞くことができた。

「あんたの人生だけん」父はそう言うが、私と同居したい気持ちや、一人娘ゆえ婿入りさせてほしい気持ち、そういったことが言葉の端々に出ている。今までまともに口を聞いていない上、九州を飛び出し関西(ほぼ)転職してしまって、それはそれは親不孝をしてきた今、どうにか親孝行をしたいともがいている。

あくまで私は私の人生を歩みたい。長い目で、自分の将来を考えることが増えた。結婚後までではない。老後、叔母らの介護をしている自分や、日常生活を送っている自分をも考えた。私は、地元にいる未来しか見えなかった。たまに地元の百貨店でぜいたくをして、近くにあるおしゃれな書店で本を買う自分しか想像できなかった。

どうにか、今いる場所から戻ってくる必要がある。結婚適齢期などを鑑みると、もう長くないのではなかろうか。そもそも、父も体調に問題があるので、そこまでの猶予はない。とはいえ、転職を再びするとしても、今と同じ編集・ライターの仕事がしたい。早く力を付けて、飛び立つのみだ。婿入りなどは、そこから考えたい。

よく、親元を離れると、親のありがたみが理解できると言う。実家に住んでいた頃の私には、とても共感しがたい意見であったが、自分1人で生きることにも精一杯な今、ようやく理解することができた。同じように、親孝行について考えることで、自分自身を向上させられる。

ひとまず、今できる親孝行は、 “産んでくれてありがとう” と思うこと。そして、その気持ちを胸に、日々懸命に生きながら成長していくことに過ぎない。

(数年前のnoteに、産んでくれてありがとうと思えるようになりたいと書いていた。実現したじゃん…!成長だ…!)

#note書き初め


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