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慎独-修徳

義を見てせざるは勇無きなり(論語 為政 2:24)
礼というものは、政の引綱であり、政を為すのに、礼を以て行わなければ、政は行われない。【荀子 大略 27:19】
世俗の実情は、強者が弱者を欺き、富者が貧者を呑み、多勢が少数を甚振り、官位が在る者は勢いの無い多くの人々を凌ぐものである。訴訟を聴く際には、[このような実情を]考察(徹底的かつ客観的に調査して、多角的・多面的に熟考すること)しないわけにはいかないのだ。【三事忠告 牧民忠告 1:3:5】

 大切なことは、まず「始めること」であり、次に「続けること」であり、そして「終わりを迎えること」である。

 始める前から、苦しんでばかりいるが、それは、相手のためにではないどころか、自分自身の勝手な葛藤に過ぎない。例えれば、医者であるお前が、血を見たくない、手術が怖い、医薬品が嫌い、勉強したくない、誰かがしてくれる、などと言って、逃げ続けている中で、次々と、誰にも助けてくれず、患者が次々と死んでいっているのだ。

 続けることは、非常に苦労や苦痛ばかりであるが、それは当然のことであり、自分自身が成長し、そして、進歩しようとしているのだ。成長とは、自分自身のためであり、そして、進歩してこそが、はじめて相手のためになる。例えれば、会社の設立や維持は、「成長」である。例えれば、職員に仕事や給料を与え、顧客にサービスを出し、自分自身が勉強するのは、まだ自分自身のためであり、「成長」に過ぎない。職員が、忠誠心や愛社心を以てやりがいや個性を発揮して活躍し、顧客がサービスを好んで、社徳を愛し、自分自身が利他的かつ主体的に社会貢献できてこそ、「進歩」である。

 終わりは、必ずいつか来る。衰・廃・崩・死・消・滅・・・虚しいことだ・・・しかし、それが人生の完成であり、自然の摂理だ。さあ、残された時間と、この空間で、成功や失敗、勝利や敗北に拘わらず、最後の最期まで、挑み続けよう。

ありがとうございます。心より感謝を申し上げます。