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自分に与えられた命の時間をどのように使っていくか?

〜人生のオーナーシップを自らの手に〜Vol.9

【自分の人生の残り時間を、如何に使っていくか?】

この考え方は、僕にとっては、仲間であり姉のような存在だった「H子」さんの生き方から学ばせてもらったことです。

H子さんには、生き方を通して二つのことを大きく教えてもらいました。
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①自分の中にある渇望を諦めずに、ここぞという機会を見つけ、行動を起こしていく
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H子さんとは、僕が学んだコーチ養成機関CTIジャパンが主催したリーダーシッププログラムでご一緒したのがご縁です。

約10ヶ月に亘り、自分を、そして自分を取り巻く環境も丸ごと活かしたリーダーシップはどのようなものかを見出し、発揮していくことを始めるプログラムだったのですが、H子さんとは、そこでのご縁をきっかけとして、

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組織変革に向けてはじめの一歩を踏む出す人のための
学びあう会『かえるんかい』
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というプロジェクトを発起し、イベントを開催していました。

この『かえるんかい』は
自分が所属する組織をより良く変革していくことを外部(コンサルなど)に任せるのではなく、所属する者自らが行動を起こしていこうよ!という思いの基、一人一人が生き生きと働ける組織作りに向けて自ら行動を起こしていく仲間が集う場、熱く想いを語ったり知恵や情報を交換しあったりする場を設けようと始めました。

H子さんは、外資系製薬会社人事部門に勤務し、組織の中で人が活き活きと働くことのサポートを実践されていて、僕よりも少し年上のお姉さんのような存在。

『かえるんかい』の
「自分が所属する組織をより良く変革していくことを外部(コンサルなど)に任せるのではなく、所属する者自らが行動を起こしていこうよ!」
という基本姿勢に、H子さんもとっても賛同してくれ、癌を患いつつも、自分の身体の調子と調整をしつつ、プロジェクトの推進、イベントのファシリテーションなどを一緒になって情熱を傾けてくださりました。

結局『かえるんかい』は1年半、5回開催したところで、H子さんの闘病・入院を理由に中断となりました。

あるとき、ふと、「癌の再発を聞かされたとき、すっごくインパクトを受けたけど。こういう時に自分の胆力が試されているんだなと思った」とH子さんが漏らしていたことを記憶しています。

しかしその後もH子さんの行動力は衰えることなく、
入院している病院の医療関係者向けの患者目線からの提言書(通院時からの考察も含め)をプレゼンしたという話しを聞きました。

自分に残された時間に、何をやりきるのか?を本当に真剣に向き合った上での行動だったのだろうと思います。

「今現在、できることは限られている中でも、なにを人生でやりきりたいのか?」

こんな問いをH子さんは持ち続けていたのではないかと僕は想像しています。
そしてH子さんから教えてもらった事

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②「命の時間を大切に使えよ」と激励された気持ちをもらえた。
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その後、H子さんはお父様や仲間・友人のサポートも受けつつも、どんどん身体が思うようにならなくなり、衰弱し、残念ながら亡くなってしまうのですが、僕は、お父様や仲間のご厚意により、命の時間を終える瞬間(亡くなる瞬間)にH子さんの左手を握りながらお見送りさせてもらうという、一生忘れられない経験をさせてもらいました。

H子さんは、最期まで意識を保つために、モルヒネなどの鎮痛剤の投与をしないように以前から医療関係者には要望していたらしいのですが、
そのお陰か、病室に到着した時点では既に昏睡状態ではあったものの、
H子さんの左手(温もり、かすかな動き)を通して、
短時間ではあるものの、濃密なコミュニケーションをさせてもらいました。

※プロセスワーク心理学では、昏睡状態の人との非言語コミュニケーション技法として「コーマワーク」というものを教えているのですが、そこで学ばせてもらった経験がここで活かされました。

病院では最期の瞬間は家族を病室から出て行かせ、医療関係者が病室で最期を看取り確認するということが、多くのところで行われてきたように思います。
(私は、祖母・父が病院で亡くなっていますが、最期の瞬間には立ち会ってきませんでした)
どんどん死が身近から遠ざかり、タブー視されることは、一見不安や悲しみが遠ざかり良いことのようにも思えますが、果たしてどうでしょうかね。

前出のプロセスワーク心理学創始者のアーノルド・ミンデルが著書「シャーマンズボディ」の中で、
「死が最も賢明なアドバイザー」
という考え方を紹介しています。
自分のこれまでのやり方や人間関係を一新させていく勇気は、死に対する恐怖が与えてくれる。
死を間近に感じ、命の有限さを知ることで、これまで習慣のように続けてきたやり方が本当に続けたいことなのか?を考え直す勇気が湧いてくる。

僕は、H子さんの亡くなる瞬間に強烈にこの「死」を体験し、
「自分に与えられた命の時間を使い切るんだよ」という激励ををH子さんの左の掌から与えてもらいました。

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さて

自分に与えられた命の時間を、悔いなく生きるために、何を決めますか?_________________________

H子さんが亡くなったのが、47歳。僕はもうその年齢を12年も年上に
なっちゃいました。
果たして、与えられた命の時間を、大切に生きているのか?
若い頃よりは随分と大切にしようという気持ちが増していることは
自覚します。
でも、まだまだ無駄遣いしちゃっている時間もあるよなぁ。
自覚して、無駄遣いするのなら良いのだろうけど、
(例えば、休憩やだらだら過ごすのも必要な時間だからね)
垂れ流ししてないかしら?

大切に生きようとする姿勢は失いたく無いなぁと思っております。
この姿勢を教えてくれてH子さん、本当にありがとうございました。

写真は
『かえるんかい』の第1回開催風景。

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自分が大切にしている「人生のオーナーシップを自らの手に」という世界観やこの言葉の言霊が僕に体験させてくれたこと、僕が思っていることを発信していく時期に来たという感覚に従い、不定期ではあるものの、発信を始めてみました。
(何も真理を説くつもりはありませんし、どれも私の仮説です。)

ご覧になって頂いた方の何かしらの参考や刺激になれば嬉しいです。

では、また。

エグゼクティブ・コーチ
ヴィニー垂水


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