我、なりゆきで4歳息子に人生相談す

母(私)から「小学生になったら数回はランドセルを忘れて登校するんじゃないか」との嫌疑をかけられている4歳の息子は今、お手伝いしたい盛り。私としても、息子には色々出来るようになって頂きたいので、ありがたい申し出ではあるが、4歳のお手伝いネタなどすぐに尽きてしまう。

連続の「おてつだいはある?」「こまったことはありませんかっ?」の要望自体に困った私は、違う方向に話を持っていくことにした。

私「人生をどう生きていけばいいのかわかりません
息子「そんなのおてつだいじゃないよっ!」
私「本当に困っているんです!どうしたらいいですか?(迫真)」

(一瞬の間)

息子「………こちらに、きてください…


いつもとは違う神妙な口調で言うと、息子は洗面所からリビングの方へ歩き出した。一体この後、何が起こるのだろうか。期待しかない。

息子はオモチャ棚の前で止まり、私と向き合って立つと、棒状の持ち手がついた風船(イベントで子どもに配ってそうなやつ)を私に渡してこう言った。

息子「これを、まわしてみてください

むむ、どのように回せばいいのかわからない。とりあえず、竹とんぼみたいに持ち手の棒部分を両手で挟んで回転させてみた。

息子「ちがいます!こうです

そういって息子が風船の持ち手をつかんで、グルングルンと風船で円を描くように回しながら手を離すと、風船は変な感じに飛んで行った。

私は落ちた風船を拾って「わかりました。やってみます」と同じようにグルングルンびょーんと飛ばしてみた。

私「……。」
息子「………。」
私「あの、これでどう人生を生きていったらいいんでしょうか…?」



息子「…たのしいでしょ??


ああ正解だよ、アンタの答えは正しいよ。
隣の台所から夫の笑い声が聞こえた。


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